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事故車両の走行状況
2005年08月05日01時58分
JR宝塚線(福知山線)の脱線事故で、快速電車は、制限速度70キロのカーブに115キロ前後で進入し、約30メートル進んだところで通常のブレーキをかけていたことが4日、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調べでわかった。高見隆二郎運転士=死亡=が非常ブレーキをかけた記録がなく、脱線時に自動的にかかったとみられることも判明した。
手前の駅でも不自然な動きが確認された。調査委は、いずれも「通常はあり得ない操作だ」とみており、調査の焦点は、運転士の心理状況など運転ミスの背景の解明に移る。
調査委はこの日、先頭車両から回収した自動列車停止装置(ATS)に記録されていたデータの分析結果を公表した。回収したデータを補正し、実際の走行速度などを算出したといい、速度やブレーキ操作などの記録が正式に公表されるのは初めて。
それによると、電車は伊丹駅を出発後、直線を時速120キロ以上で走行した。
事故現場は、次第にカーブがきつくなる約60メートルの「緩和曲線」の後に急カーブが続く。運転士が通常のブレーキをかけたのは、緩和曲線を約30メートル進んだ地点。しかし、その後、先頭車両は大きく線路左側に傾き、時速100キロでマンション手前の電柱に衝突、脱線した。
非常ブレーキは電柱衝突後に作動していたが、運転士が操作したことを示すデータなどは見つからなかった。調査委は、脱線時に車両の連結装置が切れ、自動的に急ブレーキがかかった可能性が高いと見ている。
運転士は、本来なら急カーブ手前約400メートルで徐々に減速すべきだったが、ブレーキをかけた時点で、制限速度を40キロ以上も超過していた。
また、始発駅の宝塚駅に入線する際も、ホームの約500メートル手前でいったん時速10キロ以下まで速度を落としながら再び加速し、制限速度を20キロ以上超える時速60キロで駅手前のポイントを通過。ATSの非常ブレーキが作動し、本来の停止位置より170メートル手前で緊急停止していた。
今回公表した数値について調査委は、「さらに補正が必要な暫定値」としており、今月末の中間報告で正式な記録を公表する考えだ。
http://www.asahi.com/national/update/0804/TKY200508040335.html