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過去三十年間に発生した台風やハリケーンを分析した結果、顕著な“凶暴化”の傾向があるとの研究結果を、米ジョージア工科大などの研究チームが、十六日発行の米科学誌「サイエンス」に発表した。研究チームは論文のなかで、地球温暖化による海面水温の上昇が、台風やハリケーンの威力を増大させた可能性があると指摘している。
研究チームは、一九七五年から二〇〇四年までの間に太平洋、大西洋、インド洋などの各海域で発生した台風、ハリケーン、サイクロンについて、発生数や持続日数、強さを調べた。
その結果、発生数や持続日数には増減の傾向はみられないが、米国の分類で「カテゴリー5」(最大瞬間風速六九メートル以上)や「カテゴリー4」(同五八メートル以上)の強力な台風、ハリケーンは増え、すべての海域で発生比率が大幅に上がっていた。
日本などに被害をもたらす太平洋西部で発生した強力台風(カテゴリー4以上)は、七五−八九年の前半十五年が八十五個(25%)だったが、九〇−〇四年の最近十五年は百十六個(41%)に達した。他の全海域でもカテゴリー4以上の比率は上がっており、“凶暴化”が全地球的な傾向であることがわかった。
この三十年で、海面温度は〇・五度上昇しており、研究チームは「海水温の上昇による対流の活発化が台風やハリケーンの威力を増大させた」との仮説を提唱。ただし、これを裏付けるには、さらに三十年以上記録をさかのぼって検証する必要があるとしている。
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気象研究所の野田彰・気候研究部長によると、同研究所などが行ったコンピューターシミュレーションでも、地球温暖化で海面温度が上がると、台風やハリケーンの発生数は減る一方で、威力の強いものが多くなると予測されている。ただし、「台風やハリケーンの発生には多くの要因が複雑に作用するので、まだ温暖化が凶暴化の直接原因と、断定できる段階ではない」と話している。
(産経新聞) - 9月16日11時29分更新
DOMOTO
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