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(回答先: 日本政府が50万ドル追加支援決める 米ハリケーン 投稿者 ウソ捏造工場 日時 2005 年 9 月 07 日 16:22:47)
米の自信 揺らぐ 救助される立場「ニューオーリンズで死者1万人も」
【ニューオーリンズ=気仙英郎】ハリケーン「カトリーナ」は、米国史上最大の被害をもたらし、米国が自然災害に対し、いかに脆弱(ぜいじゃく)であるかを浮き彫りにした。だが、それ以上に米国民にとってショックだったのは、世界の災害や紛争に迅速に対応してきた米国の自信が揺らいだことだ。放置された死体、飢えに苦しむ住民、略奪や暴行が横行する市街地。カトリーナの教訓とは何か。米国民は自問を始めている。
三日深夜、デルタ航空の旅客機がミシシッピ州ジャクソン国際空港に静かに着陸した。
「本日、オーストリアの民間緊急援助隊ADRAPの方々が搭乗されています。カトリーナの救援活動にあたるためです」−。機長のアナウンスに、乗客らから拍手が沸き起こった。シルバーと黄緑のストライプの防災服を着たADRAPのミッシェル・カシー氏(22)とダニエル・ナレイ氏(24)の二人。彼らは、迷彩服に身を包んだ一人の米軍兵士に寄り添っている。三人が向かうのは、ジャクソンからさらに約百八十マイル(約二百八十八キロ)南下したメキシコ湾岸の町ロングビーチだ。
米陸軍のロバート・ホワイト曹長(46)は、米軍の最前線基地があるウズベキスタンでテロ対策などの任務にあたってきた。妻、モニカさん(46)とはほぼ毎日連絡を取り合ってきた。だが、八月二十九日のハリケーンの襲来の夜を境に連絡が取れなくなった。募る不安。ロングビーチの赤十字を通じて入った連絡は家屋が倒壊し、モニカさんが行方不明という知らせだった。ホワイト曹長は、急遽(きゅうきょ)帰国することになった。
「戦闘で死ぬより妻を亡くすことのほうがずっとつらい」。そこには屈強な兵士の姿はなかった。
東西冷戦終結後、唯一の超大国となった米国は民主主義、自由主義の体現者として行動してきた。二〇〇一年九月の米中枢同時テロ以降、イラクなど世界中でテロとの戦いを展開してきた。さらに、昨年末のインド洋大津波では政府、民間とも真っ先に支援活動を行うなどしてきた。
だが、今回は欧州や日本、中国はじめキューバまでもが資金援助を申し出、世界中のNGO(非政府組織)が緊急援助隊を米国に派遣した。
テロとの戦いの一方で、米国では人々の暮らしや安全は確保されていたのだろうか。水面に浮かぶ死体や家の中で座ったまま死んでいる老人の姿。市民らがテレビカメラの前でスーパーや商店から物を盗み出し、暴徒が武器を持って警官らと銃撃戦を展開する内戦のような状態。死者はニューオーリンズだけで「一万人でも非現実的ではない」(ネーギン同市長)。そんな現実に、米国民の多くが衝撃を受けた。
だが、ホワイト曹長は、「ブッシュ大統領に責任があるとは考えない。われわれは危機に強い。立ち直るのにそれほど時間がかからないはずだ」と気丈に語った。
自然災害とミニ石油危機の到来。ブッシュ大統領は国民の団結の維持に苦慮している。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/07iti003.htm