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丹波山地「静穏期」3年 研究者ら注目 阪神大震災前と同様
琵琶湖の西から大阪府北部にかけての丹波山地で、地震活動が少ない静穏期が3年間続いている。1995年の兵庫県南部地震(阪神大震災)の前にも同様の静穏期があったことから、今後の活動の推移に注目が集まっている。
同山地の地震減少は2003年3月ごろから顕著で、現在も回復していない。京滋で観測される毎月の地震回数も、この影響でそれまでの月500回前後が300回前後に減ったままだ。
同様の静穏期は1992年ごろ(一説では90年ごろ)からもあった。94年7月ごろに静穏期が終わって地震活動が活発になり、半年後に兵庫県南部地震が起きた。
同山地の地震活動の変化が大地震に結びつくかどうかまだ不明だが、地殻にかかる力の変化が関与するのではないかとして、研究が進んでいる。
京都大防災研究所地震予知研究センターの梅田康弘教授は地下深部の水に注目する。岩盤の割れ目に圧力の高い水が入ると地震が起きやすくなる。そこで、丹波山地の地下に潜り込んだフィリピン海プレートの塊から高温高圧の水が絞り出されて上昇するというモデルを考えた。丹波山地の地震は、深さ5−18キロの「地震発生層」で多く起きる。梅田教授のモデルでは、静穏期には上昇してきた水がこの層の下にとどまる。温度と圧力が下がる結果、水に含まれていた物質が割れ目を目詰まりさせるためだ。しかし、地殻にかかる力が変化すると目詰まりが破れ、水が地震発生層に浸入して、地震が活発に起きる。さらに、この力の変化で近畿のどこかに大地震が起きる可能性がある、とのシナリオだ。
まだモデルの段階だが、京大などが行った近畿地下深部構造の調査では実際に、山地地下に水の存在をうかがわせるデータが得られている。梅田教授は「地震の増減が地殻へかかる力の変化をとらえるセンサーなら、大地震の警戒信号である可能性もある」と話す。
(京都新聞) - 4月20日11時49分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060420-00000014-kyt-l26