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財務省の巨大な不始末を覆い隠すための郵政民営化法案 他人の運命にも国家にも無関心なあぶない宰相 西尾幹二
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投稿者 TORA 日時 2005 年 8 月 24 日 14:03:39: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu101.htm
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他人の運命にも国家にも無関心なあぶない宰相 西尾幹二
財務省の巨大な不始末を覆い隠すための郵政民営化法案

2005年8月24日 水曜日

◆小泉首相に関する私の1年前の論文より 8月15日 西尾幹二
http://nishio.main.jp/blog/archives/2005/08/post_203.html

小泉首相は最初に自身が打ち出した一つのアイデアに、いつまでもこだわる性向がある。現実が変っても修正しない。人の意見を聴いて変えることを知らない。勿論、意志の強い指導者を自己演出しているので、頼もしいと思わせる一定の効果はあった。一年ごとに代わるこれまでの弱々しい首相に欲求不満を抱いていた国民のストレス解消に最初は役立った。
 けれども、長くつづくとそれにしても妙だな、と思わせる。郵政事業の民営化――これが国民生活を良くするのにどういう効果があるのか説明されないうちに、首相の頭にこびりついた妄執のごとくに最高政策として掲げられたままである。勿論、郵貯の膨大な資金の流れが財政投融資となり、政府予算の裏予算として使われていることに問題があることはわれわれも知っているが、それならこれをオープンにし、民営化することのメリットとデメリットをご自身で国民にも分るように説明し、どこぞの委員会に丸投げするのではなく、自ら勉強し、民営化の具体的な手続きの方向を本気で、冷静に、数字をあげて理詰めで提言していく誠実さとひたむきさが求められる。小泉首相には今ほどそれが期待されているときはない。

 首相になってから道路関係四公団、住宅金融公庫、石油公団の廃止民営化、特殊法人の改革を唱えつづけてきたが、掛け声ばかりで目立つ成果が上っていないことは、今ではすでに首相の責任問題になり始めていると私は判断している。地方分権論も同じように道半ばにも至っていない。首相公選論や首都移転論はすでに完全にむなしくなったが、郵政をはじめ小泉内閣の主要な改革案件が次々と同じように軒なみむなしくなるにも時間の問題であろう。

 それは政策自体に間違いがあるからでは必ずしもなく、政策提案者の精神に現実とのずれがあり、政治家も官僚も白昼夢を見ているようで、積極的に動く気になれないからである。

 どんな人にも心理的偏向がある。性格の傾きがある。病理学的観察の対象から完全に免れる人はいない。

 小泉氏の場合には、観念への固着傾向が認められることはすでに述べた通りである。言葉に人情や人間味が乏しく、表現不足もたしかに目立つ。通例、固着傾向はさまざまな異様さをその人に与え、他者との良い人間関係の醸成を妨げるケースが多いのである。また、現実に触れて、体験を積んでいく過程で得られる「学習」の成果が少ないということもいわれている。

 総合的で、柔軟な思考態勢がとりにくい。自分に余りにとらわれているので、相手のことを想像できない。共感性が欠けている。情操レベルでの不全につながり易い。他者への同情、憐憫、共感に乏しく、どんな環境にも屈することのない孤立を続けることができる反面、後ろめたさや悔いの感情を持つことがあまりない。

 一般的傾向を言っているだけで、首相にそのまま当て嵌まると言っているわけではないが、彼が所属していた「清和会」の元番記者の次の証言などは、成程と思わせるものがある。

 「小泉が本当に信用している政治家はいない。昔から他人に腹を割らないから、人も寄りつかない。赤坂プリンスホテルにある福田派の事務所で政治家連中がみんなラーメンなど中華を食べているときでも、一人離れた場所でナポリタンを黙って食っているのが小泉だった。ある代議士は『小泉の側近は小泉自身だろう』と突き放して言うほどだ」(松田賢弥『無情の宰相 小泉純一郎』講談社刊)

