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「郵政の大乱」冷めて全面高、日本株の焦点は景気−海外勢にも冷静さ (ブルームバーグ)
2005年8月9日(火)15時39分
8月9日(ブルームバーグ):「郵政の大乱」から一夜明けた東京株式市
場。相場は急伸し、東証業種別33指数はすべて上昇する全面高となった。東
証1部の値上がり銘柄数は1400を超し、値下がりの144を圧倒した。不確定
要素だった衆議院の解散、総選挙入りが決まり、短期的な政治に対する関心が
薄れる中、投資家の目は足元の良好な景気指標に向かった。午後に発表された
機械受注は、市場予想を上回る伸びを見せ、市場心理の一段の好転に寄与した。
需給面では、政治空白を懸念して日本株に弱気に転じると見られた外国人
投資家が、意外にも冷静な反応を示し、国内勢の安心感を誘う展開。さらに、
前日午前まで相場が下げ基調を強めた局面で、週末の株価指数オプションの特
別清算指数(SQ)算出を前に、短期的に弱気の持ち高を組む投資家が増えた
が、株価指数が反発色を鮮明にしたため、これらの買い戻しも加速した。
日経平均株価の終値は、前日比121円34銭(1%)高の1万1900円32
銭、TOPIXは14.37ポイント(1.2%)高の1206.27。東証1部の売買高は
概算で16億4802万株。
日経平均は政治懸念の下げ分を埋める
日経平均は、機械受注が発表された直後にこの日の高値となる前日比179
円高の1万1958円まで上昇。これは、郵政民営化法案否決の可能性を織り込
み、続落基調を鮮明にし始める前の3日終値(1万1981円)に迫る水準で、
政治リスクへの懸念によって下げた分をほぼ埋めた。
一方、TOPIXも終値で4日以来の1200ポイントの大台を回復した。
内閣府が発表した6月の機械受注は前月比11.1%増。ブルームバーグ・ニ
ュースがまとめた民間調査機関の事前予想の6.5%増を大きく上回り、上限の
10.4%よりも伸び率が高かった。
東海東京調査センターの隅谷俊夫シニアストラテジストは、機械受注につ
いて「6月の数字には非常に意外感があり、株価はすばやく反応した。ただ、
4−6月期、7−9月期でならして見れば、今年に入り高原状態が続いてい
る」との見解を示した。
隅谷氏は、今後の相場について「世界の株式市場は3日を天井に日柄調整
に入った。日本は選挙要因があったため、下の振れ幅が大きかったが、選挙が
実体経済を左右する時代ではない。懸念された海外勢の売りも見られなければ、
国内勢も押し目買いを入れる」と指摘している。
J.P.モルガン証券セールストレーディング部の宗岡功二バイスプレジ
デントによれば、「1カ月後にどのような政治状況になっても、180度違う政
策が採られることはない。景気も踊り場から脱却しつつある状況から転げ落ち
ることはない。市場の目が政治から経済に移る中、それを確認したのが機械受
注であり、今夜の米FOMC(連邦公開市場委員会)、週末の国内GDPにな
る」という。
ハイテクや銀行、資源中心に全面高
不安ムードの後退で、株価指数先物などにも買い戻しが入りやすく、連動
して現物株にも幅広く買いが先行。日本株相場はほぼ全面高となった。
キヤノンや東芝、松下電器産業などの電機株が上昇。松下電産については、
メリルリンチ日本証券が業績拡大の見通しを背景に目標株価を引き上げた。デ
ジカメの好調で通期利益見通しを上方修正し、みずほ証券などが投資判断を引
き上げたニコンが急伸するなど、精密機器株も上げ幅を拡大。
NTTドコモなど情報・通信株も上昇。電子情報技術産業協会が発表した
6月の国内携帯電話出荷は、前年同月比5.8%増と、4カ月ぶりにプラスに転
じた。四半期利益が黒字化し、不良債権比率が低下したUFJホールディング
スなど銀行株も堅調。
海外原油市況が最高値を更新した影響で、利益の上乗せが期待される新日
本石油や新日鉱ホールディングス、国際石油開発、石油資源開発など資源株に
も上げが目立った。
日本郵船や商船三井などの海運株、住友金属工業や新日本製鐵などの鉄鋼
株、住友重機械工業などの機械株、横浜ゴムなどのゴム製品株といった好業績
期待の強い業種も買い先行の展開。
銅市況高を受けた好業績への評価なども重なり、三菱マテリアルは大幅高。
中間期業績の見通しを増額修正した保土谷化学工業は急伸した。売買高上位の
低位株では、ユアサ商事、長谷工コーポレーション、日本曹達、三菱製鋼など
が高い。
ディフェンシブ、シャープ軟調
半面、政治不透明感が強い中で、前日の上げが目立ったJTやアステラス
製薬、中外製薬など業績安定度の高いディフェンシブ関連株の一部が反落。
電機株の中でも、岡三証券やメリル日本証から投資判断引き下げの動きが
出ているシャープが安い。
東証1部の下落率上位を見ると、通期の業績と配当予想を減額したマブチ
モーター、四半期累計の最終利益が減少したフルキャスト、四半期減益の森永
乳業などが上位。選挙関連銘柄として、前日までの急伸ぶりが目立っていたも
しもしホットラインは反落した。
記事についての記者への問い合わせ先:
東京 院去 信太郎 Shintaro Inkyo sinkyo@bloomberg.net
http://money.www.infoseek.co.jp/MnJbn/mn_jbntext.html?id=09bloomberg11avpZbomEPIoI
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