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それにしても・・・。
私は今まで（ウン十年と生きてて）こんな総理大臣、そしてこんな珍妙な光景には
お目にかかった覚えがない。
国民の利益のためというより党利党略で動く総理大臣というのなら、結構いた気も
するが、そんなもん「知るか」とばかりに「私利私欲（？）」のみで動くような
タイプというのは・・・（かと言って、独裁者になれるような強力な決断力や
人望というような器を兼ね備えているようにも思えないが）。
現総理は、あの、滅私奉公と気配り根回しで有名だった在任中にお亡くなりになった
「平成」元総理などとはまさに正反対の御仁のようである。
自民党の唯一のいいところと言っていいと思ってきたのは、人道主義とまではいかない
が、身内や世話になった者に対する「義理人情」である。
まあ、悪く出れば何でも「談合」やら「袖の下」やらでなんでも済ませてしまおうと
いう風潮を後押しする原因になっている部分でもあるが（まあそういうのは自民党に
限らず、日本人一般の中のサーピス精神及び長いものには巻かれろ本音と建前etc.の
ウェットな世渡り根性の中にしっかり根っこがあるとも言えるが）、やはり、人と
人との関係が最も大切であるはずの政治家が、義理人情の「こころ」を失ってしまう
というのは、『なにかの間違い』であろう（ノミの脳と言われた森元総理ですら、
「人情」を失っていないだけ、賢くはなくともマトモな方なのは確かである）。
故意済サンときたら、そういう自民党が自民党たる由縁、あるいは今までの「自民党
のハート」といえた唯一のものを、平気で勝手にほっぽり出してしまったのである。
自分でいけしゃーしゃーと「自民党をぶっ壊す」なんてワケワカメな自爆発言をした
「ヘンジン」を総理に立ててしまった（言葉のアヤとでも思ってたのかも知れないが）
自民党もアホと言えばアホであるが（真紀子さんなんて、数年前にはすっかり学習さ
せられてあれほど拘っていた自民党をおやめになったが、それ自体は英断だったかも
知れない）。
国民に痛みを押し付ける発言のあった当初から、こいつ国民を絶対大事にしなさそう
だし、総理の器どころか政治家の器でもないんじゃないか、と思ったものだ（ただ、
一時はハンセン氏病の隔離政策廃止などで、ちっとは人情があるのかと思ったことも
あったが、どうやらフェイントというか、目くらましの一種だったようだ）。
珍妙極まったのは「自分は殺されてもいいから」発言である。
普通、こういうセリフ（自分は殺されてもいい、死んでもいい、罵られてもいいから等）
などという発言は、だれか自分にとって大切な人間の盾になろうとした時に出てくる
ものである。
政治家であれば、「国民を守るために自分が犠牲になってもいい」、もうちょっと
高潔さは低いが、身内や、実際世話になってたり人格に心酔してたりして忠誠を誓った
相手（人物や組織）が苦境に立たされた時に、身代わりになることで守ろうとする
時などにとっさに出る言葉である。
それは、守ろうとした相手にもよるだろうが、たいがい人々はそのわが身を犠牲に
してでも他人を利益を守ろうとする（利他的な）深い情熱の嵐に感動して、己の評価
を上げることに繋がるものなのではないか。
ところが、である。
小泉は、国民には痛みを強いるわ、いままで世話になった派閥の長には冷淡にあしらう
わ、老齢の彼の後ろ盾であった元総理に対しても平然と姥捨て山にほかすわ、自分が
所属している（いわば自分の家である）自民党はぶっ壊したるというわ、要するに
彼らは自分がのし上がるために都合がいいんで利用させてもらっただけ、目的を果し
たらご用済みとばかり裏切ってぶち殺すのみ、という冷血ギャングさながら（実際
別れた奥さんに対してもそんなだったんだろうけど）。要するに、クールぶって
自己陶酔しているだけの、人でなしのエゴイストそのものである（心底の「殺し屋」
適格者と言えるかも知れない）。
そいつが言った「自分は殺されてもいいから」なる発言は、なにやらワケありの臭い
がプンプンしやしないか？
自分の為だけを考えている人間が、「自分は殺されてもいい」などと自分を投げ打つ
筈がない。本当にそれだけなら、確かに「理解しがたい変人以上（つまりキ○○イ）」
としか言いようがない。
だが、私は「それで今まで腐っても総理を続けてきたとしたら、いくらなんでもじゃ
ないか、と
彼には、本当に自分の命を捧げてもいいと思える程の、心から心酔し、心から忠誠を
誓った相手がいるということなんじゃないか。それは、靖国の英霊とか、天皇とか、
そんな観念的なものじゃないことは確かだ（第一彼らは郵政の民営化で何の利益も
受けない）。それらを讃える行為はカモフラージュにはなるかも知れないが、真の命
がけの情熱は、現に生きていて、自分と生きた交流のある、愛する者との間にこそ生ま
れるもんじゃないかと思う。
やっぱり、そのお相手はあの、某大国のトッツァンボウヤ大統領に違いない、と私は
キラッと目を光らせてみた（と同時にハキケを覚えた。そうなると、「変人以上」の
彼は、狂人というより「変態」に近いと思ったからだ。因みに私はゲイには理解が
ある方だと思うが、趣味が悪ければゲイでもヘテロでもキモイと思える）。
そいつなら、郵政民営化の利益も受けそうだし・・・。
単なる私利私欲ではなく、ブッシュ利ネオコン略の為に動いていたというのであれば。
まあ、そこまで言うのは冗談にしても、「自分は殺されてもいいから」という発言は、
自民党でも日本でもない相手に対して実に忠実な、雇われ売国ギャングという小泉シッ
ポを現した発言だったのかもしれない、
と思うと、私はちょっと納得できたりもするのだ。
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