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京都府大山崎町大山崎銭原の宝積寺(宝寺)で16日、精霊会(しょうりょうえ)が営まれ、ろうそくの明かりが夜の境内を彩った。また同町大山崎白味才の観音寺(山崎聖天)では同日、残暑のなか訪れた参拝者に、かき氷の接待が行われた。
先祖の霊をろうそくの明かりで送り出す精霊会「千灯供養」が営まれた宝積寺では、約250本のろうそくの炎が境内をほのかに照らし、訪れた参拝客は静かに手を合わせた。
千灯供養は同寺に昔から伝わる伝統行事。檀家(だんか)の名前を書いたろうそくを参道に並べて火をともし、お盆の間に迎えた先祖の霊を送る。以前は約千本のろうそくを並べていたが、3年前からろうそくの数を減らし、あんどんを並べるようになった。
午後6時から閻魔(えんま)堂で法要が行われた。その後、本尊の灯火が参道に沿って並ぶろうそくに次々と移されると、暗闇に炎の道が現れた。参拝者らは風に揺らめく炎を見つめ、先祖の霊を送り出した。
また、毎年恒例の「氷接待」が行われた観音寺では、照りつける日差しのなか、本堂までの石段を上ってきた参拝者たちが額に汗をにじませながら、かき氷をほおばり、一服の涼を感じていた。
氷接待は、明治期からお供えの小豆を参拝者に分ける目的で始まり、当初、氷はかんなで削っていたという。今年は30キログラムの氷を用意した。器の底に手作りのあんを入れ、手動のかき氷機で氷を削り、砂糖水をかける。口の中に広がるあんと砂糖水の素朴な甘さ、氷の冷たさが参拝者を楽しませた。
同町円明寺の内藤雅子さん(65)は、孫娘にかき氷を食べさせながら「毎年楽しみにしています。このごろ手動のかき氷はあまり見られないので、手作りの味という感じで懐かしい」と話していた。
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振る舞われたかき氷を味わう参拝客ら(大山崎町大山崎・観音寺)