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ブログジャーナリズムの今後(ライブドアニュース)
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投稿者 吐息でネット右翼 日時 2005 年 10 月 05 日 13:57:04: fq6z4wyhxyxZg
 

http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1423216/detail

ブログジャーナリズムの今後

ダン・ギルモア氏がライブドア・ニュースの質問に回答

【ライブドア・ニュース 10月04日】−  米国の参加型ジャーナリズム研究の第一人者、ダン・ギルモア氏が、9月26日に東京・銀座のアップルストア銀座でイベントを開催した。その際に提出したライブドアニュースの質問に対し同氏は2日、次のようにメールで回答を寄せた。

 ギルモア氏は1994年から10年間、シリコンバレーの日刊紙「サンノゼ・マーキュリー・ニュース」でコラムニストを務め、同紙などが運営するテクノロジーニュース・サイト「シリコンバレー・コラム」でブログを続けてきた。05年には、草の根ジャーナリズムを実現・展開していくためのベンチャー企業「グラスルーツ・メディア・インク」を設立。サンフランシスコ・ベイエリアを舞台としたオンライン・コミュニティー「Bayosphere(ベイオスフィア)」を立ち上げ、ジャーナリズム活動を行うブログジャーナリズムの第一人者である。

質問とそれに対する回答

ライブドア・ニュース:韓国では大統領選に"オーマイニュース"が大きな影響を与えた。しかし日本ではインターネットジャーナリズムが社会に大きな影響を与えたという事はまだない。そこには、日本の「記者クラブ制度」などの閉鎖的なシステムにも一因があると考える。ブログジャーナリズムが力を持ちうるとしたら、社会システムにも変化がなければならないと考えるが、そのことをどう考えるか。

ダン・ギルモア:"オーマイニュース"のような既存のメディアに対する競合相手にとって、日本の「記者クラブ制度」が障壁になっていることは、疑いの余地はない。また、新規参入しようとする者にとって、記者クラブをより開かれた制度にしようという努力は理解できる。「壁」になっているのは既得権益を主張する既存のメディアなのだ。
「記者クラブ制度」を通して、容易に公的な情報源に接することが可能になるように努める一方で、市民ジャーナリストは、既存のメディアが採り上げようとしない記事や、マスコミが知らないような記事を書くべきだ。公人以外にも記事のネタになるような人いくらでもいるし、公人だけが一般大衆や特定の事柄に影響を及ぼすわけではない。

ライブドア・ニュース:著書(「ブログ 世界を変える個人メディア」(平和博・訳 朝日新聞社))の中で「社会には信頼できる情報が必要で、信頼できる情報源が求められている」と記してあったが、ブログジャーナリスト(また彼らが発信する情報)が信頼を勝ち得るためには、何が必要だと考えるか?

ダン・ギルモア:一般論だが、ブロガーにはジャーナリストとしての責任はないと思うが、ブロガーが有益な情報を提供しようと思うのであれば、正確、綿密、公正、中立、そして不偏といったジャーナリズムの基本に忠実になるべきだ。情報源が何であれ、信頼性とは読者が情報源から読み取るものである。従って、正確さと信頼性を求める読者は、より信頼性の高いサイトを見に行くことになる。

ライブドア・ニュース:テクノロジーに自信のない人々は、ますますインターネットやブログの世界から置いてきぼりにされるのか。そのような人々はまず何からはじめるべきか。あまりにも広すぎるインターネットの世界とどう向き合えばいいか。

ダン・ギルモア:最新の技術を入手できる人とそうでない人いるように、技術を理解できる人とできない人がいるが、どちらもその差は縮んでいると思う。(インターネット)は日々使いやすくなっており、(PCの)価格はどんどん安くなっている。PCの2大機能であるブラウザーとメールは、読み書きできる人であれば、大概の人が使える。
インターネットをやるについては、先ず、信頼できる情報源(eコマースをやるのであれば、信頼できる会社)を探すこと。次いで、新しいことの発見にせよ、互いに助け合うにせよ、地域社会や共通のトピックスについてのコミュニケーション。インターネット上で活動しようというのであれば、思うに、何事においても貰う一方ではダメで、還元しなくてはならない。

