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<注1>イージス(Aegis)はギリシア神話に出てくる言葉で、ゼウス神(オリンポスの神々の主神)がアテナ神(知恵・学芸と戦術の女神)に与えた無敵の盾のこと。保護者、黒幕、スポンサーの意味もある。
<注2>映画『亡国のイージス』(原作:福井晴敏氏)公式HP
http://www.herald.co.jp/official/aegis/index.shtml
●今更ながら、ガリレオと抵抗勢力を引き合いに出す詭弁でシロ・クロの決着を国民に迫る小泉首相の“脅しのレトリック”は「ヒトラーの演説」振りとウリ二つです。(下記の[3]参照)
●これを大政翼賛的な雰囲気の中で聴きながら感銘すら覚えていた日本のマスコミ人の姿は、軍国主義への道の必要性を説くヒトラーの大詭弁の面前でジャーナリズム精神とマスコミ人としての自負(批判)の言葉を失い竦みあがっていたドイツのマスコミのそれとソックリです。
(下記[1])
●また、有名な米レーガン大統領の「フルトン演説」にも、これらと共通する雰囲気があります。「世界は善と悪の対決の時で、今この時に悪を駆逐しなければ世界は悪に支配される!」という訳です。この呪文のような言葉がブッシュの背中を押していることは周知のとおりです。(下記[2])
●そして、今、このレーガン→ブッシュへ伝わった呪文が「米国政府要望書」の形で小泉氏の背中を押し続けています。しかも、そのブッシュの心中には「無垢で善良な日本国民の350兆円の虎の子(郵貯・簡保資産)を米国財務省証券の消化に充てる」というターゲットが潜んでいます。
●もし、ドルが暴落すれば、既に100兆円超の米国財務省証券を抱える日本経済がパニックのどん底に嵌るのは目に見えています。しかも、今、刺客を送ったり詭弁を弄したりの過激な手法を尽くして「郵政民営化」に限定した自らの信任を国民へ迫る小泉首相自身ですが、一方で、その任期は予定通りあと1年(来年9月まで)だと言っています。
●つまり、小泉首相は1年限りの自らの保身のために日本を悉く破滅させても良いと思っているのでしょうか? つまり、これは“あとは野となれ山となれ”のスタンスであり、一つの民主主義国家の首相としては、まことに無責任きわまりないことです。
●まさに「亡国のイージス」化した『小泉リフォーム詐欺劇場』です。これが本気だとするなら、日本というイージス艦は“狂気の憂国”を想う艦長に乗っ取られたことになります。なぜ、多くの日本国民は、このように「見え透いた詭弁と作為」に気がつかないのでしょうか?
(参考記事)http://blog.goo.ne.jp/remb/e/98e0a3730bb0e52d8c0e60b2659a0318
[1]【1938年 のヒトラー 演説】
『・・・(途中略)・・・私は、この数十年間、周囲の状況によって、やむなく殆ど平和 のことばかりを口にしてきた。軍備をドイツ 民族 に取り戻すことができたのは、もっぱら私がドイツ の平和 への意志とその計画を何度も再確認してきたからに他ならない。この軍備は一歩一歩着実にドイツ 国民 のために自由を回復し、次の段階に進むための必要条件であることがますます明らかになってきた。・・・(途中略)・・・私が、ここ数年いつも平和 を守ると言い続けたのは、強いられて不承不承そう言っていたに過ぎない。当時は未だドイツ 国民 の心理を段階的に変えていく必要があったのだ。また、平和 的手段で獲得できない場合は力によって獲得すべきものがあることをドイツ 国民 に徐々に理解させ(教育 し)ていく必要があったのだ。』
・・・・・[ドルーシュ著:ヨーロッパ の歴史 (ギュンター・ファン・ノルデン「第三帝国 講義 」p39)p341より引用 。これは、ヒトラー が1938年 11月10日 (ポーランド 侵攻の1年前)にドイツ 中のジャーナリスト と出版業者を集めて行った演説。この時、ドイツ のマスコミ は、大政翼賛的な雰囲気の中でヒトラー に対する批判の言葉をもはや失っていた。このヒトラー の演説文の中の「ドイツ 」を「日本 」に置き換えると、それはソックリ今の日本 に当てはまる。これは単なる偶然 の一致なのだろうか? ますます混迷の度合いを高めつつある日本 の先には、ヒトラー の亡霊が佇んでいるのかもしれない。]
[2]【1990年 のレーガン 演説】
