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2005年10月24日22時41分
行政の怠慢や不注意で不利益を受けた人が救済を求める「苦情請願」が、24日の参院行政監視委員会で8年目にして初めて採択された。12年前に島根県の主婦が路上で倒れて死亡した件について、遺族が「ひき逃げ事故と認めず、精神的苦痛を受けた」として警察当局に説明を求めている。苦情請願は、参院改革の一環として7年前にできた制度で、今回が第1号となった。
今回審議されたのは、東京都杉並区在住の男性(80)からの請願。請願書などによると、男性の妹が93年5月に松江市の路上で倒れていたのが見つかった。当初、交通事故などの可能性もあったが、搬送先の市立病院で「内因性くも膜下出血」と診断され、警察は緊急配備を解除した。男性は95年に被疑者不詳で告訴したが不起訴に。検察審査会への申し立ても不起訴相当とされた。
だが、02年に情報公開で検視調書や鑑定書が開示され、スカートの血痕や28カ所に及ぶ擦過傷の存在などが分かった。男性が意見を求めた元東京都監察医務院長が「バイクなどと接触して転倒した外傷性くも膜下出血と考えられ、精査の必要がある」との判断を示した、としている。
委員会で、警察庁側の「現場看視や見分でも交通事故とうかがわせる要素が認められないが、転倒の原因は特定にいたらなかった」との答弁に委員から「納得できない」との声があがり、請願を採択した。本会議の採択をへて内閣に送付される。参院事務局は「どういう調査をするかは内閣にゆだねる」としているが、山口那津男委員長は「警察庁や県警にきちんと調べてもらう。苦情請願は、参院独自の制度で、今回のケースが関心を呼ぶきっかけになれば」と話している。
男性は「警察は相手をねじ伏せようという対応だった。国会の先生がたが追及していただけると思う」と語った。
http://www.asahi.com/national/update/1024/TKY200510240246.html