ライブドア・ニュース:9月26日に開催された、日本のブロガーとの「会話型イベント」の感想は。

ダン・ギルモア:こんなに多くの人たちと会えて、うれしかった。そして、みなさんからのすばらしい質問に感銘を受けた。携帯電話など多くの分野で先進国の日本は、先行しているアメリカのブログや市民メディアに追いつきつつある。滞在時間が短かったため、日本における最新のブログ事情に接することができなかったことは残念だ。【了】

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世界を変える"ブログ"の力

ブログジャーナリストのダン・ギルモア氏が講演

【ライブドア・ニュース 09月27日】−  米国の参加型ジャーナリズム研究の第一人者、ダン・ギルモア氏が「日本のブロガーと話をしたい」と要望したことから実現した会話型のイベントが26日、東京・銀座のアップルストア銀座で開催された。同氏は著書「ブログ 世界を変える個人メディア」(平和博・訳 朝日新聞社)の日本での刊行に際し来日した。

 ギルモア氏は1994年から10年間、シリコンバレーの日刊紙、「サンノゼ・マーキュリー・ニュース」でコラムニストを務め、同紙などが運営するテクノロジーニュース・サイト「シリコンバレー・コラム」でブログを続けてきた。05年には、草の根ジャーナリズムを実現・展開していくためのベンチャー企業「グラスルーツ・メディア・インク」を設立。サンフランシスコ・ベイエリアを舞台としたオンライン・コミュニティー「Bayosphere(ベイオスフィア)」を立ち上げ、ジャーナリズム活動を行っているブログジャーナリズムの第一人者である。

 アップルストアで行われたイベントのほとんどは、ブロガーから事前に寄せられた質問にギルモア氏が答えるという形で進み、会場に集まった約70人は、ギルモア氏の語る「ブログジャーナリズム」の展望や課題について耳を傾けた。

 参加したあるブロガーは「個人が無料でできるブログは、自分の書きたいことに同感してくれる少人数のためのメディアだと思う。いろいろな人に感想をもらうことで、ブログに人を動かす力があることを実感できる」と「草の根メディア」と呼ばれるブログについて語った。一方で別のブロガーは「日本ではブログというと、個人の日記や独り言のような役割を果たすことがまだ多い。プロフェッショナルとしての『ブログジャーナリスト』が誕生するまでには時間がかかるのではないか」とギルモア氏の語る未来のジャーナリズムが日本では実現段階にはないと指摘した。

ギルモア氏に寄せられた代表的な質問と答え

◆これから5年の間に、ブログは雑誌より大規模なメディアになると思うか?
コミュニケーションツールとしては「イエス」。だが、ジャーナリズムとしてどうかはわからない。理由は、収益の面からすると雑誌のほうが勝っていると思われるからだ。しかし、ブログを収益活動を主とするような既存のメディアとしてみるべきではない。既存メディアが扱わないような小さなニュースに価値を見出そうとするとき、ブログは雑誌を凌駕するものになっているかもしれない。

◆ジャーナリズムの定義とは何か?
基本的には、正確性・透明性・公正さを兼ね備えたもの。私たちの生活に必要な、ニュースの情報源だ。そして、小さな町の、小規模なニュースでもジャーナリズムといえる。そこに住んでいる人たちにとっては現実的なニュースだからだ。

◆ジャーナリズムは報道だけと定義すべきか?それとも多くのブロガーたちがやっているようにコメントや洞察も含んでそう呼ぶのか?
後者も一種のジャーナリズムだろう。概して、ジャーナリズムとは他者の制作したリポートを超えようと努めることだと私は思う。報道だけでなく分析やコメントまで、また大規模なニュースだけではなく、現実的な身辺記事まで、ジャーナリズムの定義を広げてみてはどうだろう。そうすれば日本でブログジャーナリズムは浸透すると考えられないかな?(この発言の前、ギルモア氏の「日本でブログジャーナリズムが浸透すると思うか」との質問に「イエス」と答えたのは数人だった)。ロンドンのテロのときに、一個人が撮った写真が全世界に広まったことに見られるように、個人が世界に情報を発信するツールではないか?このように誰もがジャーナリストになれるのだ。【了】

■関連リンク
Bayosphere
http://bayosphere.com/

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