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衆議院が、異例ずくめの解散をした。
解散がいいか悪いかは別にして、民主党に政権が移る可能性が現実味を帯びてきた。そうなれば、代表の岡田克也氏が総理大臣になることとなる。
実際のところ、民主党が政権を取れるかは分からないが、ただ、それなりに応援してもいい理由がある。岡田代表は、「記者クラブによる独占廃止」をひっそりとだが約束しているのだ。
記者クラブとは、ご存じの方は多いと思うが、日本の大手メディア(朝日、読売、毎日、産経、日経、テレ朝、日テレ、TBS、フジ、テレ東、NHK、共同、時事)が加盟する新聞協会の記者たちの集まり。記者会見を主催し、独占的に情報を占有できるシステムを言う。
特に海外からは批判が多く、日本の言論の自由度が先進国の中でも最も低い要因として掲げられる問題の一つだ。新聞協会に属さない雑誌記者、フリーランスなどは閉め出され、一部の報道機関のみに取材が独占される構造は、収益を上げる利点はあるものの、公権力を監視すべきメディアが、独占体制と引き替えに政官と癒着する構造となり、ひいては広報の役割まで担うため、権力に不都合な追求ができなくなるのである。
例えば、番記者の着る高いスーツが、自らが担当する政治家から買ってもらったものだったりするのがいい例だ。国民の知る権利は、この体制により著しく制約されている。
この問題にメスを入れた政治家が日本には何人かいる。長野県知事の田中康夫氏と『JanJan』の代表、竹内謙氏だ。どちらも、自分の管轄する役所の記者会見を既存の記者クラブ加盟以外の記者やメディアに開放した。
これに習ってか、岡田代表は、官邸を含めた記者クラブの独占体制を廃止する方向に動くことを、ビデオ・ジャーナリスト神保哲生氏が運営するインターネット放送「ビデオ・ニュース・ドット・コム」の対談番組中(2004年6月)に示唆していた。ちなみに、岡田氏は、幹事長代理の時から自らの記者会見は、記者クラブ以外のメディアが参加することを許可しているそうだ。
だが、この公約(らしきもの)は、問題がある。長野県の田中知事が、脱記者クラブ宣言をしたとき、これを報じたのは、一部の雑誌に過ぎなかった。新聞やテレビは、全く取り上げなかった。それは、その余波が広がり、自分たちの独占体制が崩れるのを恐れたためであろう。そのせいか、メディアは、なにかと田中知事をこきおろすことまでした。岡田代表も、そのことを考えると表だって記者クラブ独占廃止を公約することはできないだろう。
ただ、民主党が政権を取ったところで、記者クラブ独占廃止はなくなるかというと、それはまた疑問だ。岡田代表が賛成でも、政権与党となれば、メディアをコントロールする利点をあえて捨てるべきでないと反発する議員も必ずいる。大手メディアから田中知事同様、余計な政権批判を受けるのは間違いない。
しかし、そんなことをあえてしようという意気込みがあるのだから、真に国民の利益を考えている政治家といえるのではなかろうか。
http://www.janjan.jp/government/0508/0508100689/1.php
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