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在宅終末医療を支援 厚労省、新たな仕組み 病院と地域連携
「人生の終わりは自宅で過ごしたい」。そんな終末期を迎えた患者の要望に応えるため、厚生労働省は新たな在宅医療支援を行う仕組みを整備する方向で検討に入った。病院の担当者と地域の医療関係者が連携して、それぞれの患者にふさわしい、きめ細かなケアを行う内容。退院後も切れ目のない医療サービスを提供することで、患者の不安を取り除き、在宅医療の流れを加速させる。平成十八年の医療制度改革に盛り込む考えだ。
厚労省によると、終末期の患者で約一割が最期を住み慣れた自宅で迎えたいと考えている。また、「病状が急変した場合は病院に戻る」という人も含めると、退院して自宅などに戻って療養したいという人は約六割に達している。
ただ、実際には、ほとんどの患者が、退院・在宅医療に踏み切れず、入院を続けざるを得ない。面倒をみる家族の負担がかかり過ぎることへの心配や、緊急時の対応への不安などが理由となっているのだ。
一方、死亡前一カ月間の入院医療費は、平成十年度で約八千億円にのぼっている。厚労省が在宅医療の支援体制整備に力点を置くのは、患者の希望にできるだけ沿った医療を提供すると同時に、在宅医療が進むことで入院が減れば、医療費抑制効果も期待できるとの考えもあるようだ。
終末期在宅医療には、地域での患者の受け入れ体制の充実が不可欠。このため、病院の担当医に加え、訪問診療を行う医師や看護師、薬局、薬剤師、介護保険のケアマネジャーなど地域の医療・介護スタッフなどの協力体制を整備する。
具体的には、患者の退院にあわせて入院先病院の担当者と地域の医療スタッフが病状や注意点など患者の基本情報を共有したうえで、切れ目のない医療計画を策定する。また、患者の容体が急変した際の病院側の受け入れをしやすくすることで、患者や家族の不安を取り除く。
終末期患者に対する退院支援は、これまでにもベッドなどの設備の準備や医療機材の使用法の指導などが行われてきた例がある。今回は、さらに踏み込んで、入院していた病院と地域の医療関係者の連携に重点を置くことで、全国どこででも適用できるモデル・システムを構築する考えだ。
(産経新聞) - 7月17日2時37分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050717-00000000-san-pol