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衆院選:民主党のマニフェスト原案 全文5                「毎日新聞」
http://www.asyura2.com/0505/senkyo11/msg/818.html
投稿者 怪傑 日時 2005 年 8 月 17 日 08:03:13: QV2XFHL13RGcs
 

           9.経済・規制改革・中小企業

 (2)中小企業を支援します。
(1)中小企業予算倍増、政府系融資の個人保証撤廃などにより「再起できる中小企業政策」を展開します。
地域産業と商店街に元気を取り戻すため、中小企業向けの助成や商店街の活性化のための予算をまずは倍増します。エンジェル税制の改善などにより、起業の促進も図ります。また、個人保証を余儀なくされている中小企業金融の誤った常識を転換させるため、政府系金融機関が行う融資については、個人保証をなくします。
(2)「お金を貸せる銀行」をつくります。
○中小企業金融(自営業者を含め、個人の信用に基づき受けている融資)を、大企業向けの貸付と明確に区別して取り扱います。担保に偏らずキャッシュフローに重点をおいた中小企業向け金融検査マニュアルを大企業向けとは別につくり、貸し渋り、貸しはがしを解消させます。
○金融機関の地域への寄与度や中小企業に対する融資条件などについて、情報を公開させる「地域金融円滑化法」を制定します。
○中小企業金融の円滑化・適正化を図る観点から、銀行に対して、貸付条件などの説明義務、書面の交付義務、貸付方針の策定義務を課す法律を制定します。


            10.農業・林業・水産業
  
  (1)農政の柱としてー補助金行政から直接支払へ大胆に転換します。
現在の農政は、作物の価格支持政策や構造改善事業への助成を中心とした補助金漬けの内容となっています。これを抜本的に転換し、農業・農村を活性化するため、農政の柱として、原則としてすべての販売農家に直接支払を行います。
総額は1兆円程度とし、このうち5000億円を国の直接支払として米・麦・大豆・雑穀・菜種・飼料作物などの重点品目を対象に行います。また地方分権を推進する観点から地方に5000億円を交付して地方公共団体が地域の農業の実情を反映した直接支払ができるようにします。
その他、中山間地域や環境保全型農業(有機農法など)に対する直接支払を実施します。
これらの施策により、現在の自給率40%を、政権獲得後10年で50%にまで引き上げ、将来は60%以上にすることを目標とします。さらに、強制減反の廃止と米の備蓄300万トン体制の実現により、食料安全保障、諸外国への食料人道支援、余剰米を利用したバイオマス推進への道を確立します。
特に、食料安全保障の観点から、農地を有効活用するとともに、現在の農地面積約470万haを確保します。

  (2)農山漁村を活性化します。
都市への人口集中がすすんでいますが、日本の発展を考えた場合、わが国の国土の大半を占める農山漁村の活性化を抜きには語れません。そのため、就業機会の拡大、教育・医療サービスの向上、公共交通機関の確保などによる定住条件の向上をすすめ、子どものいる家族や高齢者でも安心して住めるような地域環境の整備を推進します。また農村資源の保全(基幹水利施設などの維持管理など)を国・地方公共団体が責任をもって行えるようにします。
また、都市と農山漁村の交流を推進をするため、農山漁村において、農林漁業体験学習を推進するとともに、ヨーロッパ型の本格的なグリーンツーリズムなどをすすめる施策を実施します。
なお、農業就業人口の約6割を占める農山漁村女性の重要な役割を考慮し、農山漁村における女性支援のために、「農山漁村女性起業支援法」の制定や、農山漁村女性子育て支援ヘルパー制度を創設するとともに、行政や地域社会運営の意思決定の場への女性参画支援を行います。
さらに、農業に意欲のあるサラリーマン・定年退職者に対し、農業の継続・市町村の農地の利用計画に基づくこと・転用を認めないことなどを要件として、農地取得の下限面積条件を緩和します。

  (3)水産資源回復事業で漁村を活性化します。
日本はかつて世界でも有数の水産物輸出国でしたが、現在は輸入国に転落し、水産物の自給率は53%まで落ち込んでいることから、わが国の水産資源の管理徹底と本格的な回復を図ります。その一環として、魚介類の産卵場である「海藻による海中の森」を公共事業で造成するとともに、資源回復事業を実施します。また、漁村を活性化するため、集落が独自に行う資源回復事業や活力維持事業に対し、500億円程度の直接支払を行います。

