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反対派の強気 支えた事情
郵政民営化関連法案に反対したかどで、衆院選で小泉純一郎首相から“刺客”を送り込まれつつある“造反組”の自民党前議員。分裂選挙になることで、党の方も政権転落を心配する。「政権党でいることが存在意義」ともいわれる自民党なのに、なぜ、自分も党も窮地に追い込むような「危険行為」に走ったのか。彼らが抱える事情を見てみると、ある傾向が浮かび上がる。 (政治部・高山晶一、佐藤圭)
■選挙に実績と自信 集票力
反対票を投じた三十七人のうち、二〇〇三年の前回衆院選(補選含む)で小選挙区から出馬したのは三十一人。彼らが二位の候補者にどのくらい差をつけて当選したかを計算すると、平均約三万三千票弱の差だった(比例代表で復活当選した場合は、一位との票差をマイナスで計算)。
逆に、民営化法案に賛成した自民党前議員についても同様の計算をすると、二位との差は平均二万六千票弱。反対組の集票力は、賛成組を平均約七千票も上回る計算だ。
自民党を支える地方組織は、議員の個人後援会の色彩が強い。反対組は党本部に盾ついても、選挙は大丈夫という自信もあって、民営化法案採決で“突撃”した。
ただ、反対派の一人は党公認の対抗馬との骨肉の争いを強いられる事態に「党公認が得られないことは織り込み済みだったが、対抗馬をぶつけてくるとは予想外だった」と戸惑いをみせる。漁夫の利を狙う民主党も含めた三つどもえとなれば、予想以上に苦戦する人も出てきそうだ。
■『反小泉』の農村部 地盤
前回小選挙区から出馬した反対者三十一人のうち、県庁所在地である「1区」や東京都心の選挙区出身者は野田聖子元郵政相(岐阜1区)ら四人で、一割強。
一方、賛成組は、小選挙区出身の百六十九人のうち、1区や東京都心から出馬したのは三十六人と、二割強となる。地方で強い自民党の中でも、特に反対組は農村部に地盤を置いている、といえるだろう。
農村部は特定郵便局長OB会や建設業界など、自民党の伝統的な支持団体の影響力が強い。これらの団体は小泉改革で打撃を受けている。山口二郎・北海道大大学院教授(現代政治)は「(反対者は)このまま『小さな政府』の小泉路線でいけば、地盤がぼろぼろになるという思いが強かった」とみる。
■冷遇続き不満爆発 ポスト
反対者は総じて、ポストで冷や飯を食っている。
筆頭格が、反小泉の急先鋒(せんぽう)である亀井静香元政調会長。実力者なのに、小泉政権では政府や党の主要ポストから縁遠い。藤井孝男元運輸相も予算委員長は務めたが、〇三年の総裁選で小泉首相と戦った後は党総務副会長くらい。自民党の衆院議員は当選を五回重ねると「入閣適齢期」に目される。ところが、青山丘氏は当選九回にして入閣未経験のままだ。
年功序列の人事慣行を無視した小泉流には、不満が党内に充満していた。山口教授は「政治家はプライドがあるから、ばかにされ続けるとどこかで爆発する」とも指摘する。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20050814/mng_____kakushin000.shtml
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