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(回答先: 「”Driving force”の構築・当事者意識の喚起」 投稿者 XL 日時 2005 年 6 月 21 日 02:46:20)
XLさん、こんちは、はじめまして。
御投稿は少なからず社会問題板の拙稿に応答されたものと受けとめてレスさせていただきました。
「Driving forceの構築・当事者意識の喚起」は、現状に甘んじて生きられるのならば、またそうした境遇にある人達にとっては現前して来ない問題であるでしょう。けれども、朧気にでも何らかの問題意識に目覚めた人にとっては、当事者意識の喚起はその後のAttitudesを形成する土台になっていくと想われます。
ただし、社会学者の宮台慎司氏は「再帰性」という概念を提示して、人間の営為の中にある種の「再選択」の機能を付与しています。私は思惟過程(意識)の対象化にあって、「終わりなき再帰性」すなわち絶えず「再選択」を身に課しながら人生の諸問題に取り組んでいくことは、最も基本的であるべき姿勢ではないかと考えています。「再帰」とは単なる温故知新ではなく、既成概念の再点検や自身がそれに依拠していたことを含んで省察し、その結果として得た結論を基に暫くの間は問題に対処していくことを意味します。つまり、一つの理念に固執することではなく、この「再帰性」があるかぎりにおいて、思考の豊かなる一貫性は担保され得ると思われるのです。
何らかの神への帰依をバックボーンとせず、何らかのカリスマの言説をメルクマールとはせずに、自身の当事者意識を喚起し、さらに「他者の当事者意識の喚起」⇒「Driving forceの構築」に向かっていくことは非常に困難な事業には違いありません。しかし、それらに「降服」や「呈上」するまでには私達には多くの時間があり、しかも知性の煌きと行動の可能性を失ってはいないと思うのです。
また、会いましょう。