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http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200605170006.html
呉市阿賀南、無職高橋勇さん(78)方で、スズメのつがいが軒下にあるスズメバチの巣をちゃっかり利用し、二年続けて子育てに励んでいる。山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)によると、スズメバチの巣への営巣は珍しいという。高橋さんは「天敵からわが子を守るスズメの知恵では」と温かく見守っている。
スズメバチの巣は直径約五十センチ。地上から六メートルの二階東側の軒下にぶら下がっている。二年前にスズメバチが姿を消し、「空き家」となっていたが、昨年三月ごろから夫婦スズメが営巣を始めた。
最初は巣をくちばしでつつき、縦二十センチ、幅五センチほどの穴を開け、自由に出入りできるようにした。四月にはひながかえり、秋には姿が見えなくなった。「寂しくなった」と思っていたところ、今年三月に同じとみられるカップルが再び「住民」となった。
四月中旬にはひながかえったらしく、巣の中から「チッ、チッ」と鳴く声が聞こえ、親鳥が餌を運ぶ姿が頻繁に見られる。「愛の巣として居心地がいいのだろう。それにしても家主がいないのに目を付け、うまく子育てしている」と高橋さんは感心する。
スズメ研究家の佐野昌男さん(66)=長野市篠ノ井=は「巣は内部の動きや音が外部に伝わりにくい構造で、天敵のヘビから身を守るのに安全なのだろう。同じスズメが数年間、巣として利用する可能性が高い」と話している。(吉村明)