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投資対象評価ランキング インドがロシア抜き首位
FujiSankei Business i. 2005/7/13 TrackBack( 0 )
進出先として最も有望な新興経済国はインド−。米コンサルティング大手、A.T.カーニー(オハイオ州)がまとめた、小売部門の投資対象評価ランキングで、インドがロシアを抜き首位に立った。
同社によると、インド政府が小売分野の外資導入規制を緩和する動きをにらみ、各国の小売大手がインド市場への進出のタイミングを計っているという。また、近い将来、中国の人民元が切り上げられ、中国国内での生産コストが上昇するとの観測が強まり、中国に代わる生産拠点としても、インドは存在感を増している。
A.T.カーニーは毎年、小売企業の進出先としての新興市場国30カ国の有望性を調査。インドは市場規模の巨大さと政府の規制緩和の動きが評価を集めた。以下、ロシア、ウクライナ、中国と続く。
エイシアン・ウォールストリート・ジャーナルによれば2004年に3300億ドル(36兆6300億円)だったインドの小売市場規模は、経済成長と中間所得層の消費拡大を受け、2010年までに83%増の6070億ドル(約67兆3770億円)にまで急拡大すると予想されている。
一方、インドの小売業界は「その97%が個人経営の零細企業」(ナート商工相)といわれ、その保護の観点から政府は外資系企業の進出や、現地企業への出資を認めていない。しかし、インド政府は海外からの直接投資を促進しており、小売業界は大規模な投資が期待できる有望分野として財務省が外資開放を強く希望。これらの動きを受け、ナート商工相は5月、インフラ整備が遅れる食料品分野を中心に外資の参入認可を検討していることを明らかにした。
また、小売大手にとって生産拠点としてのインドの重要性も増している。ブルームバーグによると、人民元の切り上げが行われれば、同国内での生産コストが「1割程度増える」(市場関係者)とみられており、衣料品を中心にインドからの調達を行っている米ウォルマートやアパレル関連企業などがインドからの輸出を大幅に増大させるとみられている。
ウォルマートは現在インド・バンガロールに輸出拠点を持ち、84人のスタッフを置いている。04年には衣料品を中心に約12億ドル(約1320億円)の輸出を行っているが、今年は前年比30%増の15億ドル(約1650億円)程度を輸出する見込みだ。インド企業は衣料品の生産設備規模では中国より小さいケースが多いが、生産コストは中国よりも若干低いといわれ、中国でのコスト増が発生した場合、各国の小売大手がインドでの生産を強化するとみられている。このほか、英テスコ、仏カルフールなど大手が強い興味を持っているという。
A.T.カーニーのモリアーティー副社長は「中国への進出が遅れた小売企業はインドでその遅れを挽回(ばんかい)できる」としている。
http://www.business-i.jp/news/world-page/news/200507120008a.nwc