1990年 、アメリカ合衆国 ミズーリ州 にあるフルトンという小さな町で、レーガン 大統領 が冷戦 の勝利を祝福する記念 碑の除幕式に臨んでいました。「鉄のカーテン 」の名付け親であったチャーチル の孫娘がベルリンの壁 の破片でこの町に記念 碑を作っていたからです。レーガン は、この演説で“アメリカ は『ある神聖な使命を帯びた特別な(神から特別の恩寵を受けた)国』であり、世界中 の神の子(キリスト教徒 )が、いかなる障壁もなしに生きられる日が訪れるまで我々は更に励ま(戦い続け)なければならない。また、その努力 が終わる日こそ、歴史 上最も偉大な「帝国 」(世界の頂点に立つアメリカ 帝国 )が完成する瞬間でもある。”と述べています。このレーガン の演説は、1095年に教皇 ウルバヌス2世がクレルモン会議で十字軍派遣のを宣言したことを連想させます。いずれにせよ、このレーガンの言葉には、現在、世界中で起こっていることの予兆が見られたとテッサ女史は語っています。現在の日本政府が、このように反地球環境的で、非民主主義的な“幻のシナリオ”を強引に推し進めるブッシュ政権のアメリカに率先協力している(日本国政府への米国政府要望書に従って)ことは周知のとおりです。
[3]【2005年8月8日の小泉総理 記者会見 、演説】
(小泉総理 大臣 記者会見 /2005年8月8日午後8時30分)
『本日、衆議院 を解散いたしました。
それは私が改革の本丸と位置付けてきました、郵政民営化 法案、参議院 で否決されました。云わば国会 は郵政民営化 必要無いという判断を下したわけであります。私は今年の通常国会 冒頭におきましても施政方針演説で郵政民営化 の必要性を説いてまいりました。そして今国会 でこの郵政民営化 法案を成立させると言ってまいりました。しかし、残念 ながらこの法案は否決され廃案となりました。
国会 の結論 が郵政民営化 必要無いという判断を下された。私は本当に国民 の皆さんがこの郵政民営化 必要無いのか?国民 の皆さんに聞いてみたいと思います。云わば今回の解散は郵政解散 であります。郵政民営化 に賛成してくれるのか、反対するのか、これをハッキリと国民 の皆様に問いたいと思います。
私は4年前の自民党 総裁選挙 において「自民党 を変える。変わらなければブッ壊す」と言ったんです。その「変える」という趣旨は今まで全政党 が郵政民営化 に反対してまいりました。なぜ民間に出来ることは民間にと言いながら、「この郵政三事業だけは民営化 してはならない」、私はこれは不思議 でなりませんでした。
「郵便局 の仕事 は本当に公務員 でなくては出来ないのか?」「役人 でなくては出来ないのか?」私はそうは思いませんでした。郵便局 の仕事 は民間の経営者 に任せても十分出来るんだと、むしろ民間人によってこの郵便局 のサービス を展開していただければ、今よりももっと多様なサービス が展開できる、国民 の利便を向上させる、国民 と必要とする商品なりサービス を展開してくれると、そう思っております。いまだにその主張に、考え方に、変わりはありません。
誰でも民間に出来ることは民間にと主張していながら、何故、この郵政三事業だけは「公務員 でなくてはダメだ」「大事な仕事 だから公務員 じゃなけりゃダメだ」と言うんでしょうか?
私は「改革を推進しよう」と言う民主党 は民営化 の対案くらいは出してくれるのかと思っていました。残念 ながら民主党 までが「民営化 反対」、民営化 の対案も出してくれない。そして(民主党 は)自民党 の郵政民営化 反対、抵抗勢力 と一緒になってこの法案を廃案にした。
本当にこのままで行政改革出来るのか?財政改革出来るのか?理解に苦しんでおります。私は、この郵政民営化 よりも「もっと大事な事がある」という人が沢山いますのも知っています。しかし、この郵政事業民営化 出来なくて、どんな大改革が出来るんですか?
「役人 じゃなきゃ出来ない」「公務員 じゃなきゃ公共的な大事なサービス は維持できない」それこそまさに官尊民卑な思想 です。民間人に私は失礼だと思います。民間の企業、民間の経営者 は、国が「こうやりなさい」「こういう商品を出しなさい」「こういうサービス をやりなさい」、義務付けなくても、国民 に必要な商品やサービス を展開してくれております。
何故?今までの自民党 も含めて、野党 の皆さんも含めて、この郵政三事業だけは国家公務員 じゃなきゃダメだと言うんでしょうか?
