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アチェ紛争、政府と独立派が和平合意…8月に正式署名
【ジャカルタ=黒瀬悦成】インドネシアのナングロアチェ・ダルサラム州の分離独立紛争を巡り、同国政府と武装組織「自由アチェ運動(GAM)」がヘルシンキ郊外で行っていた第5回和平対話は最終日の17日、同州の自治権拡大などを柱とした和平案に双方が基本合意した。
双方の代表が現地で記者団に明らかにした。
これにより過去約30年間で約1万5000人の犠牲者を出したアチェ紛争は、幕引きに向かう公算が大きくなった。
双方は、8月中旬にヘルシンキで公式協議を開き、和平協定に正式署名する見通し。和平が実現すれば、2004年暮れのスマトラ島沖地震と津波で甚大な被害を出した同州に対する復旧・復興支援も加速化するのは確実だ。
今年1月から始まった和平対話で最大の対立点となったのは、和平実現後のGAMの政治参加の問題だ。「独自の地方政党の設立」を要求するGAMに対し、政府側は「我が国の憲法は全国政党以外の政党を認めていない」などとして拒否し、別の妥協案を提示。GAMが政党活動を通じ、独立に道を開く「住民投票」などに動くことを警戒したものだが、最終的にはGAMの要求を事実上認める方向でまとまった模様だ。
今回の対話ではこのほか、仲介役のアハティサーリ前フィンランド大統領が用意した和平案に従い、〈1〉GAMの独立要求棚上げと引き換えに政府がアチェの自治拡大を認める〈2〉GAM構成員に恩赦を与え、社会復帰も支援する〈3〉欧州連合(EU)や東南アジア諸国連合(ASEAN)から停戦監視団を受け入れる〈4〉GAMの武装解除を受けて、同州に展開する国軍部隊も撤退する――などの点で大筋合意した。
(読売新聞) - 7月17日22時21分更新