 彼は北朝鮮に関心などまったくなかったようである。コメ支援を率先して唱えている加藤紘一を見て、「加藤さんもよくやるよ」と冷ややかに見ていたのが小泉氏だったと聞く。その彼が北朝鮮へ行ったのは最大の政治ショーになるからと勧めてくれる姉の信子の指示があったからだそうだが、二度目の訪朝では拉致被害者家族の顔も声も訴えの内容もよく知られていて、いかな小泉氏といえども、家族の期待がどこにあるかは分っていたはずである。私が今回非常に強く感じたのは小泉氏の冷酷さ、他人の運命への無関心である。

 横田滋・早紀江さん一家が孫のヘギョンちゃんの日本招待の計画があると聴いて、これを辞退する書簡を首相に届けた。孫に会いたい気持は勿論ある。しかし今それを認めたら、娘に会えなくなる。老夫婦の自分を殺すこの切ないまでの訴えは首相の許に届いていたはずである。

 首相は金正日に向かって「横田めぐみさんは生きている。95年にあなたの子供の家庭教師をしていることがわかっている」とただちに切り出す言葉の用意をしておくべきだった。横田早紀江さんは次のように言っている。

 「拉致被害者に関する多くの具体的なデータがあるんですから、総理には絶対にそれを出していただきたかった。『私たちは命懸けで戦っているんです。ぜひ総理の口から具体的に〈これは、こうおかしいじゃないか〉と怒ってきてください』とも細田さんたちにお伝えしました。『この外交で毅然とした態度で接していただくようでないと、小泉総理の人間性が問われると思いますよ』と、そこまで思い切ったことをいったんです。にもかかわらずそのようにしていただけなくて、とても悲しい気分になります」(『Voice』平成16年7月号)

 私はここから二つの理由を考えている。その後朝鮮総聯――破防法対象団体ともいうべき――への首相の友好的接近をみて、なんらかの形で彼は個人的に弱点を握られていて、総聯を通じて金正日から脅迫されているのではないかという推理が成り立つ。

 もう一つは、彼は自分の内面に余りにとらわれているので、相手のことを想像できない人格であること、共感性に欠けているというあの問題である。他者への同情、憐憫、共感が性格的に初めから乏しい。

 小泉氏に感じるのは悪党の冷酷さではなく、情感を持たない機械みたいな人間の無反応、分り易くいえば“坊ちゃんの冷血さ”である。


◆小泉政変への私の対応予定 8月17日 西尾幹二
http://nishio.main.jp/blog/archives/2005/08/post_204.html

8月15日に今年は靖国神社に大変な人数の人波が訪れた。日本会議主催の国民集会で2時過に頼まれていたスピーチを果した。日本人は戦争を思い出すことが難しくなった、と私は言った。私が若い人からもらったある手紙と、7月末の「朝まで生TV」の旧軍人と田原さんの対話の食い違いと、この二つから、過去を思い出すことがいかに難しいかを悟った、と語った。

 そのために、世間では反省とか責任とかをめぐって日本人が責められる議論と、それへの日本人の立場を弁明し主張する議論と、この両方の高まりがいまみられるが、後者の弁解、弁明、釈明はもうやめようではないかと私は訴えた。サンフランシスコ講和条約の11条に関連して東京裁判の受諾は「裁判」か「判決」かをめぐる議論ももちろんあってよいが、これもやはり弁解、弁明、釈明の域を出ないではないか。もうそういう受け身の姿勢をやめようではないか、と。

 これではいつまで経っても過去を思い出すことはできない。過去を思い出すのは歴史の理解を通してである。私はそう述べて、日清、日露から以後の日本史について新しいヒントを語った。5分ほどで語ったので、意を尽していない。私のヒントは大きく展開される段階にまだ達していない。