  (4)10年間で1000万haの森林を再生(みどりのダムの育成)します。
さまざまな公益的機能をもっている森林を効果的かつ早急に再生するために、林野行政と環境行政を一体的にすすめます。
天然林の育成をすすめ、森林の水害防止効果や地球温暖化防止効果を高めます。治山治水事業を隠れ蓑とした環境破壊型公共事業を縮減し、環境・緑を守る持続可能な公共事業(=みどりのダム事業)に転換させ、12万人の雇用増につなげます。
人工林の管理・充実をすすめ、間伐などの森林整備を計画的に行い、10年間で1000万haの森林を再生することをめざします。政権獲得後ただちに年次計画を策定し、初年度に1000億円、4年後には2500億円の予算を充当します。また、森林認証制度の推進や公共建築物への一定量の国産材使用の義務づけ、木質バイオマスの推進などにより、国産材の利用推進を図ります。
なお、これらの施策とあわせ、河川の自然再生事業を積極的にすすめます。


            11.環境・エネルギー

  (1)地球温暖化対策を強力に推進します。
地球温暖化防止のために、国内におけるさらなる温室効果ガス削減が必要です。しかし、温室効果ガスの排出削減義務を定めた京都議定書は、「究極の目標」に向けた第一歩に過ぎません。まずは、国内における温室効果ガス削減の長期目標を設定します。その上で、エネルギーの需要抑制、省エネルギー対策の推進、再生可能エネルギーの普及促進、フロン回収の推進のために、地球温暖化対策税などの経済的措置を導入します。諸外国との環境対話を積極的に推進し、地球温暖化の進展を食い止めるために国内排出権取引制度を導入するなど、より実効性のある施策を実施します。また、ポスト京都議定書に向けた新たな国際的枠組みに対する主導的役割を果たすために環境外交を推進していきます。
  (2)地球温暖化対策税を創設します。
経済活動の地球環境に与える影響(外部費用)を内部化し、市場メカニズムの価格決定システムの中に組み入れる必要があります。特に、京都議定書の達成が極めて困難となっている地球温暖化対策では、経済的措置の導入は喫緊の課題です。化石燃料の使用抑制・効率化と、省エネルギー・新エネルギーの技術開発や環境関連投資促進に資する地球温暖化対策税を導入します。CO2排出量(炭素含有量)に着目し、炭素含有量1トンあたり3000円程度の課税を行います。電力については、現在の電源開発促進税を一部組み替えて課税する炭素・エネルギー税とします。ただし、その際には他に転換不可能な原料炭・ナフサなどの原材料としての使用については課税の対象から外します。産業界などの温暖化ガス発生抑止への効果的な取り組みに対しては税の軽減もしくは還付制度を設け、わが国産業競争力の維持・強化を図ります。また輸入石炭に対しても一定の措置を設けます。税収は、省エネルギー・新エネルギーの技術開発、設備投資、普及などに優先的に配分します。これにより、環境技術立国として、環境と雇用を両立させた持続可能な社会を構築します。なお石油・石炭税制についても、そのあり方を含め今後検討します。
  (3)新エネルギー予算を倍増、低公害車普及・拡大をすすめます。
風力、太陽、バイオマス、波力・海洋エネルギーなどの再生可能エネルギーや、燃料電池などを中心とした未来型エネルギーの開発普及のため、新エネルギー関連の予算を計画的に増額し、現行の年間約1700億円から任期中に3000億円へと増額をめざします。また、電気自動車、燃料電池自動車をはじめとした環境にやさしい乗物に対する助成を強化します。すでに普及しつつある電気自動車に対する集中的助成、今後本格的実用化が見込まれる燃料電池車への支援を中心にして、低公害車の普及・拡大をすすめます。必要な財源は、エネルギー関係予算全体の中での振り替えおよび環境対策予算などを充当して確保します。
  (4)安全を最優先し、原子力行政の監視を強めます。
原子力に関する行政組織を推進機関と規制機関に明確に分離し、安全を最優先させます。原子力の安全行政を経済産業省から切り離し、内閣府に独立した規制機関を新たに設置することにより、強力かつ一元的なチェック体制を築きます。そのため、民主党が既に提出している「原子力安全規制委員会設置法案」を任期中に成立させます。
  (5)原油高、中国などのエネルギー需要の増加などに対応し、環境・エネルギー分野における国際協力を推進します。
近年の原油価格の高騰、中国を含むアジア諸国などのエネルギー需要の高まり、地球温暖化対策の必要性などにかんがみ、日中韓とロシアを含む東アジア・北太平洋地域における環境・エネルギー分野での国際協力を推進します。とりわけ、(ア)風力、太陽、バイオマス、燃料電池など新エネルギーの研究開発・普及促進、(イ)産業部門、民生部門を通じた省エネルギー技術の開発・普及の推進、(ウ)二国間及び多国間のエネルギー政策協議の緊密化、に重点をおきます。
中国に対しては、原子力や石炭ガス化を利用した発電などの技術開発・普及の促進に向けた支援を積極的に行い、あわせて環境汚染に対する対策の強化、環境保全に関する国際的な枠組みへの参加を働きかけます。国際法理や科学的根拠に基き、天然ガス・石油の共同開発を実現し、東シナ海を平和の海とするよう努めます。
  (6)資源循環・廃棄物管理法案の成立をめざします。
大量生産・大量消費・大量廃棄の社会を省資源型の循環型社会へと転換させるとともに、不法投棄や不適正処理を防ぐために、現在の法制度を変える必要があります。(ア)廃棄物・リサイクル法制の統合、(イ)有価・無価に影響されない廃棄物の定義、(ウ)リサイクル施設に対する環境規制の適用、(エ)製造者の製品引取義務(拡大生産者責任)の明記、(オ)埋立税・焼却税などの導入(経済的措置)、を内容とする「資源循環・廃棄物管理法案」を2006年度に提出します。


