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小泉首相が解散を決断、投票9月11日、郵政法案否決で−政界再編も (ブルームバーグ)
2005年8月8日(月)15時15分
8月8日(ブルームバーグ):小泉純一郎首相(自民党総裁)は8日午後、
「改革の本丸」と位置付ける郵政民営化関連法案が参院本会議採決で否決されたの
を受け、国民に信を問うため衆院解散・総選挙に踏み切ることを決めた。選挙は8
月30日公示、9月11日投票の日程で行われる。自民党は分裂選挙になる公算が
大きく、総選挙の結果次第では与野党を横断した政界再編に発展する可能性もある。
小泉首相は、公明党の神崎武法代表と同日午後2時半すぎから国会内で会談
し、解散・総選挙の方針を表明、選挙の日程でも合意した。会談に同席した細田博
之官房長官が一部記者団に明らかにした。細田長官によると、小泉首相は、神崎氏
に衆院選を「改革選挙」と位置付ける考えを表明したという。午後3時からの臨時
閣議で選挙日程などを決める運び。首相は同日夕にも記者会見を開く予定。
神崎武法公明党代表は記者団に対し、小泉首相が「参院で法案が否決された
以上、民意を問いたい。解散したい」と発言したことを明らかにした。
一方、島村宜伸農水相は臨時閣議前に記者団に対し、解散詔書には署名しな
いと述べ、辞表を提出する考えを明らかにした。同相は記者団に、「政治の空白は
許されるのか」と指摘、「改革、改革というが郵政だけでなく、教育、財政改革や
農政もある」と述べた。
解散は20回目−現憲法下
現憲法下での解散は20回目。首相は7月13日の参院本会議で、「衆院解散
は衆院議員の身分を失わせる重い行為だと認識しつつ、選挙で新たに民意を問うこ
との要否は、内閣がその政治的責任で決断すべきものだ」と答弁、行政府の長であ
る自らの判断で解散に踏み切る意向を示していた。
臨時閣議では解散詔書を決定する。詔書への署名を拒否する閣僚が出れば、
首相はこの閣僚を罷免して自身が兼務して解散手続きを進める見込み。その後、天
皇陛下と首相による詔書への署名を経て、解散詔書が衆院議長に渡される。
衆院議長は本会議場で詔書を読み上げ、衆院解散となる。定数480人の衆院
議員すべてが4年間の任期満了を待たずに資格失うが、全衆院議員は「万歳」を唱
えるのが慣例。衆院議院運営委員会は5日の持ち回り理事会で、解散に備えて8日
午後に本会議開会を設定した。本会議が開かれない場合には、議長が各会派に解散
を伝達する。
憲法は解散の日から40日以内の総選挙実施を規定。公職選挙法は公示日を投
票日の少なくとも12日前とすることを定めている。政府は選挙日程をあらためて
閣議で正式決定する。総選挙の投票日から30日以内に特別国会召集され、内閣総
辞職を経て、衆参両院で新たな首相の首班指名が行われる。
自民分裂選挙へ−民主は単独過半数目指す
自民党の片山虎之助参院幹事長は、衆院本会議で造反した自民党議員(反対
37人、欠席・棄権14人の計51人)は次回の総選挙で「公認しにくい」と言明。
総選挙となれば「自民党は分裂選挙になり、仲間同士がたたき合う選挙になる」と
強い危機感を示している。
一方、民主党の岡田克也代表は1日、東京・内幸町の日本記者クラブでの記
者会見で、総選挙となれば「単独過半数をとる。今度の選挙は勝つときは大勝ちす
る気がする」と自信を示している。
自民党内で反対派の急先鋒の亀井静香元政調会長は「勝ち抜くために知恵を
出していく意味で、新党という選択肢が出てくる」と述べており、一気に政界再編
につながる可能性もある。ただ首相の側近である自民党の山崎拓前総裁(前首相補
佐官)は「首相は勝つと思っている。郵政民営化に反対する人を国民は支持しない。
民主党は落選し、自民党公認候補は全員当選して圧勝する。首相はそう考えてい
る」と述べている。
「7条解散」と「69条解散」
日本国憲法は衆院解散を2つの条文で規定。1つが内閣の助言と承認により
天皇が国事行為として行うことを定めた「7条解散」。もう1つは衆院で内閣不信
任決議案が可決もしくは信任案が否決した時に内閣が実施する「69条解散」。
現行の憲法下で行われた解散は過去19回あるが、参院での法案処理に伴い衆
院が解散された例はなく、今回の解散は異例。一方、衆院を通過した法案が、参院
で廃案になったのは、吉田茂内閣当時の地方税法案(50年)と国家公務員法改正
案(52年)の2回のみ。
過去19回の解散のうち、「69条解散」は1948年の「なれ合い解散」、53年
の「バカヤロー解散」、80年の「ハプニング解散」、93年の「嘘つき・政治改革
解散」の4回のみ。それ以外の15回はすべて内閣、つまり首相の専権事項と解釈
される「7条解散」だった。
【衆院解散・総選挙の手続き】
1.首相が衆院解散を決断
↓
2.政府が解散詔書を閣議決定
↓
3.天皇陛下が解散詔書に署名
↓
4.首相が解散詔書に副署
↓
5.政府が解散詔書を衆院議長に伝達
↓
6.衆院議長が解散詔書読み上げ(本会議場か議長応接室)
↓
