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08/27 16:13 名門ホテルが廃業の危機 スイス、老朽化で栄光陰る
スイス南部のロカルノで、百三十年以上の歴史を持つ名門グラン
ドホテルが廃業の危機に陥っている。一八六七年開業、地上四階、
地下二階建て、八十三室の豪華なつくりだが、老朽化に改修が追い
つかず、売却しようにも買い手がつかない状態だ。
ホテルは一九二五年には、英国、フランスなど欧州六カ国が第一
次大戦後の安全保障体制を固めた「ロカルノ条約」交渉の舞台とな
った。今年で五十八回を数えたロカルノ国際映画祭も当初はこのホ
テルが主会場で、前庭に約八百席の野外劇場ができ、連日、映画関
係者らでにぎわった。
だが、現在は大広間の寄せ木細工の床はあちこちで塗装がはげ、
天井や壁にもひび割れが目立つ。かつて映画スターらがあふれたバ
ーは荷物置き場と化し、天井から雨漏りがしていた。「最近四つ星
から三つ星に格下げされた」とツィンマーマン支配人(47)。
経営悪化の一因は上得意だったドイツ人観光客の減少。地元観光
局の資料では、九九年から二〇〇四年の五年間でドイツ人宿泊客は
約32%も減った。ロカルノではここ数年ホテルの転廃業が相次ぎ
、今年だけで既に五百ベッド分の客室が消えた。
グランドホテルは冬季は閉鎖するため、十月三十一日で今年の営
業を終える。経営陣は千六百万―二千二百万スイスフラン(約十四
億―十九億円)で売却したい意向だが、冬の間に買い手が見つから
なければ、来春以降の営業再開は絶望的だ。(ロカルノ共同=尾崎
元)
20050827 1613
[2005-08-27-16:13]