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本日午後の参議院本会議において、郵政民営化関連6法案は17票の大差で否決された。7月5日の衆議院本会議において5票差の僅差で可決された同法案が、参議院の審議を通じても国民の支持と理解を得られなかった証である。国公労連は、小泉内閣に対して、廃案に示された民意にもとづき、郵政事業の民営化はきっぱりと断念するよう求める。
郵政民営化法案は、参議院の審議においても「なぜ、民営化なのか」という国民の疑念は最後まで晴れなかった。国公労連は、郵政民営化が「官から民へ」のスローガンで「公共サービスの商品化」を進める当面の焦点であることを踏まえ、全労連に結集して全国キャラバン行動をはじめとする諸行動に奮闘してきた。そして、47すべての都道府県議会と2600を超える地方議会の民営化反対や慎重審議を求める意見書とともに、私たちの訴えに共感する世論で国会を包囲した。
参議院本会議の採決にあたって、民主党や共産党などすべての野党とともに自民党議員の22人が反対した。郵便局の存続とくらしの安定を願う国民世論の勝利であり、与党多数の国会においても粘り強くたたかえば勝利しうることを示した点でも特筆されるものである。
「否決すれば衆議院を解散する」と参議院での審議に脅しをかけてきた小泉首相は、即日、衆議院を解散した。首相は解散後の記者会見において、法案が否決に至った郵政民営化の本質には触れずに、「郵便局の仕事は国家公務員でなければできないのか」と持論を展開し、郵政民営化に固執する姿勢を示した。国公労連は、大義も道理もない解散という暴挙に断固抗議するとともに、国民のくらしや願いから遊離し、独善的言動を強める小泉首相にもはや国政を司る資格はないと考える。
「官から民へ」をスローガンとする小泉構造改革の「本丸」とされた同法案の否決・廃案は、この間の構造改革のほころびを象徴するものである。今回の総選挙では、くらしと雇用を悪化させ、地域経済の疲弊を招いた小泉構造改革の4年間とともに、サラリーマン大増税や消費税増税、憲法9条の改悪の是非が問われている。同時に、「小さな政府」を実現するとして、公共サービスの民間開放や公務員削減を進め、国民のくらしと権利を支える公務を民間の営利企業のもうけ口とするのか否か、も重要な争点である。
国公労連は、国民のくらしと権利を支える行政に従事する国公労働者として、郵政民営化も含めた小泉構造改革の本質、「公共サービスの商品化」の問題点を国民に明らかにし、国民の声と要求が通る国会とするために、この総選挙で奮闘するものである。
2005年8月8日
日本国家公務員労働組合連合会
書記長 小田川義和
以上
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