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東ツ人宛メールがきた。多分、スキャナー読み込みであろう。
ともかく面白い。
日刊ゲンダイ7月7日号
郵政法案
参院で小泉政権を「死に体」に追いこんでこそ51人の造反の意味がある。
参院で今日の政局を絵空事に終らせるな。
◆ これで参院の法案可決は絶望的になってきた ◆
衆院はどうにか僅差で通過したが、問題は参院。どうやら否決される可能性が高い。
小泉首相は「第2ラウンドで完全にノックアウト」(亀井元政調会長)になるかもしれない。政治評論家の山口朝雄氏が言う。
「衆院での大量造反は、小泉首相の求心力の低下を示していて、参院反対派が勢いづくことは間違いありません。しかも参院では18人が造反すれば否決されるため、衆院よりはるかにハードルが低いのです。参院議員は衆院議員より“郵政票”にお世話になっているし、参院では『解散』の脅しもきかない。次の参院選は2年先なので、『公認しない』という手も使えない。参院での廃案は、いよいよ現実味を帯びてきました」
きのう午前の郵政事業懇話会には、15人の参院反対派が出席した。あと3人が反対、あるいは6人が欠席・棄権すれば否決される。そうなると、衆院で再度3分の2の賛成が必要になるが、これはほとんど絶望的。野党が廃案を求めている場合、両院協議会での妥協成立もまずない。どう転んでも、郵政民営化法案はパーというわけだ。
◆ 小泉の解散権は完全に封じ込められる ◆
「不成立なら必ず衆院を解散する。内閣総辞職は考えていない」
1日夜、小泉は武部、山拓にこう言って党内締め付けにハッパをかけた。「否決なら解散」は常々言ってきたことだから、参院で否決→廃案になったら、小泉は“約束” 通り解散・総選挙に打って出るのか。結論から言えばノーである。党内から寄ってたかって潰されるはずだ。
政治評論家の有馬晴海氏が言う。
「総選挙になれば自民党は確実に負けます。小泉執行部とは別に反小泉勢力が独自に動き出すため分裂選挙になるからです。執行部は反小泉候補に公認を与えるかどうかで大モメになるし、公然と小泉批判する候補が出てくる。有権者はウンザリで自民党は大敗。そうなれば公明党が閣外協力する民主党政権ができるかもしれない。与党にいてナンボの自民党議員ですから、負け戦が見えている総選挙は絶対に阻止しますよ」
今まで小泉の後見人を自任してきた森喜朗や青木幹雄も封じ込めに動く。「自民党を潰す」という小泉のキャッチフレーズを「政権維持と人気取りのためなら仕方がない」と黙認してきたが、本当に潰されてはたまらない。「総辞職したらどうか」と説得に回るだろう。
郵政民営化一本やりにウンザリしている大臣も求心力を失った小泉に辞表を出して閣外に去り、小泉が一人ぼっち内閣になる可能性だってある。首相の解散権は権力を持っているからこそ凄みがあるわけで、力を失った首相には蟷螂の斧、竹光のようなものだ。
参院で郵政民営化法案を否決されたら、小泉は解散できないまま政権を投げ出す可能性がある。
◆ 衆院の僅差可決は小泉政権の「終わりの始まり」 ◆
参院で否決されても解散できない小泉は8月に政権を放り投げるだろう――そんな予測が昨日から永田町を駆け巡っている。
もともと「官から民へは正しい」と信じ込んでいる小泉が作ったインチキな郵政民
営化だ。米国政府は「年次改革要望書」で、「日本は郵貯と簡保の資金で米国債を大
量に買い取れ」と要求し続けていて、それをアメリカかぶれの竹中担当大臣が法案に
まとめた売国政策でもある。
小泉はそんな悪法の強行で足をすくわれて野垂れ死ぬのだから自業自得。
しかし、永田町政局はポスト小泉をめぐって激動必至である。
「若手は安倍晋三の担ぎ出しで動き出し、平沼赳夫、麻生太郎、高村正彦ら中2階組は『世代交代はさせない』と手を挙げる。さらに森喜朗や青木幹雄あたりがワンポイントリリーフに福田康夫の担ぎ出しを画策して、党内は大混乱。首相の目がない亀井静香が石原慎太郎と組んで新党を立ち上げるかもしれません」(自民党事情通)民主党にウンザリしている小沢一郎が、反小泉の急先鋒・綿貫民輔を橋渡しに自民党に手を突っ込んでくることだってあり得る。
郵政民営化法案の衆院僅差可決は、小泉政権の「終わりの始まり」。これからタガが外れた自民党の大混乱がスタートする。
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■ 中2階組の反乱 51人大量造反
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「3人のユダ」? 出現でかろうじて可決
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自民党議員が「青票」(反対票)を投じるたびに、野党席から「ワー」と大歓声。事前の票読みを上回る37人もの反対議員が出たため、テレビ中継したNHKも議員名紹介をできないほどだった。
「惜しかった。あと3人が反対に回れば、まさかの否決・廃案だったのに」(反対派議員)の声が出たが、実は直前の反対派集会に出ていた新人3人が、執行部の説得で寝返ったという。
「この3人は、まさか自分たちがキャスチングボートを握るとは思っていなかったようだ。かつての仲間たちから“3人のユダ”と呼ばれ、真っ青になっています」(マスコミ関係者)
造反者は、小里グループを除く、全派閥にまたがった。首相派閥の森派、幹事長派閥の山崎派からも反対・欠席者が出て、執行部はメンツ丸潰れだ。
