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膝枕さん、なかなか表現がお上手ですね。
>視野の二次元的な広さと3次元的広さ。
今になってから思うに、小生の場合、やはり海外に出たのが大きかった。
生活の場が海外となると、「複眼」を持たないと生きていけませんから。
特に小生のように、4カ国も渡り歩いて生きていると・・。
まず、日本的な「常識」や「美徳」というものを、いっぺん捨てざるをえない。
それから、日本では「あたりまえ」だったことが、あたりまえじゃなくなる。
日本で身につけた常識や美徳が、そのままではこちらでは「侮蔑」や「嫌悪」される原因になったりする。
頭の中に複数の部屋を作り、そこにそれぞれの「常識」や「美徳」を整理整頓しておかねばならない。
まぜこぜにしてしまうと、とんでもないことになります。
じっさいそれができず、こちらで精神病を発症してしまった人を何人も見てきました。
旦那の転勤で海外生活を余儀なくされた、駐在員の奥さんが圧倒的に多かったです。
適応力のない人々にとっては、海外生活は危険なのです。
余談なのですが、面白いのは(面白いなどと言ったら怒られますが)、そうやって海外で発狂する奥さん方の多くは「その国の人々」によって狂わされるのではなく、どこ行っても必ずある「日本人クラブ」の中で狂わされてしまうんですね。
海外の「日本人クラブ」ってのは場所にも規模にもよりますが、この地球上で最も恐ろしいコミュニティーであると、小生は断言できます。
この話は、また別の機会に・・。
そういう意味で、最初海外に適応するってのはかなり苦痛を伴う作業なんですが、いっぺん適応してしまうと強い。
それはその地の言葉を覚え、知己も増え、生活に慣れてくると、次第に自分の中にもとからあった「日本的なるもの」に気がついてくる。
日本にいて「あたりまえ」だった自分の資質の多くが、さながら水の中に垂らした油滴みたいに、「改めて認識」できてくるんです。
この資質って、あたりまえの話だけど、「周囲の人間の誰も持っていない」ものなんですね。
そしてそのうち、我々には「周囲の人間が誰にも見えないもの」が見えてくるに至るわけです。
印僑にしろ華僑にしろ、また古くはアメリカや南米に渡って成功した日本人移民にしろ、多かれ少なかれこの強みを生かしたのだろうと思います。
(そしてその極めつけは、いうまでもなくユダヤ人でしょうね。)
日本人が持っている資質の中で、他国の人々と比べて際立つものは、「勤勉さ」「礼儀正しさ」、そして「清潔さ」。
そしてこれが「最上の資質」と言えるのが「正確さ」ですが、それにもまして強いのが、この「その社会に暮らす人々の見えないものが、見えてしまう」ことだろうと思います。
当然、こうやって身に着けた我々の「超能力」をもって、改めて日本という「母国」を眺めてみれば、そこで「母国に暮らす日本人が見えないもの」が見えてくる。
もちろん、在外邦人の全てがこの「超能力」を身につけられるわけではありません。
海外にいても、「東京の本社」ばかりに目を向けている駐在員や、日常を「日本人クラブ」の中で過ごしている殆どの人々はダメです。
だが中には少数ですが、「超能力」を身につけてしまう才人もいる。
そういう人は駐在先で会社に辞表を叩きつけ、とっとと独立しちまったりする。(爆)
上のほうで、「面白い選挙‐悔しがる在外邦人・・」という読売新聞の記事を投稿しました。↓
http://www.asyura2.com/0505/idletalk14/msg/599.html
「小生は海外暮らしです」という話をした数時間後に配信された記事で、こういうのをシンクロニシティと言うのでしょうか?(爆)
お読み頂ければおわかりになりますでしょうが、我々在外邦人は投票できません。
>一部の在外邦人が、投票権の制限は違憲だとして国を訴えた裁判は、
>提訴以来9年ぶりに最高裁判決が出されるが、言い渡しは衆院選投票日の3日後。
>海外では候補者の主張が入手しづらいなどという理由で投票が制限されているのに対し、
>原告たちは「今こそ外から日本を見る視点が必要なのでは」と残念がっている。
まったく、これが日本という国の救い難いところです。
小生から見ても「超能力者」である膝枕さんは別として、普通の日本人が見えないものが「見える」我々が投票できず、ある意味においては我々をして「アキメクラ」とも思える人々が投票する。
これは決して、言い過ぎではない。
小生だけではなく、「超能力者」は日本の外にゴマンといるのです。
もちろん我々は「マクロレンズ」では見えないわけですが、効果的なのは「マクロレンズ」でしか事象が見えない内国邦人(?)が、「ワイドレンズ」を持つ我々に、「自分らが見えないものとは何なのか」を尋ねることです。
そうやってうまくタッグを組んだら強いでしょうね。
あとでまた書こうと思うのですが、今度の衆院選で、神奈川11区(小泉首相の地元)において、元ヨルダン大使だった天木直人氏が出馬を表明されたそうですね。
小生も「迂闊だった・・」と切歯したのですが、お名前を存じ上げていたにもかかわらず、今の今まで氏のHPを見たことがなかった。
HPを見て愕然としたことは、まさに天木氏こそ、上で書いた「小数だが、超能力を身につけてしまった」才人の中の才人です。
そして赴任先のヨルダンから小泉に喧嘩状を叩きつけ、「全権特命大使」のイスを蹴っ飛ばしてやめてしまった。
これはもう、自分でも腰を抜かすくらい驚いたのですが、天木さんと小生の主張というものは、「 完 璧 に 」符合しておりました。
まさに彼は、我々と同じ「外の目」を持った、日本国内においては稀有な人なのです。
そういったところに注目してあげて下さい。
実は、「外の目」をもってこの阿修羅を眺めている小生、腸が煮えくり返っておる次第です。
何故だかわかりますか?
