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なぜ、郵政民営化に賛成の人が増えるのでしょう?
http://www.asyura2.com/0505/senkyo11/msg/684.html
投稿者 考察者K 日時 2005 年 8 月 15 日 22:08:36: JjkI8nWTpj0po
 

 Kにはどうしても理解できないのが「郵政民営化の国民世論が増えている事」である。
 6月頃の調査ではNHKで19%、読売新聞で16.4%、東京新聞で21.7%くらいの人が「郵政民営化の国会での成立に賛成だった。
 それが、今や過半数の人が賛成になっている。小泉政権の支持率は約60%である。

 ここがKにはどうしても理解できない。無理に理解しようとするならば「大多数の人は論理的な考察能力が無い」以外にはないだろうとするしかない。

 Kが思うのには、民営化賛成と言う人は大きく分けて3つの考え方の人だろうと思う。

1 国家財政赤字から郵政民営化が必要だと思う人

2 自分の仕事が厳しいので、公務員はもっと苦労すべきだと思う人

3 何も考えていない人(みんなが改革が必要だと言っているので必要だと思っている人)

まず1についてだが、これはKに言わせれば「全く違っている事」になる。

「郵政は独立採算性であり、給与その他に税金の投入はされていないので民営化によって、税金の負担は減らないのである」

「しかし、税金を払っていない」と言う意見もある。
それも違う「税金免除は銀行で問題になっている自己資本比率が一定になるまでの経過措置である。しかも、収益の半分は国庫に納入されている。公社後2年で実質的に1兆8000億円の国庫金を納付しているらしい(その為に自己資本比率の改善が遅れている)」
政府は、公社にする事を決めたが、支度金も与えないで、経営オーナーとして「収益の半分」を納めさせているのである。

更に、財政再建には「郵政がお金を集めすぎたから」「無駄遣いが起こる」という。いわゆる「財投の入り口論」と言う意見もある。
これを行ったのは「旧大蔵省」であり、そもそも、現在の赤字は「郵政の資金の倍以上であるのだから話が合わない」
今現在は「郵政資金は激減している。どれほど大きな池であっても、干からびてしまえば『水は流れ出ない』のに、入り口論は無いだろう」
入り口論が正しいとすれば「郵政資金の増加量」と「国家財政赤字」が比例にならなければならず、決して、出口の方が大きくはならないはずである。

こんな事は「因果律が分かっていれば当然のことである」
こんな構造になってしまった発端はともかくとして「ともかく、出口を閉めなければ、何も改善にはならないのである」

更に言えば、郵政を民営化すれば「赤字倒産」の可能性は高い。仮に頑張って「そうならなかった場合は、他の金融・保険業を倒産させる」可能性が高い。
いずれにしても、国庫からの出費になる可能性は高く、失業率の増大などの失業手当や対策費も増える可能性が高い。
http://akamine-seiken.naha.okinawa.jp/data/05.07.05.htm
によれば、「民営化しなければ700億円の税収が見込まれ、民営化すると600億円の赤字(郵便局を減らさないとすれば税金投入になるしかないだろうと思う)になるとの『政府の試算』があるとも書かれています。

そもそも、郵政職員は「公務員という契約で雇用されている」のであるから、一方的に破棄するとなれば、訴訟問題である。また、現在の特定局というのは「国が借りている」のであるから、国に責任感があれば「それなりの賠償や保障が必要である」それだけでも大出費であり、郵政民営化が「財政再建」と言う意味合いからは「百害あって一利無し」である事は明白である。

こんなモノに賛成するのは「考察力が無い」としか思えないのである。

2については「自分が苦しいのを理由に他人が楽と思うことは、足の引っ張り合いから益々苦しい社会になる」ので、発想の転換が必要だろうと思う。
郵政はこの春「3ヶ月の調査で約5万人に32億円の不払い残業を払いました」これすらも氷山の一角で、現実にはこの倍以上のサービス残業が恒常的にあるのが実態だろうと言われています。

郵便局の窓口に行ってみて貰うと分かると思いますが、3事業を行いながら地方銀行より人は少ないと感じるはずです(例外もあるでしょうが、8割方はそうだと思います)
で、大抵の場合、郵便局員と銀行員では給与は銀行員の方が高いでしょう。

公務員の自殺割合は一般の人より高いのです。
普通に考えれば、少なくとも「郵政職員が民間より楽で良い」とはならないはずです。

ただし、改革が必要ないわけではありません。世襲局長などという制度は改革が必要ですし、内部の無駄遣いにはメスを入れる必要はあるでしょう。
しかし、公社でも出来る事です。無理に資金を投入して「民営化」する必要は無いはずです。

3については、救いようがありませんが
多分ですが、郵政民営化は「努力したフリ」なのだと思います。
「政府は、公務員をここまで締め付けて財政再建をやろうとしました。」というポーズと言う事です。
「政府の身を切って努力したのですから、今度は国民の皆様に協力して貰う番です。」と言う事です。

ここまで書けば普通の人は分かるはずですが
「郵政民営化は大増税の前フリでしょう。」
そうでなければ
「責任放棄して、海外に逃亡する前の逃亡先への置きみやげ」
と言う事でしょう。

どちらにしても「国民的には賛成するのは間違っている」でしょう。

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