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(回答先: PSEで混乱、経産省が中古品販売業者らに謝罪(読売新聞) 投稿者 gataro 日時 2006 年 3 月 25 日 23:07:50)
マスコミでは「事実上施行延期」の文字が踊り、この問題は一見解決したかのようだが。「安全」の名の元、「製造業者」規制で「中古販売者」を無理槍縛ろうとした根本の矛盾に立ち帰らねば、混乱が消えるわけはない。
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http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200603250046.html
ビンテージってなんや PSE法で電気街・日本橋も混乱
2006年03月25日
PSE法の本格実施を前に、中古楽器の在庫を整理する西芝正巳さん=大阪市浪速区日本橋西1丁目で
「ビンテージ」そして、今度は「レンタル」――。安全性を保証するマークのない家電製品の販売を制限する電気用品安全法(PSE法)の本格実施を目前に、西日本一の電気街、大阪・日本橋の混乱に拍車がかかっている。業界の反発の強さに経済産業省が土壇場で「ビンテージ製品」を対象外にしたが、ビンテージの定義はあいまい。24日にはマークなしでも後日に検査をすれば「レンタル」扱いで販売できる新たな対策が発表された。法の施行は01年4月。「実施までの準備期間に何をしてたんや」。業者の不満と反発は強い。
雑居ビル2階の楽器店。シンセサイザーや周辺機材約500点が所狭しにずらりと並ぶ。このうち7割が中古品。安全保証マーク(PSEマーク)は付いていない。
その中に木目の風合いが美しい1台のシンセがあった。70年代米国製の「ミニムーグ」という商品で、27万9800円の値札がつけられていた。店主の西芝正巳さん(40)によると、「この音をまねする最新型のシンセサイザーもあるほどの名器」という。
今月半ば、経産省は希少価値の高い「ビンテージ商品」は4月以降もマークがなくても売ることができる緊急対策を打った。「ムーグ」も「音色が独特で年代物、生産台数も少なく、文句なしのビンテージ」(西芝さん)なのに、法律が実施されれば売ることができなくなる可能性が高い、という。
経産省のいうビンテージはPSE法の前身、旧電気用品取締法に基づく別のマークが付いていることが条件のためだ。「ムーグ」のように海外の安全基準の元で生産した機器はどうするか、明確な指針はない。自主検査して合格すれば販売できるが、「1千ボルトもの高電圧をかけて壊れでもしたら大変」と二の足を踏む。
悩みはまだある。経産省はビンテージの定義について「89年以前に製作が終了したもの」としたが、店の大半は90年以降の楽器だ。2月半ばから3〜4割引きの「たたき売り」をしているが、3月末までに仕入れ値約1千万円分の在庫が残りそうだ。「すべての中古品を法律の対象外にするべきだ」と訴える。
アンプなどオーディオ・ビジュアル(AV)の業界でも、国のビンテージの定義づけに異論が起きている。
日本橋の高級AV機器販売店の経営者の男性は「多くの愛好家が希少性を認めている機器こそがビンテージだ。法律で定義づけること自体笑い話。ユーザーが決めるもので国は決める立場にない」とばっさり。
経産省製品安全課は「『国が決めるのはおこがましい』といった意見があることは承知している。『89年以前』は一例を示したにすぎない」と釈明し、「業者や愛好家の利益も考慮しながら慎重に検討したい」と、判断基準が変更される可能性を示唆している。
経産省は24日、マークがない中古品でも、後日に漏電検査をすれば「レンタル」扱いで事実上の販売を認める対策を新たに発表。日本橋の中古楽器店主は、レンタル販売した場合、商品が途中で返却されたらどう対応すればいいのか悩む。「1週間前になって何をやってるんや。ええ加減にして」
<電気用品安全法(PSE法)を巡る経緯> 安全性を示す「PSEマーク」がついた製品以外の販売を禁止する同法は01年4月に施行された。今年4月からは中古の楽器や音響機器にも適用される。これに対し、坂本龍一さんら音楽家の団体やリサイクルの業界団体が反発。経産省は今月半ば、希少価値の高い「ビンテージ製品」を条件付きで販売禁止の対象外にすることなどを緊急対策として発表。さらに24日には、マークのない中古品でも後日検査すれば「レンタル」扱いで販売できる、とする新たな措置を打ち出した。