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失踪したものと同型の飛鳥交通のタクシー
街中を疾走するタクシーが失踪(しっそう)…。東京都内を走る1台のタクシーが先月25日から行方不明になっている。都内を走る一部タクシー運転手の間では、「自殺したのでは?」「事件に巻き込まれたのか」など、不穏なウワサが飛び交う。だが、警視庁はなぜか「窃盗の疑いもある」(捜査幹部)とみて捜査を開始。「タクシー界始まって以来の珍事」(ベテラン運転手)という失跡事件の真相を追った。
行方不明となっているのは、都内大手のタクシー会社「飛鳥交通グループ」飛鳥交通第六(東京都江東区)所有の日産セドリック。
同社によると、車とともに消えたのは、千葉県松戸市に住む男性運転手(56)。9月24日午前10時半ごろ出勤し、営業に出かけた
「午後11時すぎに東陽町駅(東京地下鉄)で客待ちをしていたのを仲間の運転手が見かけたのが最後。午前4時に帰庫する予定だったが帰ってこなかった。運悪く、GPS配車装置も付いていなかったから、どこへ行ったのやら、その後の足取りはわからない」(同社広報担当)
同社は25日、警視庁城東署に届け出た。同社が加盟する東京無線協同組合のタクシー無線でも1日に数回、呼び出しているが応答はなく、「行方は一切つかめない状態」(捜査関係者)が続いている。
無線を聞いたベテランタクシー運転手は「タクシーは目立つから、路上駐車してもすぐに通報されて見つかるものだ。いつまでたっても見つからないのは不思議。15年ぐらい前にも同じように失踪して、その10年後に、東京湾の海中から運転手の白骨遺体と一緒に見つかるなんて事件があったなぁ」と自殺の可能性を示唆する。
別の運転手は「強盗かもしれない。運転手はだいたい5、6万円しか持っていないが、被害にあう話はよく聞く」と、ただならぬ表情をみせる。
だが、「実際にはそんなんじゃないですよ。長い間この業界にいるが、こんな珍事は初めて。運転手仲間は不謹慎だが、みんな面白がってコトの成り行きを見守っている」と語るのは、飛鳥交通関係者。
「実は25日早朝、運転手は事務所に帰ったんです。そのとき、駐車場で会社のバスにタクシーをぶつける事故を起こした。事務所にずいぶん怒られたそうです。運転手は、相当頭にきたようで私服に着替えて、そのままタクシーで走り去った」というのだ。
関係者によると、運転手はマージャン店を営んでいたが、約1年前に2種免許を取得し、同社で勤務を始めた。
「目立つような人ではなく、声が小さくボソボソと話す。逆ギレするような人ではなかった」(同僚)という運転手は妻子持ち。妻は千葉県警に捜索願を出したというが、「あんまり、かあちゃんと仲良くなかった。会社に寝泊まりするのもしばしばだった」(飛鳥交通関係者)と、ヤケになって逃亡する下地は完成していた。
「燃料はLPガス。仮に満タンだった場合、最長550キロは走れるでしょう。タクシーはフル装備でも200万円ぐらいだから、大した価値はない。運転手はどこかへ遊びに行ったんじゃないの」(同)
警視庁城東署の捜査幹部は「通勤に使っていた自分の車を事務所に置きっぱなしにしていることもあり、窃盗の疑いもある」として運転手の行方を探している。
ZAKZAK 2005/10/07
http://www.zakzak.co.jp/top/2005_10/t2005100722.html