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□「網走番外地」生みの親・石井輝男監督逝く [スポーツニッポン]
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「網走番外地」生みの親・石井輝男監督逝く
「網走番外地」シリーズ生みの親で、アクションものを得意とした映画監督の石井輝男(いしい・てるお、本名北川輝男=きたがわ・てるお)さんが12日午前9時43分、肺がんのため東京都内の病院で死去した。81歳。東京都出身。葬儀は近親者で行い、後日お別れの会を開く予定。喪主は置かない。カルト的な人気を呼んだ“異常性愛”シリーズなど、再評価の声が高まる中での悲報。10月21日にはDVDボックスの発売が控えていた。
高倉健(74)の出世作となった「花と嵐とギャング」(61年)や「網走番外地」シリーズなどの現代アクションで異彩を放つ一方、エログロ世界を大胆に取り入れた「徳川女系図」(68年)などでも熱烈な支持を受けた石井監督が静かに天国に旅立った。
関係者によれば、今年4月に肺がんが見つかり、入退院を繰り返していた。7月に入院したのが最後。離婚した夫人とは子供に恵まれず晩年は孤独な生活。親しかった映画スタッフらにみとられて眠るように亡くなったという。
10月には東映ビデオから「徳川女系図」「徳川女刑罰史」(68年)「徳川いれずみ師 責め地獄」(69年)など“異常性愛”シリーズと呼ばれて人気を集めた5タイトルが収められたDVDボックスが発売される予定で、病床の石井監督も協力を惜しまなかった。
戦前に東宝に入社。戦後の47年に新東宝の設立に参加し、成瀬巳喜男、清水宏といった名監督の下で学び、57年に「リングの王者 栄光の世界」で監督デビューした。
その後、東映で「昭和侠客伝」(63年)や長年温めた構想を映画化した「網走番外地」(65年)などを次々とヒットさせ、その後のアクション映画に影響を与えた。とりわけ10本(他の監督作も含めた新シリーズを加えれば計18本)が作られた番外地シリーズは、高倉を看板スターに押し上げる一端を担った。
79年の「暴力戦士」を最後に劇場用映画から遠ざかったが、93年につげ義春原作の「ゲンセンカン主人」で14年ぶりに復活。2年後にもギャングテーストいっぱいの「無頼平野」を発表し、ファンを喜ばせた。01年の「盲獣VS一寸法師」が遺作。師匠の成瀬監督の生誕100年を記念し、7月に公開されたドキュメンタリー「成瀬巳喜男 記憶の現場」に出演、これが“公”に見せた最後の姿となった。10月29日から1週間、東京・池袋の新文芸坐で追悼特集が組まれることが決まった。
(スポーツニッポン) - 8月13日6時5分更新