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2005.08.02
Web posted at: 18:26 JST
- CNN/AP
ペンシルベニア州ピッツバーグ──強姦の罪で有罪判決を受け、19年間にわたってペンシルベニア州の郡刑務所で服役していた男性が、先月行われたDNA鑑定の結果で無罪と判明し、8月1日に出所した。男性は「誰も恨んでいない。自由の身になれて、感謝している」と語っている。
トーマス・A・ドスウェルさん(44)は25歳だった1986年、ピッツバーグ市内の病院で48歳女性を強姦したとして逮捕、起訴された。ドスウェルさんは、起訴当時から無罪を主張していた。
地元紙などによると逮捕の決め手は、ドスウェルさんを含む8人の容疑者の写真から、被害者女性と目撃者がドスウェルさんの写真を選んだからだった。
しかし、被害女性の供述では、犯人はひげを生やしており、抵抗した際に顔に傷がついたとされていたが、ドスウェルさんはこの特徴に合致していなかった。また、事件当時、ドスウェルさんは現場から約2キロ離れた場所にいたと主張していた。
ドスウェルさんは無罪を主張し、弁護側はDNA鑑定の実施を求めたが、検察側はこれを拒否。ドスウェルさんは、13─26年の禁固刑を受け、収監された。
服役中は、仮出所願が4度にわたって却下された。父親の葬儀にも駆け付けることができなかったという。
ところが、今年になって裁判官がDNA鑑定を指示。被害女性の体内に残された精液が、ドスウェルさんのものとは異なることが判明し、無罪が証明された。
ドスウェルさんは、事件当時まだ小さかった2人の息子が成長したことで、取り戻せない19年間という時間を実感している。しかし、ドスウェルさんだけではなく、家族も恨みや怒りの言葉を発していない。ドスウェルさんは刑務所にいる間に、準学士の学位を取得したほか、スペイン語を学び、7種類の楽器が弾けるようになったという。
「家に戻れてうれしい。裁判制度は完璧(かんぺき)ではないが、機能した。司法に感謝している」と話している。また、恋人のクリスタル・グローバーさんも、「刑務所じゃなく、家にいる彼を見ることができて、ほんとうに幸せ。これで、やっと私たちの生活を始めることができる」と語った。
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200508020019.html