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郵政法案衆院採決 3議員の決断
郵政民営化関連法案をめぐる衆院本会議での大造反劇は、「37人反対」「5票差」などの数字に注目が集中した。しかし、この数字は、個々の議員たちが苦悩の末に行った決断の積み重ねだった。悩んだ揚げ句、賛成、欠席、反対した3人の話を聞きながら、5日の本会議ドラマをもう一度、振り返ってみる。 (政治部・吉田昌平、本田英寛)
■西川京子氏<比例九州> 賛成 衆院解散だけは避けたい
「自分の思いと逆のことをするつらさを痛感した。衆院解散だけは避けないといけない。解散したら、自民党は負けて、バラバラになる。賛成した理由はその一点です」
「(六月十四日夜に)幹事長との席に呼ばれた。これが(公認と引き換えに法案賛成を迫る)切り崩しと言われた。でも、郵政の話はまったく出ていない。幹事長が、『比例の女性枠も考えたらいいかもしれないね』って言われたので、『ありがとうございます。お願いします』って。それだけなんですよ」
「その時点で私は賛成しないと決めていた。そんな(切り崩しの)話をしていないのを証明するためにも。ただ、私は純粋比例だから、党議拘束に反するのは、死を意味する。だから欠席、と考えた。多分、否決はされないと思っていたし」
「ところが、四日になると刻々と厳しい状況が分かってきた。否決されれば小泉首相は解散に走ると分かったから、究極の選択をした。(議場に)座っても、反対票を投じる人の姿を見ながらギリギリまで考えた。結果は、五票差。私の判断も重かったなと思う」
「私は反対でバリバリやっていたから、郵政関係者からは『裏切られた』と言われて、きつい。もう一回、三期目が許されるなら、命がけで法改正に全力を尽くす。今はそれしか言いようがない」
(当選2回)
■渡辺具能氏<福岡4区> 欠席 首相を選んだ責任はある
「この法案では郵便局がなくなる地方が出る。政府は郵便局を残すと言っていたのに矛盾している。それが、法案に賛成できない一番の理由だ。しかし、わたしたちは、小泉首相を選んだ責任がある。だから反対もできない。取りうる道は欠席しかなかった。(衆院特別委筆頭理事で派閥会長の)山崎拓先生を師と仰ぐ者にとっては、悩んだ末の極限の選択だった」
「支持者からは『(法案に)賛成しなかったら公認がもらえない。郵政問題で政治家生命を絶つのは、地元四十万人の期待を裏切ることになる』と説得された。何度か目頭が熱くなった。しかし、最後は、自民党公認をもらえず自民党候補と衆院選を戦う覚悟をした。それで負けたら、有権者にとって私は要らないということだと思った」
「欠席すると最終決断したのは(投票の)前々日から前日にかけて。武部勤幹事長からは『君は自民党にとって必要な人材だ。君をそんな目に遭わせるわけにはいけない』と説得されたが、政治家は信念を変えてはいけない。今回は、皆、悩んだ。本当に罪作りな法案だ。小泉首相が、もっと一生懸命に、説明してくれれば、違う結果になったかもしれない」
「私の行動が、正しいかどうか。それは後世の人が決めることだ。が、少なくとも自分に恥じることはない」 (当選3回)
■古屋圭司氏<岐阜5区> 反対 強引な手法に危うさ感じ
「もともと、党通信部会長などを務め、郵政三事業を分解するのに反対してきたが、決定打となったのは、先月二十八日の総務会の(多数決による)了承手続き。執行部に危うさを感じた。(党内で異論の多い)人権擁護法案も同じ手法で進められたら大変なことになる。執行部に警鐘を鳴らすためにも、反対するのが責務だと思った」
「ただ、安倍晋三幹事長代理とともに党改革を進めてきた自負があったから、悩んだ。安倍氏には、採決当日の五日朝、事務所を訪ね『執行部に対する不信任の気持ちが強い』と反対を伝えた」
「その後、執行部のある人から『否決されたら解散だが、公認しない。対抗馬を立てる』と連絡があった。それは、覚悟の上。われわれも一国一城の主だから、北風作戦はあまり効かなかったのではないか。議場で安倍さんから『気持ちは変わらないよね。首相も非常に残念だと言っている』と言われたけれど、信念を持って青札(反対票)を出した」
「自民党が培ってきた知恵を忘れ、執行部みんなが小泉さんになっちゃった。強引なやり方が大量造反につながったのだから、われわれの決意は分かっていただいたと思う」
「(入閣適齢期だが)ポストのために政治をやっているのじゃない。ポストにつられてふらふらしている人を見ると、かわいそうだなと思う」
(当選5回)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20050710/mng_____kakushin000.shtml
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