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少し前、キッズgoo http://kids.goo.ne.jp/ のフィルタリングがネトウヨ系のブログでひとしきり話題になっていた。
この問題について阿修羅掲示板ではどのような意見が出ているか興味あったが、サイト内検索しても出てこない。出なかったのだろうか。
先ごろ、土佐高知さんがこのことについて書いていたので私も書いてみることにした。
土佐高知の雑記帳 「特定日本人」の玩具
http://jcphata.blog26.fc2.com/blog-entry-243.html
さて、キッズgoo問題について先日来、ネトウヨ系ブログがひとしきり書いていたようである。
何でも右派系のサイトがフィルタリングされる一方でリベラル系のサイトが表示されるということで問題になっていた。
しかし時がたつにつれ、ネトウヨ系のブログでも冷静な意見が出てきた。
色々試した結果、右派系ブログでも表示されたり、リベラル系のブログでも表示されないという報告もちらほら出てきた。
また、単にフィルタの性能が悪くて過大に除外されているだけでは、という意見もコメント欄を中心に出てきていた。
あるブログでは、
「変更した思考を押し付けている」
というような意見の文章を書いていたが、それを横線で消して
「単にフィルタの性能が悪いだけではないかというおそれも出てきたので、現在のところ保留しておきます」
と断っていた。
私はキッズgooのフィルタリング機能については全く知らないのでこの件について語る気はない。しかし、右派系のブログに反省すべき点を指摘する部分はある。
はからずもネトウヨ系のブログのコメント欄に、
「子ども時代には世界中みんな仲良くと思っている方がいい。大人になってもそう思っているのではいけないが」
といったような意味のコメントが書かれていたが、まさに言いえている。
ネトウヨ系のブログでは彼らが名づけたところの「特定アジア」と言われる国々を批判することが多い。彼らは「特定アジア」の話題が大好きで、非常に執着している。これらの国の出身者がニュースになると、待ってましたとばかり喜び勇んで群がっていく。(「特定アジア」の話題が大好きでそれに偏執しているので「特定日本人」と呼ぼう。)
しかし、例え頭の中身が嫌いでそれを批判するのはよしとしても、勢いあまって生まれを批判するのは良識に欠けるのではないか。
霍見芳浩(つるみよしひろ)(ニューヨーク市立大学教授)が、アメリカでは人種差別は良識ある人は絶対に慎まなければならないマナーである、と書いていた。
「レイシスト(人種差別者)はレイピストより悪く言われる」
という風に紹介していた。まあレイピストも悪いには違いないし、それに竜巻事件の時には人種差別のようなニュースも報道されていたので、霍見さんの親しいかなりモラルが高い教養が高い層のことを言っているのでしょうが。
そんな目でネトウヨ系のブログを見てみると、人種差別にまで行き着くような表現も見受けられます。
頭の中を批判するのは仕方ないのである。
しかし生まれそもものを批判対象にするのは良識に反することなのである。
「中国人だから」「韓国人だから」「朝鮮人」だから
という理由で批判するのはマナー違反なのである。
政策ではなく「中国」「韓国」「朝鮮」という国や民族そのものが批判対象となっている。これこそまさに民族差別であり、ヘイトサイトである。
日本にもメイドインチャイナやメイドインコレアの商品が沢山入ってきている。
私を含め、一般的な国民はこれらなしでは生活しにくくなるであろう。
否応なく我々はこれらの国と、地政学的にも経済的にも密接に結びついているのである。
商売上の取引先では、内心はどうあろうとも表面的には何事もなく付き合わねばならない。日本のビジネスマンとしてこれらの国とは戦争ではなく、経済的な付き合いをしていくのである。それが“国益”というものであろう。
そのような子ども達に、中国や韓国や朝鮮への憎悪・敵意・憎しみをあおり立て、戦争を煽っているようなサイトは有害であり、“国益に反する”のである。
もちろん政治家はずるいものだから、確かに日本にとって理不尽なことを言っている場合もある。
そのような場合は、“政治家として”批判するべきなのである。“中国の”“韓国の”“北朝鮮の”という形容は切り離すべきなのである。
私も小泉その他タカ派政治家やタカ派学者を批判することもあるが、それは頭の中身を批判しているのである。決して生まれを批判しているのではない。
小泉を「日本人だから」と言って批判してはいないのである。
また、自分の国の政府を批判することは決して売国奴ではない。民主主義だからこそ政府批判が許され、政府批判があるからこそ民主主義が機能するのである。
真っ当な政治批判を「反日的」と弾圧することこそ、独裁制なのである。
ネトウヨ達は政策や考え方のみならず、生まれ(民族)までも批判する。生まれ(民族)そのものを批判する。これこそヘイトサイトである。
こういった人種差別・人種的偏見を子ども達に押し付けるサイトは有害である。
そしてネトウヨのブログにそんなヘイトサイトがあれば、フィルタリングが厳しければ相互リンクやトラックバックで連なっているブログが軒並みフィルタリングされるということもありうるのではないか。
以上念のため断っておくが、私が個人的に考えていたことであって、決してキッズgooの見解を代弁しているのではない。