自民党のマスコット的存在である小渕優子議員も、姉御格の野田聖子議員に口説かれたそうで、棄権組に回った。
●小泉に反旗を翻した51議員
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【反対37人】 |青山 丘 (9)|(森派) |【途中退席7人】
綿貫 民輔(12)|亀井 静香(9)|自見庄三郎 (7) |古賀 誠 (8)
保利 耕輔 (9) |平沼 赳夫(8)|(山崎派) |北村 直人(6)
野呂田芳成 (7) |古屋 圭司(5)|亀井 久興 (4) |望月 義夫(3)
村井 仁 (6) |衛藤 晟一(4)|(河野グループ) |福井 照 (2)
藤井 孝男 (4) |小林 興起(4)|山口 俊一 (5) |(堀内派4人)
松下 忠洋 (4) |能勢 和子(2)|熊代 昭彦 (4) |柳本 卓治(4)
今村 雅弘 (3) |松宮 勲 (2)|野田 聖子 (4) |(亀井派)
滝 実 (3) |江藤 拓 (1)|(無派閥) |渡辺 具能(3)
八代 英太 (3) |川上 義博(1)|【棄権4人】 |(山崎派)
小泉 龍司 (2) |武田 良太(1)|小渕 優子 (2) |高村 正彦(8)
小西 理 (2) |山下 貴史(1)|(旧橋本派) |(高村派)
津島 恭一 (2) |(亀井派12人)|近藤 基彦 (2) |【欠席3人】
保坂 武 (2) |堀内 光雄(9)|(堀内派) |佐藤 信二(8)
森岡 正宏 (2) |左藤 章 (2)|野田 毅 (11)|斉藤斗志二(6)
古川 禎久 (1) |田中 英夫(1)|(山崎派) |(旧橋本派)
森山 裕 (1) |(堀内派3人) |梶山 弘志 (2) |中村正三郎(9)
(旧橋本派16人)|城内 実 (1)|(無派閥) |(森派)
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読み誤った自民党執行部
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予想以上の大量造反者が出た5日の本会議採決。自民党執行部の読みは「反対・欠
席合わせて二十数人」だったが、その倍に膨らんだ。大誤算の原因は何だったのか。
▼ “小泉への積年の恨み”計算できず ▼
「中川秀直国対委員長と安倍晋三幹事長代理は“ギリギリの可決になる”“危険水域
に入っている”と警戒感を強めていた。しかし、それ以外の執行部は楽観的で、せい
ぜい二十数人という見方でした。というのも直前の副幹事長会議で、各派の副幹事長
が持ち寄った造反者の数の合計が17人だったからです。この17人の中からも落ち
こぼれが出るとみられたことから、官邸の某官房副長官にいたっては、“1ケタじゃ
ないの。多くて十数人”という大甘の読みでした」(関係者)
大新聞・テレビの政治部記者も、この執行部の読みに惑わされ、「郵政法案は楽々
通過」といった楽観的報道があふれたのである。
“造反者”が合計51人にも膨らんだウラに何があったのか。
「反対派の集会に、あえて若手の出席を求めず、うまいことカムフラージュした。こ
れに執行部もだまされ、切り崩し工作が甘くなった」「解散が怖くて、どうしても反
対票を投じられない幹部にはムリをさせず欠席に回らせ、結束を保った」と解説する
のは反対派の関係者。別の事情通はこう説明する。
「造反者には、中2階組をはじめとする各派閥の幹部が多かった。彼らは小泉政権で
ずっと冷や飯を食わされてきたし、ここで小泉首相の力が強まり、後継者選びも首相
ペースでやられると、ずっと出番がなくなる。そんな積年の不満と深刻な危機感から、
小泉首相の力をそぐにはここで勝負をかけるしかないという思惑で一致したのです」
(政界事情通)
言ってみれば、小泉首相にバカにされてきた中2階組の反乱というわけだ。ある自
民党幹部が言う。
「この50人の造反組は、“選挙協力しない”という公明党・創価学会の圧力にも屈
しなかった。首相にとっては、手ごわい“与党内野党”の誕生になりますよ。昨夜、
造反組は料亭に集まって、“祝杯”を上げたが、まるで反小泉新党の旗揚げのようだ
った」
今後、このグループはあらゆる場面で小泉政治と衝突する。自民党の空中分解は避
けられない情勢だ。
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「造反者」処分できず 参院採決後に先送り(執行部)
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郵政民営化法案のヒヤヒヤ採決を受けて、政府は反対票を投じた副大臣2人、政務官2人を矢継ぎ早に罷免した。参院採決への波及を断ち切るためだ。
参院からは副大臣5人、政務官9人が内閣に入っているが、この中から造反者が出ることを防ぐ狙いがある。
一方、自民党執行部は造反者の処分について話し合ったが、参院の採決後まで処分は見送ることを決めた。
「党議拘束を無視した造反者には、除名処分も含めて厳しい処分で臨む方針だったが、 大量の議員を除名したら、党が衰退してしまう。それに厳しい処分をすると、反対派の反発をあおることになり、参院でも大量造反者を出しかねない」(関係者)という判断だ。
自民党分裂劇が目前に迫り、執行部は打つ手なしだ。
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