★阿修羅♪ > ニュース情報1 > 146.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: ウクライナ大統領 日本に期待 (NHKニュース) 投稿者 近藤勇気 日時 2005 年 7 月 15 日 23:58:02)
ウクライナ大統領:日本との戦略的パートナーシップ求める
キエフで毎日新聞と会見するユーシェンコ大統領=15日、杉尾直哉写す 【キエフ杉尾直哉】ウクライナのビクトル・ユーシェンコ大統領は15日、キエフ市内で毎日新聞との単独会見に応じた。親欧米路線をとる大統領は、日本を「民主主義・市場経済の価値を尊重する西側世界の大国」と位置づけ、日本との戦略的パートナーシップを結び、国家の近代化を図りたい考えを示した。実現すれば、旧ソ連構成国で日本が結ぶ初めての戦略的パートナーシップとなり、ウクライナの呼びかけに対する日本側の対応が注目される。
ユーシェンコ大統領は「日本とは政治、経済、安全保障分野を含む総合的な協力関係を結びたい」と語り、20日から予定されている日本公式訪問で小泉純一郎首相との会談後に署名する合意文書に戦略的パートナーシップに関する文言を盛り込みたい考えを示した。
旧ソ連圏では、ロシアと日本が03年に採択した日露行動計画に「戦略的パートナーとしての対話推進」の項目があるが、「領土問題が未解決であるため日露間に戦略的協力関係は存在しない」(コサチョフ・露下院外交委員長)のが現状だ。ユーシェンコ大統領は、「日本とウクライナの間に係争はなく、環境は整っている」と述べた。
大統領は、両国の人文・文化交流を進める意向を示し、今年10月にキエフで初めて開かれる毎日書道展について「相互交流を深める事例で歓迎している」と述べた。
また、国連安保理改革について、大統領は、「ウクライナをはじめ東欧世界は民主化で大きく変化を遂げた。我々東欧圏を非常任理事国に入れる改革が必要」と語った。大統領は、常任理事国入りを目指す日本など4カ国グループ(G4)の「枠組み決議案」の実現を足がかりに、東欧諸国の非常任理事国拡大につなげたい考えを示した。
中央アジアの旧ソ連諸国の民主化問題について、大統領は「(3月の)キルギス革命は、中央アジア地域の人々が民主化を希求していることを示す証拠だ」と指摘した。だが、「民主主義は一日では達成されず、外から押し付けられるものではない」とも語り、カザフスタンなどの中央アジア諸国への民主化要求は当面控え、石油・ガス開発などで協力を進めていく考えを示した。
◇
初訪日を前にしたユーシェンコ大統領は毎日新聞との会見で、日本などが提出した国連安保理改革案支持の立場を強調した。ウクライナと関係が深い米国やロシアなどが反対しているが、「独自の外交判断」で支持に回ったという。「オレンジ革命」から半年たち革命の興奮が徐々に薄れる中、ユーシェンコ大統領が改革路線維持を狙って日本への支援を求めていることが背景にある。
オレンジ革命では欧米諸国がユーシェンコ陣営に同調。特に「世界の民主化」を目指すブッシュ政権の支持を受け、ユーシェンコ氏は米国への「借り」があるとみられがちだ。それだけに同氏の安保理改革での日本への同調は、ウクライナ独自の姿勢を印象付けた。
一方、ユーシェンコ政権はオレンジ革命を契機に悪化したロシアとの関係修復に務める一方、防衛問題や経済交流ではプーチン政権と是々非々で臨んでおり、国連改革問題でもロシアとは離れた態度を示した。
ユーシェンコ政権の前途は必ずしも楽観的ではない。欧州憲法の批准が、仏、オランダで相次いで否決され、大統領は「ウクライナなど後発民主主義国の欧州連合(EU)加盟は困難になった」と認める。
EU加盟を念頭にウクライナが進める世界貿易機関(WTO)への加盟準備では今月、政府が出した法改正案が議員同士の乱闘を経て一部しか可決されなかった。最近の物価上昇などに対する国民の不満を反映したものだ。
改革路線をいかに貫くか。その模索の線上にユーシェンコ氏が日本に歩み寄りを見せる背景がある。【キエフ杉尾直哉】
毎日新聞 2005年7月15日 19時52分 (最終更新時間 7月15日 21時59分)
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20050716k0000m030055000c.html