 この日小泉純一郎氏は靖国に来なかった。私はどうせ来ないと思っていたから腹も立たなかった。

 私が痛憤やるかたなく思っているのは、財務省の巨大な不始末を覆い隠すための郵政改革法案の国家犯罪的性格の危険な内容である。国民が知らぬのをいいことに、憲法違反かもしれない衆議院解散をして、大衆だましの目くらまし選挙戦術でこの国をドン底に落とす結果になりかねない独裁政権暴走の序曲の始まりである。(詳しい内容は雑誌論文を待たれたい)。


◆小泉政変への友人たちの見解(一) 8月20日 西尾幹二
http://nishio.main.jp/blog/archives/2005/08/post_206.html

8月19日夜ようやく最初の原稿22枚を脱稿した。調べたり考えたりするのに時間がかかり、書いたのはまる2日だった。『Will』10月号である。
標題は「小泉『郵政改革』暴走への序曲」。
 編集長の花田紀凱氏よりファクスで返信あり、「力作です。なぜ新聞がこういう事を全く書かないのか。怠慢というしかありません。きっと評判になると思います。」と書いてあった。

 衆議院解散が憲法違反であること、今回の郵政民営化法案は財務省の積年の野放図な金融の垂れ流しを覆い隠す秘せられた意図があること、健全に経営されてきた郵便局を株式会社化する目的の一つは郵貯・簡保の資金の実体をあいまいにして財政投融資の実情をごまかすこと、小泉は愛国者ではなく竹中と組んで郵貯バンクを外資に買収させるのに歯止めになる一文を法案に明記するのを拒んだこと、日本の財政全体が破綻にまっしぐらに進んでいる事態に小泉は勇敢に立ち向かうのではなく卑屈にごまかそうとしていること、小泉政権は一種の擬似ファシズム政権であること、「役人が悪い、官僚はけしからん」という単純な感情に引き摺られてテレビや新聞まで大衆煽動に走っているのは典型的な劣情喚起の政治的誘導であること、産経がいちばん浮かれていておかしいこと、小泉が勝てば任期を延ばし独裁体制になること、だからといって民主党が勝っても救いがなく、自民党が相対多数になれば民主党と大連立になる思いもかけぬ波乱の結果が予想されること、etc.・・・・・・・・


◆小泉政変への友人たちの見解(二) 6月22日 西尾幹二
http://nishio.main.jp/blog/archives/2005/08/post_207.html

 私は言った。「歴史について書くのはいいが、今は政局のほうが気になる。」「政局がらみでいいですよ、いや、ひとりくらい政局を論じてもらった方がいい。」「歴史のテーマになりませんよ。」「小泉さんの歴史認識を冒頭に振ってくれゝばいい。」「なるほど。」

 というわけで約6枚の文章を今日20日に書いた。題名は編集者と相談してつけた。「小泉のペテンにひっかかるな」。『Will』につづく第二段である。

 冒頭の3行だけいま内緒で紹介する。文の頭に振った「小泉さんの歴史認識」についてである。

 

8月15日に小泉首相は靖国参拝をしなかったが、期待していなかったので驚くこともなかった。村山談話にことばを合わせた首相談話が出たそうだが、読んでいない。四年前にも似たことがあったなとチラッと思っただけだった。

 文の最後にも5行ほど「小泉さんの歴史認識」について書いて、まとめにした。残念ながらそれは紹介できない。気をもたせるようだが、10日ほどたったら誌上でぜひ読んでいたゞきたい。
 わが国の宰相がいかに誇りのない人物で、そしていかに知識が狭く、いかに知性が低いかを示すエピソードを二つ挙げておいた。郵政民営化のペテンはこの無知のしからしむるところである。

 なにしろ外資に売り易くするように工夫して会社をいくつにも分けて編成しているのが改革案である。双子の赤字のアメリカは110兆円がないともうやっていけない処に来ているのである。そして日本はさいごの綱である郵貯簡保を売り渡せば、銀行が頼りにならない昨今、国民は自国通貨を信用しなくなり、韓国のようにIMF管理になり、やがてアルゼンチンのように失業者が巷にあふれるような国になるであろう。