7.衆院解散。ただちに参院含め国会閉会(40日以内に衆院選実施)
↓
8.全衆院議員が4年間の任期満了前に資格失う
↓
9.政府が衆院選の日程(公示・投開票)を閣議決定
↓
10.総選挙の公示
↓
11.総選挙の投開票(投票日から30日以内に特別国会召集)
↓
12.特別国会召集
↓
13.内閣総辞職
↓
14.衆参両院で首相首班指名
↓
15.新内閣発足
【日本国憲法下での解散】
1.1948年12月23日 吉田内閣「なれ合い解散」※
2.1952年8月28日 吉田内閣「抜き打ち解散」
3.1953年3月14日 吉田内閣「バカヤロー解散」※
4.1955年1月24日 鳩山内閣「天の声解散」
5.1958年4月25日 岸内閣「話し合い解散」
6.1960年10月24日 池田内閣「安保解散」
7.1963年10月23日 池田内閣「所得倍増解散・ムード解散・予告解散」
8.1966年12月27日 佐藤内閣「黒い霧解散」
9.1969年12月2日 佐藤内閣「沖縄解散」
10.1972年11月13日 田中内閣「日中解散」
11.1979年9月7日 大平内閣「増税解散」
12.1980年5月19日 大平内閣「ハプニング解散」※
13.1983年11月28日 中曽根内閣「田中判決解散」
14.1986年6月2日 中曽根内閣「死んだふり解散」
15.1990年1月24日 海部内閣「消費税解散」
16.1993年6月18日 宮沢内閣「嘘つき解散・政治改革解散」※
17.1996年9月27日 橋本内閣「名前なし解散・新選挙制度解散」
18.2000年6月2日 森内閣「神の国解散・ミレニアム解散・日本新生解散」
19.2003年10月10日 小泉内閣「マニフェスト解散・政権選択解散・構造改革
解散」
(注:※は内閣不信任案可決に伴う69条解散、それ以外は首相の専権と解釈され
る7条解散。1976年11月5日は三木内閣の「ロッキード解散」と呼ばれることも
あるが任期満了であったことから含まず)
【参院勢力】(2005年8月5日現在)
自民 114
公明 24(自民、公明の連立与党で計138)
---------------------
民主 84
共産 9
社民 6
無所属など 5
欠員 0(与党以外で計104)
---------------------
定員 242(議長は採決に加わらないため過半数は121)
【参院自民党の各派勢力】(2005年8月5日現在)
旧橋本派 35
森派 26
亀井派 18
堀内派 15
山崎派 5
小里派 4
高村派 2
二階グループ 2
河野派 1
無派閥 6
---------------------
114
【7月5日の衆院本会議採決で郵政法案に反対、欠席・棄権した自民党衆院議員】
(敬称略)
▼旧橋本派(51人のうち賛成32人、反対16人、欠席2人、棄権1)
1.今村雅弘(反対)
2.小泉龍司(反対)
3.小西理(反対)
4.滝実(反対)
5.津島恭一(反対)
6.野呂田芳正(反対)
7.藤井孝男(反対)
8.古川貞久(反対)
9.保坂武(反対)
10.保利耕輔(反対)
11.松下忠洋(反対)
12.村井仁(反対)
13.森岡正宏(反対)
14.森山裕(反対)
15.八代英太(反対)
16.綿貫民輔(反対)
17.斉藤斗志二(欠席)
18.佐藤信二(欠席)
19.小渕優子(棄権)
▼亀井派(29人のうち賛成16人、反対12人、棄権1人)
20.青山丘(反対)
21.衛藤晟(反対)
22.江藤拓(反対)
23.亀井静香(反対)
24.川上義博(反対)
25.小林興起(反対)
26.武田良太(反対)
27.能勢和子(反対)
28.平沼赳夫(反対)
29.古屋圭司(反対)
30.松宮勲(反対)
31.山下貴史(反対)
32.柳本卓治(棄権)
▼堀内派(34人のうち賛成26人、反対3人、棄権5人)
33.左藤章(反対)
34.田中英夫(反対)
35.堀内光雄(反対)
36.北村直人(棄権)
37.古賀誠(棄権)
38.近藤基彦(棄権)
39.福井照(棄権)
40.望月義夫(棄権)
▼森派(51人のうち賛成49人、反対1人、棄権1人)
41.城内実(反対)
42.中村正三郎(棄権)
▼山崎派(27人のうち賛成24人、反対1人、棄権2人)
43.自見庄三郎(反対)
44.野田毅(棄権)
45.渡辺具能(棄権)
▼高村派(12人のうち賛成11人、棄権1人)
46.高村正彦(棄権)
▼河野派(9人のうち賛成8人、反対1人)
47.亀井久興
▼無派閥(21人のうち賛成17人、反対3人、棄権1人)
48.熊代昭彦(反対)
49.野田聖子(反対)
50.山口俊一(反対)
51.梶山弘志(棄権)
記事に関する記者への問い合わせ先:
東京 山村敬一 Keiichi Yamamura kyamamura@bloomberg.net
http://money.www.infoseek.co.jp/MnJbn/mn_jbntext.html?id=08bloomberg33aG9WoCSNO_D4
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