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(回答先: おひさしぶりです。 投稿者 考察者K 日時 2005 年 6 月 02 日 21:43:14)
考察者kさん、レスをありがとうございます。
また、何かとお気遣いをいただき恐縮至極に存じます。
考察者kさんをはじめとする良識派の常連の方々が健在であるかぎり、私が阿修羅に愛想を尽かすことはないでしょう。ただ、近頃の投稿内容のレベルが低下の傾向にあるのは嘆かわしい現状であると思っています。けれども、私は彼等と遣り合う気が起りません。それは、視野狭窄な立脚点から繰り広げられる彼等特有の論法に如何ほども生産性を見て取れないからです。固より彼等は対話が噛み合うべく協力的な姿勢にはありませんので、はっきり言って時間の無駄なのです。
歴史認識に関して言えば、私は、現在は産経(新聞)派とも目される岡田英弘氏や幾分右寄りの中立派である秦郁彦氏の著作にもあたります。モンゴル史を軸にした東洋史を専門にする岡田氏の中国観はアジア史の駆動力に関し包括的で基本的な捉え方を提供してくれていますし、また戦前・戦中史に造詣が深い秦氏による歴史探査は右翼でさえも徒に牽強付会の挙に及ぶことができないような弁別が効いていると感じられます。
流行りも一段落しましたので、是非機会をとらえて『バカの壁』を読んでみて下さい。また、同じ著者の『唯脳論』(青土社1989年)も当時大へん話題になった面白い本ですし、きっと考察者kさんにとっても新たな見地が加わること請け合いです。80年代、私はニューエイジの思潮にどっぷりと浸かっていましたが、『唯脳論』はそこから脱け出す契機を与えてくれた書物でした。
二つの著書に通底しているのは、「脳化」=「脳の世界的展開」が進行するなかで「身体性」の意味をどのようにしたら回復できるのか、あるいは意味を見出し得るのかといったテーマです。右翼や左翼の別なく、「身体性」の希薄化(=思考の仮想現実化)は顕現化しつつあり、とりわけ右翼の人達にとって過去への想いと現実との乖離現象が顕著であると感じています。この辺の事情を鑑みて、多少過激な表現を用いつつも、彼等の心象風景をファンタジーから未だに覚醒せぬまま徘徊しているようなものだとするODAウォッチャーズさんの洞察は正鵠を射ていると思います。
また、会いましょう。