(私のコメント)
私は今回の衆議院選挙が、インターネットが大手マスメディアに対してどれだけの戦いが出来るかに関心を持っている。しかしネットのサイトやブログにも多くの小泉信者がおり、論点をはぐらかす事に懸命のようだ。国会で郵政法案が否決された大きな原因は郵政公社が外資に乗っ取られるのではないかという懸念があったためだ。しかし小泉・竹中内閣は法案の修正に応じようとしなかった。法案の修正に応じていれば参院でも可決成立していただろう。

今回の衆院選は大手の広告代理店が巨額な費用をかけて小泉支持キャンペーンをやるはずだ。テレビでも各政党がテレビCMを流しますが広告代理店が間に入ってテレビ局に圧力をかける道具にするだろう。この時期に政党のコマーシャルはテレビ局にとって重要なお客様だ。その割り振りは大手広告代理店に任されている。だから広告代理店の意向に逆らう事は出来ない。

アメリカではブッシュ大統領にはカール・ローブと言う選挙顧問がいて、マスメディアを操っていますが、小泉首相にも同じような選挙対策顧問がいるのだろう。それにはアメリカで行われた手法が日本でも用いられるはずだ。だから小泉首相は強気になって解散に打って出た。しかし野党や反対勢力にはこのような選挙対策顧問はいないようだ。

新聞やテレビの大手マスメディアはすでに牙を抜かれて問題点をぼかす方向に持っていっている。ワイドショーを見ればホリエモンとマドンナ刺客の事ばかり報道している。郵政の民営化の問題点も選挙の争点も全くどこかへ吹っ飛んでしまっている。西尾幹二氏が20日のブログで問題点を指摘していますが、郵貯・簡保を外資に売られないための修正に応じなかった事や財務省の不始末を覆い隠すためなどと指摘していますが、テレビや新聞では全く触れられていない。

首相による解散権の乱用は憲法違反であることは株式日記でも何度か触れましたが、参議院で否決されたら衆議院へ差し戻すのが憲法の決まりなのに、どうして衆議院が解散できるのか、どうして何処もその点を指摘しないのか、日本ではジャーナリズムが死んでしまっている。記者たちも書こうと思っても編集長の自主規制で書けなくなっているのだろう。

選挙の結果で民主党が政権をとれば現在よりももっと日本は悪くなるだろう。小泉独裁政権の誕生は防げますが、外交が中国や韓国よりになってアメリカとの関係が悪くなる。不思議でならないのはアメリカは今回の小泉首相の暴走をどうして止めなかったのだろう。解散して一気に小泉独裁体制を作ろうとしているのか。

しかし選挙で負けてしまえば元も子もなくなる。民主党政権が出来れば中国や北朝鮮とのパイプのある議員がいるから情報がみんな流れてしまう可能性もある。外国人参政権や人権擁護法案なども次々可決成立してしまうだろう。そうなれば日本も韓国のノムヒョン政権のような親中国政府が出来ることになる。だから今回の選挙はアメリカにとっても危険な賭けだ。

一番無難なのは両者痛みわけで、小泉首相が退陣した自公政権が出来る事だ。反対派の議員も当選して自民に復帰できる事もあるだろう。一番バカなのは森派の森会長であり勝っても小泉首相に派閥を取られ、負ければ自民党内から総反撃を食らう事になる。小泉首相の暴走を止められなかったのは森会長の責任だ。鮫の脳みそではそこまで先を読めていないのだろう。


◆「ビール缶潰したのは芝居だった」(日刊ゲンダイ、8月24日号)
http://www.asyura2.com/0505/hihyo1/msg/124.html

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      |  , __,ヽ     | < 缶ビールのお芝居はばれてしまったよ。
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