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「安全を軽視した企業風土をどう変えるのか」「経営陣は総退陣すべきだ」――。脱線事故を起こした福知山線の運転再開から5日目の23日に開かれたJR西日本の株主総会。会場の大阪市内のホテルには、初めて参加したという個人株主ら、過去最多の1993人が詰めかけた。冒頭からヤジや怒号が飛び交い、同社の安全対策や経営陣の責任を厳しく追及する声が噴出。大荒れの最長総会となった。
ホテル内で最も大きい宴会場。午前8時45分の開場と同時にOBや労働組合関係者ら「社員株主」が約50列のいすの前方を占めた。
黙とう後、議長の垣内剛社長が議事を進めようとすると、男性株主が立ち上がり「進行に動議がある」と発言。それを無視して説明を続ける垣内社長に「何やってるんだ」「動議を無視するな」と罵声(ばせい)が飛んだ。
用意した原稿を読み上げる垣内社長は終始、緊張した面持ち。「問題点を洗い出し、再発防止に取り組んでいく」と、これまで通りの決意表明を繰り返した。
質疑応答に入ると、垣内社長がまず会場前列の社員株主を指名。これに対し、後方から大声で発言を求める声が会場内に響いた。
「事故後の対応がむちゃくちゃ。社員のゴルフや宴会といった不適切な行動で企業イメージが下がり、株主の利益も損なっている」「(運転を)再開して、みそぎが済んだと思っているのか」。厳しい口調の質問に、垣内社長は唇を固く結んだまま聞き入った。
昨年まで同社の運転士だったという株主が「社内には以前から『見ざる、言わざる、聞かざる』の雰囲気が浸透していた。今の経営陣に運転士経験者はどれだけいるのか、挙手してほしい」と求めると、垣内社長が「壇上にはいないが、役員に1人いる」と説明、会場から失笑が漏れた。
出席した京都市山科区の主婦(57)は「これまで安全面を十分チェックできず、株主としても責任を感じる。社長は最後まで誠実に対応してほしい」と話した。一方「事故の反省が感じられず、通り一遍の回答ばかりでうんざり」と、途中退席する個人株主もいた。
福知山線事故の遺族らも総会に注目。妻と妹を亡くした浅野弥三一さん(63)は、同社側が「速度超過してまで回復運転せよ、とは言っていない」と回答したと報道陣から聞き、「指示はなくても、速度超過せざるを得ない過密ダイヤで、極限の運転を迫っていたのではないか。運転士に責任を押しつけるばかりで、会社の責任を明らかにしていない」と批判した。
重傷を負って入院中の男性会社員(38)は「突っ込んだ議論にならず残念。企業風土改革など安全対策の進ちょく状況の定期的な報告を、株主の力で確約させてほしかった」と話した。
◆ネット中継20分 質問時には中止
JR西日本は23日の株主総会を昨年に続いてインターネットで中継。しかし、同社専務の坂田正行・総合企画本部長が営業報告書を読み上げるまでの約20分で打ち切った。脱線事故の原因や背景などについて、事前に株主から提出された質問状への回答は、中継の打ち切り後に行われたため、ネットには流れなかった。
同社広報室は「個別の質問状況が中継されると株主が発言しにくくなりかねないことなどに配慮、昨年と同様にした」としている。
(2005年06月23日 読売新聞)
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20050623p202.htm
JR西日本の株主総会 経営陣の責任追及
◆脱線事故 垣内社長が改めて陳謝
JR西日本は23日午前10時から、大阪市内のホテルで定時株主総会を開いた。107人の犠牲者を出した4月25日の福知山線脱線事故について、議長の垣内剛社長は「106人のお客様のお命を奪い、500人を超えるお客様がおけがをされる重大な事故を起こし、大変申し訳ない」と陳謝した上で、「亡くなられた方のご冥福(めいふく)をお祈りするため、黙とうをささげたい」と株主に提案。役員全員と株主が起立し、1分余りにわたって黙とうした。会場からは、JR西日本の安全姿勢への質問などが相次いだ。
総会には正午現在で、過去最高の1993人の株主が出席、総会の時間も2003年の3時間17分を超え、過去最長を更新した。
垣内社長は「ご遺族、けがをされた方々、被害を受けたマンションの方々には誠心誠意対応する。お客様、株主のみなさまに多大なるご心配をおかけし、改めて深くおわび申し上げる」とし、「このような事故を二度と起こさないよう、安全確保に取り組み、信頼を回復して株主の負託にこたえたい」と述べた。株主からは、総会の進行やあり方について動議が出されたが、垣内社長は無視して議事を進めた。
事故に関する株主からの事前質問には、徳岡研三専務がまとめて回答した。「利益追求が事故の背景にあるのではないか」との質問には、「安全確保が経営の根幹であり、これまでも設備投資の約半分を安全に投資してきた」と説明し、「今回の重大事故を踏まえ、安全対策投資を大幅に増額した」と回答した。
また、脱線した一部の車両が側面からマンションに激突、大破したことを受け、徳岡専務は「横方向の強度について検討を始めたい」と、車両強度を高める研究、開発を進める意向を初めて明らかにした。
会場からは、「取締役会は反省しているのか。経営責任は取締役全員がとるべきだ」「かねてから社外の専門家による安全監視委員会を設置すべきだと求めていたのに、事故が起きた」とJR西日本の安全への取り組みの不十分さを指摘する質問や、「現場と中間管理職、経営陣の間で、意識にずれがあるのではないか」と社内の風通しの悪さを指摘する質問が出た。「事故を受け、減配を検討してはどうか」、「株主から義援金を出したい」という意見も出た。
◆井手相談役ら 退職金を凍結
JR西日本は23日の株主総会で、福知山線事故の責任をとり同日付で退任する3人の役員のうち、井手正敬取締役相談役、坂田正行専務に対する退職慰労金の支払いを、当面凍結することを明らかにした。株主の質問に対し、坂田専務が「今回の事故を受け、当面、支払いを凍結する」と答えた。
同社は2002年に役員退職慰労金制度を廃止している。井手、坂田両氏については、取締役就任後、2002年までに発生した退職慰労金があるが、同社の株主総会決議では「退任時に支払う」となっていた。
(2005年06月23日 読売新聞)
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20050623p102.htm
【ワヤクチャ】
経営陣の総退陣は当たり前だ。
こんな重大事故を起こしてもまだ経営者が勤まるという悪例を残すべきでは無い。
今後の安全確保の為にも全員辞職しろ!