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「草の乱」の上映を待って行列をつくる人たち。エキストラ出演をした地元の人たちが困民党にふんして盛り上げた=04年11月、秩父宮記念市民会館
注)引用する際、記事に出てくる電話番号は悪用防止のため伏字にさせていただきました。電話番号を知りたい方は下記のURLを参照してください。
埼玉新聞からhttp://www.saitama-np.co.jp/news11/03/11x.htmより引用
2005年11月3日(木)
映画「草の乱」入場30万人に
熱い思いで自主上映重ね
秩父事件百二十周年記念映画「草の乱」が、昨年九月に先行上映されてから一年余り。今でも上映会が全国各地で開かれており、これまでのところ有料入場者数は約三十万人に達している。映画館が一斉にロードショーをするというのではなく、秩父事件や「草の乱」に熱い思いを寄せる人たちが自主上映会を開くことが多いという。
「草の乱」は、「月光の夏」「ハチ公物語」などで知られる神山征二郎監督がメガホンを取った。秩父困民党の会計長の井上伝蔵を中心に、秩父事件の経緯を描いた作品。製作に当たって全国から出資を募り、数千人から四億五千万円を集めた。二〇〇三年秋に吉田町(現・秩父市)など、ゆかりの地で撮影を実施。エキストラも含めると、総出演者は延べ八千人以上という。
昨年九月から一カ月近く、都内・有楽町の映画館で先行上映された後、十月から各地で上映会が始まった。製作に参画した埼玉映画文化協会によると、県内では今年九月末までに秩父地方をはじめ、さいたま市や越谷市、飯能市、川越市など四十二地域で上映会が開かれ、十一万七千七百三人の有料観賞者があった。
観賞者が一番多かったのは昨年十一月に四日間行われた秩父市での上映会で、一万千二百七十一人。さいたま市(大宮)では二日間で六千七百五十七人を集めた。全国では北海道から沖縄まで三百カ所で上映され、有料観賞者は約三十万人で、興行収入は約三億五千万円に上る見込み。
埼玉映文協によると、行政の協力を得て、個人が実行委員会をつくって上映会を開くケースがほとんど。秩父事件に関心がある人や、「草の乱」を一度見た人が「自分が住んでいる地域の人たちにも見せたい」と上映会を企画する例もある。
埼玉映文協では「何度も見る人も多く、『草の乱』のファンは広がっている」と話す。上映会は来年いっぱいまで各地で行われる予定で、PRを続けていくという。
毎年11月に上映会
秩父事件百二十周年記念映画「草の乱」の上映会が六日、秩父市下吉田の吉田やまなみ会館で開かれる。「草の乱」に熱い思いを寄せる地元の人たちでつくる「吉田で『草の乱』を見る会」の主催。来年以降も、秩父事件が起こった十一月に上映会を毎年開催し、吉田が“震源地”となった事件のことを後世に伝えていく考えだ。
秩父事件は、明治十七(一八八四)年に生糸価格の暴落などで困窮した農民たちが、自由民権思想の影響を受けた秩父困民党の下に結集して武装蜂起した事件。旧吉田町(現・秩父市)は、蜂起の地の椋神社があり、農民も多数参加した。
「事件の?震源地?の吉田では『草の乱』を継続して上映していくべきでは」。今年九月に「草の乱」にエキストラ出演した地元住民や撮影に協力した市職員、秩父事件の研究者たちが集まり、「『草の乱』を見る会」が発足。農民たちが蜂起した十一月一日前後に毎年上映会を開催することにした。
同会によると、「『草の乱』を一度見たが、“震源地”の吉田でもう一度見て、ゆかりの地も歩いてみたい」という人もいるという。同会では「一回の映画のヒットで終わらせることなく、秩父事件への関心を深めてもらいたい」と話している。
六日の上映会は午後二時と同六時三十分の二回。神山征二郎監督の舞台あいさつもある。入場券は高校生以上千三百円、小・中学生と六十歳以上が千円。問い合わせは吉田龍勢会館(電話****・**・****)。