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http://osaka.yomiuri.co.jp/inishie/news/is60412a.htm
「あきれて物も言えない」「文化庁の秘密主義は全く変わっていない」。文化庁職員がカビ処理の作業中に高松塚古墳の極彩色壁画を誤って損傷、その事実を4年近く公表していなかった問題は同庁の〈隠ぺい体質〉を改めて示した。地元の住民や関係者、学識経験者は同庁の度重なるミスを強く批判するとともに、情報開示の必要性を求めた。
高松塚古墳では2001年、石室内にカビが繁殖していることが発覚。04年6月には、壁画が1972年の発見当初より著しく劣化が進んでいることも明らかになったが、文化庁はいずれの場合も情報をほとんど公開しなかった。
明日香村議会の高松塚・キトラ古墳現地保存対策特別委員長の広井三平村議は「秘密主義は全く変わっていない」と批判。古墳発見にかかわった「飛鳥古京顕彰会」の上田俊和さん(65)は「裏切られた気持ちだ。起きたことは仕方がないにしても、国民に速やかに明らかにすべき」と指摘する。
壁画を発見した網干善教・関西大名誉教授(考古学)は「(傷跡を)修復して公表しないとは、隠ぺい工作そのもので悪質」と語り、辰巳和弘・同志社大教授(古代学)は「あきれて物が言えない。責任の所在を明らかにしてないから、こんなことになる」と憤る。
一方、文化庁の高松塚古墳壁画恒久保存対策検討会委員でもある百橋明穂・神戸大教授(美術史)は「問題があれば情報を共有するなど(体質を)もう少しオープンにすべき」と話す。
(2006年04月12日 読売新聞)