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自民、苦悩の調整 比例で相次ぐ特例/反対派に「離党を」(08/23)
勝敗左右する保守分裂区/14選挙区…「共倒れ」も
自民党は二十二日、衆院選の候補者擁立をめぐる調整をほぼ終えた。だが、郵政民営化関連法案の衆院採決で反対票を投じた前職すべてに対抗馬を擁立するという調整の結果、比例代表で相次いで特例を認めるなど苦しさものぞかせている。反対派への処分や、郵政民営化とは関係なく保守分裂に陥った選挙区への対応など、執行部を悩ます問題は少なくない。
◆分裂対策
この日、自民党は前職の仲村正治氏(73)を比例代表九州ブロックの単独候補として名簿上位で処遇することを決めた。また、前職の柳本卓治氏(60)も三回連続の比例単独候補となることが決まった。仲村氏は沖縄1区、柳本氏は大阪3区が地盤だが、いずれも選挙区は公明党の公認候補に譲った。
自民党は、選挙地盤が重なる候補を交互に選挙区と比例代表に割り振る「コスタリカ方式」の選挙区調整を除き、原則として比例単独の出馬を認めていない。橋本龍太郎元首相が引退を表明したのもこのためだ。七十三歳定年制もある。
仲村氏や柳本氏の出馬は、公明党との選挙協力を踏まえた特例措置だが、ほかにも新設した「女性枠」候補として擁立した猪口邦子氏や元新潟県山古志村長の長島忠美氏などの目玉候補を比例単独で出馬させる方向で調整している。
いずれも分裂選挙を勝ち抜くために打ち出した苦肉の策。だが、党内には「選挙区で働いて、ぎりぎり惜敗という人が救われるような配置にしてもらわないと困る」(加藤紘一元幹事長)など、相次ぐ特例への不満も多い。
◆先送り
反対派への対応も頭痛の種だ。小泉純一郎首相は二十二日、記者団に「(反対派は)本人の良識に従って行動されればいい」と述べ、無所属で出馬する反対派が自主的に離党することを暗に求めた。武部勤幹事長も報道各社とのインタビューで「党を離れて立候補してもらいたい」と指摘した。
党内には「執行部の権限で離党を勧告し、黒白をはっきりさせるべきだ」との意見もある。反対派を支援しようとする自民党の地方組織を牽制(けんせい)するねらいからだが、武部氏は「除名も離党勧告も党紀委員会に諮らなければできない。党籍を持ったまま立候補すれば処分の対象になるが、選挙前にはできない」と述べ、処分は選挙後に先送りする考えを表明している。
自民党の規律規約では、選挙に際し党公認候補を不利に陥れる行為や党の規律を乱す行為があった場合、党紀委員会は除名、離党勧告などの処分を下せる。しかし、三十日の公示前に党紀委員会で処分を決めるのは困難という見方が今のところ大勢ではある。
◆調整のこじれ
今回の衆院選は、郵政民営化反対派と自民党本部による対抗馬の激突に目を奪われがちだが、これとは関係なく保守系同士の分裂選挙に突入しそうな選挙区が十四にのぼっている。このうち平成十五年の前回衆院選で自民党が民主党に追い上げられた五選挙区をはじめ計六選挙区では、保守票が割れれば民主党に議席を奪われかねない。小泉純一郎首相は勝敗ラインを「与党で過半数」と設定したが、分裂区の行方も影響しそうだ。
「郵政」とは関係なく自民党の公認争いをめぐる調整のこじれなどで、複数の保守系立候補予定者が名乗りを上げた選挙区は、前回と同じ顔ぶれが激突する静岡1区、兵庫9区、熊本3区を含め十四。広島3区で出馬を模索する動きもあり、さらに増える可能性もある。
青森1区は自民党前職の津島雄二氏に、自民党を離党した前県議と津島氏の元秘書の新人二人が挑む構図だ。自民党公認争いを演じた兵庫6区、鹿児島2区、父親時代からのライバル関係にある茨城3区も激戦模様だ。
過去のケースでは、自民党公認候補が敗れた場合、保守系無所属候補が当選後に「追加公認」の形で自民党入りすることで、結果として自民党は獲得議席を大きく減らさないできた。ところが、前回は民主党の勝利を許した選挙区や接戦に追い込まれたところが少なくない。従って、今回保守票が割れれば「共倒れ」になりかねない。
前回、自民党が勝ったものの、次点に追いあげられたのは青森1、茨城3、東京4、兵庫1、兵庫5の五選挙区。秋田3区では、前回擁立を見送った民主党が有力候補を立てている。これらの選挙区では情勢次第で民主党に議席が移ることも予想される。激戦の末に民主党に敗れた静岡1区や兵庫6区での議席奪取も、容易ではなさそうだ。
http://www.sankei.co.jp/databox/election2005/0508/050823m_iti_03_1.htm
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