               12.法務・人権

  (1)国民に身近で公正な司法制度に改革します。
 (1)裁判員制度に国民が参加しやすいよう環境整備を行います。
2009年の裁判員制度開始までに、国民の制度への理解がすすむように広報を強化します。また、裁判員休暇制度の創設、裁判員の育児・介護などへの配慮を含め、国民が参加しやすいよう環境整備を行います(所要額5億円)。
 (2)国民が利用しやすいよう総合法律支援制度を充実します。
全国どこでも、誰でも、いつでも法的サービスが受けられるよう、2006年に日本司法支援センターが業務を開始するまでに、同センターの地域事務所を全国に整備し、スタッフ弁護士を配置します。そのための財政支援を充実します。
 (3)公正で透明性の高い刑事司法に改革します。
取調べでの自白の強要による冤罪を防止するために、民主党が既に提出しているビデオ録画などによる取調べ過程の可視化(所要額6億円)、取調べ段階における弁護人立会権の確立を柱とする「刑事訴訟法改正案」を2009年までに成立させます。刑事裁判での証拠開示の徹底を図る法案を成立させます。 
 (4)国民が利用しやすい行政訴訟制度に改革します。
行政訴訟を利用する国民の視点から、団体訴訟制度の導入、訴訟対象の拡大など、3年以内に行政事件訴訟法改正案を制定します。
 (5)法曹養成制度を充実します。
法科大学院への財政支援を充実させるとともに、法科大学院の学生が大学院のカリキュラムの勉強に専念できるような新司法試験制度として整備・運営します。

  (2)犯罪被害者への支援を強化します。

犯罪被害者に対する生活支援や精神的ケアを充実するなど、被害者に対する的確かつ十分な支援が行えるよう、犯罪被害者等基本計画の策定段階から、被害者や支援者の声が反映されるようにします。ヤミ金融業者などが不正に得た犯罪収益が没収・追徴された際に、被害者に分配して損害を回復する手続きを定める法案を成立させます。
 
  (3)仮釈放のない「終身刑」を創設し、刑罰を見直します。
仮釈放のない「終身刑(重無期刑)」の創設を図るとともに、刑罰の見直しをすすめ、政権獲得後3年以内の刑法改正をめざします。

  (4)ドメスティック・バイオレンス(DV)防止法を強化します。
2004年通常国会で「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(いわゆるDV防止法)」が改正されましたが、法改正後3年後の見直し時期に、積み残しの課題を盛り込んだ改正案を国会に提出し、加害者更生プログラムの導入、保護命令対象の親族などへの拡充、ファックスや電話などによる脅迫の禁止を実現します。自立支援体制の強化、特に民間シェルターに対する財政支援の強化などのために、年間約25億円の予算を確保します。

  (5)「高齢者虐待防止法」および「障がい者虐待防止法」を制定します。
施設・家庭における悲惨な事件をなくし、安心して生活ができる環境をつくることを目的として、「高齢者虐待防止・養護者支援法案」を制定します。政権獲得後すみやかに法律を成立させ、市町村に相談窓口を設置します。通報・確認・立ち入り調査手続きの制定、緊急保護のためのショートステイの確保、養護者のサポートなどの総合的対策を行います。
「高齢者虐待防止・養護者支援法案」は、相談や関係機関の紹介などを通じて、現在社会問題化しているリフォーム詐欺など財産侵害行為に対応できるようにします。
また、すみやかに障がい者に対する虐待防止法を制定します。

  (6)テレビの字幕化を推進します。
聴覚に障がいがある方々もテレビ放送を楽しみ、情報を確保できるようにするため、2009年度までに、技術的に可能なすべてのテレビ番組の字幕化を実現します。字幕化を行う放送事業者や製造業者に対しては、事業支援措置として総額100億円の助成を行います。
 
  (7)差別の解消をめざす法律を制定します。
社会に残っているさまざまな差別を解消するため、すべての障がい者に「完全参加と平等」を保障し、具体的な差別の禁止を規定する「障がい者差別禁止法」、年齢を理由とした就職差別を禁止する「年齢差別禁止法」など、差別解消のための法律の制定をめざします。
法務省から独立した人権委員会の設置などを盛り込んだ「人権侵害救済法案」を成立させます。

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