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自民マニフェスト発表
二〇〇三年の衆院選は、マニフェスト(政権公約)と言えば、民主党の専売特許かのようだった。今回、自民党は小泉構造改革を前面に打ち出して攻勢に出ている。そのマニフェストは、二年前と比べ、どれだけ進化し、小泉改革の設計図を具体的に示したのだろうか。項目別に分析した。 (政治部・安藤美由紀)
■郵政民営化
最大の争点・郵政民営化は、マニフェストでも別格扱い。「改革の一丁目一番地」(幹部)にふさわしく、最初の項目に取り上げた。
別刷りの要約版は、まさに郵政一色。「郵政民営化なくして、小さな政府なし」とのタイトルを掲げ、郵政改革が財政再建や地方経済の立て直しなど、あらゆる改革への「突破口」であることを図解入りで解説している。
この姿勢は「自民党は郵政以外の政策は白紙委任だ」と批判する野党への反論でもある。
民営化が実現すれば、すべてがバラ色になるかのような説明は、少々荒っぽい印象も受ける。しかし国会審議で「なぜ民営化が必要なのか分かりにくい」と批判されたのを反省材料に、細かい理屈は避け、分かりやすさを優先した。
一方、「国民の資産である『郵便局ネットワーク』は必ず維持」との文言も盛り、過疎地域にも配慮した。
■公務員改革
自民党は、今回、公務員総人件費削減の数値目標を盛り込むことも検討していた。
公務員制度改革は、〇三年衆院選マニフェストに示した百三十政策の中で、数少ない「未着手」の項目。「今度こそ」という思いが政調幹部にはあった。
一足先にマニフェストを発表した民主党が「二割削減」を明記したことへの対抗意識もある。
だが、結局は「総人件費を大幅に削減する」という表現にとどまった。
小泉純一郎首相は会見で「(人件費削減の)数値目標は、郵政民営化による公務員の削減ではっきりしている」と述べたが、議論のすり替えという印象が残る。与謝野馨政務調査会長は「一方が派手なことを言っているときに、着飾って対抗することはない」と説明。数値目標が消えたのは、民主党と同じ土俵に上るのを避けた結果でもあることもうかがわせた。
ただ、国民はマニフェストに具体性を求めている。「大幅に」という表現が、理解されるかどうかはわからない。
■外交
北朝鮮政策について「経済制裁の発動を含め拉致問題の解決に全力を傾注する」と初めて経済制裁の可能性について踏み込んだ。
この方針は、安倍晋三幹事長代理が十六日に自民党に要請書を提出した拉致被害者の家族会代表の横田滋さんらに示していた。一方、党内では「国の外交の手足を縛ることはあり得ない」(政調幹部)という慎重論も根強く、最終案でどうなるか、注目されていた。六カ国協議で問題解決に向けた進展がみられない中、強硬派が押し切って盛り込んだとみられる。
■税制
政府税制調査会(首相の諮問機関)の報告書をきっかけに、国民から非難の集中砲火を浴びた「サラリーマン増税」。マニフェストでは「政府税調の考え方はとらない」と明確に否定した。与党が首相の諮問機関を真っ向から批判する文言を盛り込むのは、異例のことだ。七月三日の東京都議選で、自民党は、野党側から「サラリーマン増税を行おうとしている」と批判され、苦戦を強いられた。衆院選で、同じ轍(てつ)を踏まないようにしようという思いがにじんでいる。
■子育て
“新味”を感じさせたのは子育ての項目。自民党は伝統的に「子どもは家庭で育てるもの」との信念を持つ議員が多いが、初めて「社会で育てる」という考えを示した。これまで民主党など野党が得意としてきた発想を取り入れることで、都市部の無党派層にも食い込もうという狙いだ。しかし、個別の政策は「子育て期の経済的負担を軽減」「地域の総合的なネットワークを構築」などが並び、具体性は乏しかった。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20050820/mng_____kakushin000.shtml
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