これは率直に言って、選挙 の時に確かに自民党 も民主党 もこの郵政三事業に携わる国家公務員 の支援を受けている、大事な選挙 支援者だと。「応援してくれる人の言う事聞かなきゃ受からない」と言う気持ちは分かりますよ。
しかし、これは、一部の特定団体の言う事を聞くのも大事でありますけれども、国民 全体の事を考えれば「民間に出来ることは民間に」「官業は民間の補完である」「役所の仕事 は民間に出来ないことをやるべきである」ということから今は公共的な仕事 でも民間人に出来ることは民間人に任せなさいという時代ではないでしょうか?「民間人は公共的な仕事 は出来ない」「大事な仕事 は公務員 がやるんだ」という、そういう考えはもう古いと思います。
私はだから前から言ってるんです、郵政三事業民営化 に反対するということは手足を縛って泳げというようなものだ、と。本当に行政改革、財政改革やるんだったらばこの民営化 に賛成すべきだと言っていたんですけれども、これは暴論と言われておりました。
しかし私は4年前の総裁選挙 、自民党 の総裁選挙 出た時からこの民営化 の主張を展開して自民党 の嫌がる、野党 の嫌がる、民営化 の必要性を訴えて自民党 の総裁になり総理大臣 になり、総理大臣 になってからも「郵政民営化 が嫌だったら私を変えてくれ」と言っていながら尚且つ自由民主党 は私を総裁選で総裁に選出したんです。
総理になって衆議員 選挙 においても参議院 選挙 においても、この郵政民営化 は自民党 の公約 だと言って戦ったんです。にも拘らず、いまだに「そもそも民営化 に反対だ」。「民間に出来ることは民間に」と言った民主党 までが「公社のままが良い」と言いだした。「公務員 じゃなければこの大事な公共的な仕事 は出来ない」と言い出した。オカシイじゃないですか?!
私はそういう意味 において、本当に行財政改革やるんだったらば「公務員 を減らしなさい」ということ、皆賛成でしょ?郵政事業に携わる国家公務員 、約26万人、短時間の公務員 を入れると12万人、合わせて約38万人がこの郵政事業に携わってる。郵便局 の仕事 に携わっている。これ、本当に公務員 じゃなきゃ出来ないんでしょうか?私は民間人に解放すべきだと思って民営化 を主張してまいりました。なぜ38万人の公務員 じゃんなきゃこの郵便局 のサービス が展開できないんでしょうか?私は郵便局 を国民 の資産 だと思ってる。「過疎地 でも無くなりませんよ」「今の三事業のサービス は過疎地 においても、地方においても、維持されつつ民間人に任せても十分出来ますよ」という事を言ってるんです。
そういう事から、今回、私は本当に国民 に聞いてみたいと思います。
「本当に郵政民営化 は必要ないのか?」と、
「公務員 の方が民間人よりも公共的な大事な仕事 をするのか?」と、
私はそうじゃないと思います。民間人でもどんどん公共的な仕事 を出来るものならやってもらいたいと思っております。でも確かに残念 ながら、参議院 で今日はこの法案が否決され廃案になりました。云わば国会 は「郵政民営化 必要無い」という結論 を下した訳ですが、私、いまだに、郵政民営化 が行財政改革をするんだったらば、将来簡素で効率的なあまり政府 が関与しない、役所の仕事 を民間に開放しようという主張を展開するならば、この郵政民営化 はしなければならないものだと思っております。
約400年前、ガリレオ ガリレイ が天動説 の中で地球 は動くという地動説 を発表 して有罪判決 を受けました。その時ガリレオ は「それでも地球 は動く」と言ったそうであります。
私は今、国会 で、郵政民営化 必要無いという結論 出されましたけれども、もう一度国民 に聞いてみたいと思います。「本当に郵便局 の仕事 は国家公務員 じゃなきゃ出来ないのか?」と、「民間人ではやっちゃいけないのか?」と。
これが出来ないでどんな公務員 削減が出来るのでしょうか? どういう行政改革出来るんでしょうか?
これが出来なくて「もっと大事な事が有る」、もっとも大事な事、公務員 の特権を守ろうとしてるんじゃないですか?国家公務員 の身分を守ろうとしてるんじゃないですか?反対勢力は?!
そういう「既得権 を守る」「現状維持が良い」そう言う勢力と闘って、「本当に改革政党 になる!」「自民党 はなったんだ!」と言うことから、この選挙 、国民 に聞いてみたいと思います。
自由民主党 は郵政民営化 に賛成する候補者 しか公認しません。
云わば、ハッキリと、改革政党 になった自民党 が、民営化 に反対の民主党 と闘って国民 はどういう審判を下すか、聞いてみたいと思います。だから、解散をしました。
そして、この郵政民営化 に賛成する自由民主党 ・公明党 が国民 の支持を得て過半数の勢力を得ることが出来れば、再度選挙 終了後、国会 を開いてこれを成立させるよう努力 して行きたいと思います。
以上であります。』
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