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ハリケーン復旧責任者交代
【ワシントン=小栗康之】ブッシュ政権が九日、連邦緊急事態管理局(FEMA)のブラウン局長を超大型ハリケーン「カトリーナ」対策の指揮から外したのは、日増しに高まる対応遅れの批判を受けて、同局長を“スケープゴート”にしたとの見方が強い。
自然災害に対応するFEMAは当初、どの省庁にも属さず、実質的に大統領直属の独立機関として発足。一九九九年の「フロイド」など大型ハリケーンの際には、上陸前から現地で避難を呼び掛けるなど迅速に対応。被害を最小限に食い止めて、「災害対応のモデル」と称賛された。
しかし、二〇〇一年九月の米中枢同時テロ後、FEMAは、テロ対策強化のために新設した国土安全保障省の下に置かれ、閣僚級だった局長も次官級に格下げされた。相対的に地位が下がり、国土安全保障省はテロ対策に集中するあまり、FEMAの予算を削減したとされる。
このため、FEMAを弱体化させたのは大統領自身との指摘があり、この組織では「緊急災害に対応できないのではないか」との懸念も強まっていた。
加えて、ブラウン局長にも失点があった。被災現場を目の当たりにした際、「こんなことになっているとは知らなかった」と発言。住民の感情を逆なでし、「あんな愚か者は首にして、もっとましな愚か者をつれてこい」と非難された。
同局長はもともと弁護士で、ブッシュ大統領の選挙資金集めの中心人物の友人。「災害対策の経験はほとんどない」(米USAトゥデー紙)という。
ホワイトハウスの資料には、一九七〇年代にオクラホマ州エドモンドで非常事態業務を監督していたとあるが、この経歴も詐称ではないかと報じられた。大統領もブラウン局長の鈍い対応に激怒したとされる。現場の“指揮官”を一新することで、批判をかわそうとしているとみられる。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20050911/mng_____kok_____001.shtml