★阿修羅♪ > 日本の事件17 > 277.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
──────────────────────────────────────
日経新聞
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20050504AT1G0300M03052005.html
JR脱線事故、運転士が非常ブレーキ
兵庫県尼崎市のJR脱線事故で、脱線直前に高見隆二郎運転士(23)=死亡=が非常ブレーキをかけていたことが3日、尼崎東署捜査本部の調べで分かった。捜査本部は、非常ブレーキの作動により片輪走行状態の電車の転覆につながった可能性があるとみている。
調べによると、運転席のブレーキレバーは、一番奥まで押し込んだ状態だった。事故を起こした「207系」の車両の運転席の常用ブレーキは8段階に分けられ、前に押すほど強い制動がかかるようになっており、一番奥まで押すと非常ブレーキがかかる仕組み。車掌席にもボタン式の非常ブレーキがあるが、事故の際に車掌は押していなかった。 (07:00)
──────────────────────────────────────
朝日新聞
http://www2.asahi.com/special/050425/TKY200505020325.html
ハンドルが非常ブレーキの位置、運転手が制動 調査委
2005年05月03日02時05分
JR宝塚線(福知山線)の脱線事故で、事故を起こした電車の先頭車両の運転席のブレーキハンドルが、非常ブレーキの位置に押し込まれていたことが国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調べで分かった。調査委は死亡した高見隆二郎運転士(23)が非常ブレーキをかけたとみている。「転覆」するような形で脱線したこととの因果関係について調べる。
これまでの調べで、電車が塚口駅を通過した後に通常のブレーキをかけたものの減速ができず、さらに非常ブレーキをかけていたことが分かっている。調査委などはカーブに進入してから脱線するまでのどの時点で非常ブレーキがかかったかについても、特定のための調査を進めている。
事故を起こした207系車両の運転席のブレーキハンドルは常用の8段階と非常ブレーキで制動する。前に押すほど強いブレーキがかかり、一番奥まで押し込むと非常ブレーキがかかる仕組み。
調査委や県警が調べたところ、ハンドルは非常ブレーキの位置まで押し込まれており、高見運転手は運転席から遺体で、右手でブレーキハンドルを握った状態で発見されている。
──────────────────────────────────────
2005年05月06日(金)
非常ブレーキをカーブ直前に操作、脱線原因と断定
兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故で、快速電車が非常ブレーキをかけたのは、カーブ手前わずか約70メートル、時間にして2秒程度前だったことが6日、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調べで明らかになった。
モニター制御装置の記録などから事故車両の「ランカーブ」を再現し、割り出した。通常の運転では、カーブの遅くとも約380メートル手前でブレーキをかけ始め、制限速度の時速70キロ以下でカーブに進入しなければならない。
このため事故調は、速度超過の時速108キロ程度で急カーブに進入し、非常ブレーキ作動がカーブ直前となったことが「転覆脱線」の原因だったとほぼ断定した。
事故調のこれまでの調べで、事故車両1両目の運転台右側にあるブレーキレバーが、一番奥の非常ブレーキの位置にまで押し込まれていたことが判明。高見隆二郎運転士(死亡)が作動させていたとほぼ断定しているが、レール上にブレーキ痕が残っていないことから、作動させた地点はわかっていなかった。
事故調では、非常ブレーキの作動時刻や作動時の速度を記録するモニター制御装置のデータを詳細に分析。さらに直前の塚口駅の通過時刻、踏切通過時間などのデータも加え、事故車両の運転パターンを曲線グラフで表すランカーブを描いた。これを解析した結果、非常ブレーキを作動させたのは、現場手前にある名神高速道路の高架から、時速70キロの速度制限標識があるカーブ入り口までの約70メートルの区間とわかった。
モニターの記録から、事故車両は非常ブレーキ作動時ごろ、時速108キロ程度の速度を出していたが、この速度では70メートルをわずか2・3秒で走り抜けてしまう。現場カーブ手前の直線部分の制限速度は時速120キロ。JR西日本の現役運転士によると、半径300メートルの現場急カーブを安全に抜けるためには、名神高速の高架よりはるか手前、標識から約380メートル以上前からブレーキをかけ始めなければならない。
またダイヤの遅れを取り戻すために、直線部分では制限速度以上にスピードを出すことはあっても、カーブの制限速度は絶対的なもので、直線部分と違って速度超過することはあり得ないという。
事故調のこれまでの調べでは、事故車両や軌道には異常は見つかっていないことから、高見運転士が制限速度を30キロ以上超えるスピードでカーブに突入したことが事故の主因と見ている。今後、ブレーキが遅れた原因や、急制動が車両のバランスに及ぼした影響などを調べる方針だ。
──────────────────────────────────────