この怒りは、天木さんも感じておられるのです。
郵政民営化など、どうでもいいことが延々と議論され続け、本質的な争点が完全に雲散霧消してしまったことです。
天木さんのHPの表紙を見て下さい。
http://amaki.cc/
大騒ぎになるずっと以前から郵政民営化を追い続けていたKさんは別として、ある時期から阿修羅は、「郵政民営化阻止・小泉打倒」一辺倒になってしまった。
さらには、「小泉を倒す為には、手段は選ばぬ」とばかり、彼を売国奴、強姦魔、芸者殺しと口を極めて罵ることに、何らの恥も感じなくなってしまった。
真剣に議論し、「彼を窮地に追い込む為の」最大の争点が何処かに消え去り、今や「暴走族の乱闘」状態です。
そもそもが「郵政民営化」を唯一の争点にしたい小泉の策略にまんまと嵌り、賛成派だろうが反対派だろうがこぞって皆が皆、“砂糖に群がる蟻が如き”状態となってしまった。
売国奴、強姦魔、人殺し・・。
そんな「ヒバリのぴ〜ちくぱ〜ちく」なんぞ、小泉は痛くも痒くもない。
「阿修羅の皆様のお陰で」支持率もぐんぐん上がり、今頃小泉氏、ほくそ笑んでますでしょうな。
お話にならない。
これが、「マクロでしか見えない」日本人の醜態です。
そもそも小泉には、「争点にされたらヤバイ」ものがあるのです。
それはまさに、「イラクへの日本軍派兵」です。
(自衛隊という呼称は、日本から一歩でも出たら通用しません。 あれは「日本軍」なのです。)
ここのところは大いに語りたいのですが、また時期を改めて。
今日は最後にひとつ、これだけは言っておきたい。
日本がアメリカのポチ化して中立を破り、イラクに派兵したことで、派遣隊員以外で日常的に「命の危険」に晒される破目に陥ったのは、誰だと思いますか?
それは異国の中で、家から一歩でも外に出れば、即座に「日本人」であることがわかる、我々在外邦人なのです。
そして、日の丸を掲げた「日本人学校」に通う、「愛すべき民間外交官」たる多くの罪のない子供たちなのです。
これが、「どれほど恐ろしいことか」わかりますか?
小生の子供らも学校で、「爆弾が見つかった際の避難訓練」を、繰り返し繰り返しさせられています。
日本がイラクに派兵して以来、我々は個々が日常的に「テロのターゲット」であることを実感しながら暮らさなければならなくなりました。
この恐ろしさは、じっさい自分もその立場に立たされてみなければわからない。
だから日本の皆さん、平気で海外旅行に出かけられるのです。
街を歩いていて、周囲から一見して「日本人である」ことがわかる我々・・。
それが「旅」ではなく、「日常」です。
我々の日常は、ここにあるのです。
長くなりましたが、日本の見識ある有権者の皆さんが、「日本軍のイラクからの即時撤退」を最重要争点として、一日も早く小泉をその権力の座から駆逐していただきたい。
そしてイラクに展開している日本軍を連れ戻し、またもとのように「自衛隊」にし、我々在外邦人を安心して眠らせていただきたい。
投票することも叶わず、命だけ狙われて暮らしている、いち在外邦人からの願いです。
でわ。