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日本の進べき方向性を考察する。
http://www.asyura2.com/0505/idletalk13/msg/265.html
投稿者 考察者K 日時 2005 年 5 月 05 日 22:52:25: JjkI8nWTpj0po
 

 Kは今まで阿修羅において様々な意見を書いてきました。
 どちらかと言えば、Kのストレートな意見より、レスに付けた意見の方が結構良い意見であったりもします。まあ、この辺で少しKの考えをまとめておいた方が良いでしょう。

Kは「資本主義」を絶対視するのは、危険だと思っています。ソビエトの崩壊で事実上「社会主義」に勝ったように見える資本主義ですが、世界的な労働者賃金が平均化され、グローバル市場の一応の需要が満たされ、買い換えによる需要しか期待できなくなれば、少なくとも今の日本のやり方ではやっていけなくなります。

 飽和的安定期に入った資本主義は「社会主義」より明らかに劣る部分を露呈するでしょう。かと言って、社会主義が優れているわけではありません。両者には一長一短があり、人間がより良いサービスの発展を受けるとか、斬新な新製品を開発するという面においては、資本主義の方が優れていますが、弱者救済、共生的福祉社会を作るには社会主義の方が優れています。
 つまり、一部資産家階級に都合が良く、アメリカンドリーム的成功を収める位の能力の高い人には「資本主義が良く」、そうでない人には「社会主義の方が良い」わけです。
 人口の比率から行けば、後者の方が圧倒的に多数ですから、正当に自己の判断で投票が出来る人によって多数決がなされたならば、本当ならば社会主義が勝つはずです。

 でも、実際には過去の社会主義の失敗などもあって、そうはならないのが現実でしょう。過去の個人崇拝的社会主義は論外としても、社会主義には致命的な欠陥があります。
それは、競争が無いので何の工夫も発展性も無い事です。これでは、進化ではなく退化に向かってしまいます。ここは欠点として是正が必要です。

 今後は世界的市場への参入が必要不可欠ですから、全てを自由化して世界の市場に飛び込んで行かなくてはならないと考えている人は多いと思いますが、Kは「全て」には反対です。国の屋台骨を支えているような分野については「国家の保護と同時に世界市場で戦う企業への足を引っ張る事が無いよう、厳しい規制」をして確保しなければなりません。
「基幹産業と公益的な国民生活に直結する事業」は自由化してはいけないのです。
そこを自由化してグローバル市場に投げ込むのは「国家」を維持する気が無いという事です。外国企業に基幹産業を押さえ込まれてしまった時には「事実上、侵略され征服された」と言う事です。自衛隊も糞もありません。首根っこを押さえられた状態になってしまうのです。
 既に、本土への武力占領という危機は限りなく少ないとKは前より主張しています。
日本は、国土も資源も武力行使を行い、国際社会から孤立してまで奪うほどの国では無いだろうというのが論旨です。
 しかし、無傷で人材が手にはいるのならば状況は変わります。勤勉で働き者のジャパニーズという奴隷が手にはいるのならば侵略する価値は大いにあります。
 国土防衛よりは「経済防衛」の方が今後は重要かつ現実的な問題だとKは主張します。

 上記の考察に沿って考察すれば「郵政を民営化」してはいけないでしょう。郵政は営業という民間を圧迫する力を奪った上で、国営に戻すべきでしょう。民間が発達し郵政が必要なくなるまでは保護し残さねばなりません。都会での役割はある程度終了していると言う事ならば「都市部では都市銀行や民間宅配便に合併と仕事の委譲など行いつつ整理する事も必要」ですが、民営化するのは政府の責任放棄です。税金補填を行っても必要地域には残し、ユニバーサルサービスも堅持する必要があります。
 同時に、特定局長の選挙行為は徹底的に取り締まり、営業をする上でのサービス残業なども徹底的に調査、是正しなければいけないでしょう。
http://www.h7.dion.ne.jp/~karousi/
とか
http://money3.2ch.net/test/read.cgi/nenga/1081261564/
とか
http://money3.2ch.net/test/read.cgi/nenga/1099220603/
とか
http://money3.2ch.net/test/read.cgi/nenga/1087681699/
とか
http://www.eonet.ne.jp/~h-p/
を読めば少しは、郵便局で働く人の現状が理解できるとおもいますが
既に内部崩壊が始まっていますし、職員レベルでは「郵政民営化」に賛成的意見が続出している程、酷い状況です。
昨年の郵政公社職員採用試験は300倍くらいの競争率だったとも聞いていますが、それほどの激戦を勝ち抜いて手に入れた「公務員という身分」を捨てて「民営化に賛成」するか「郵便局を辞める」という現状は異常であり、まともな職場ではありません。
公社という国が責任を有する企業でこれほどの状態を放置するのは、許される事ではないですし、こんな事では、ニートやフリーターが増え、パラサイトシングルが国を滅ぼすのも時間の問題と言えるでしょう。
パラサイトシングルの考察については下記参照
http://www.asyura2.com/0411/idletalk12/msg/681.html

それとは別に「赤字財政の問題があります。」
これはデフレの悪循環に落ち込んでいるので、一見どうにもなりませんが、今ならばそれなりに改善できるはずです。「大型企業の昨年度の決算は概ね黒字」です。特に今後永遠に赤字基調が続くとも懸念されていた鉄鋼産業などの資源産業の黒字を考えれば「今しかチャンスはない」とも言えるでしょう。
大企業に「労働者の労働条件の改善と、基本的に終身雇用を義務づける」と同時に郵政公社に中小企業への「低価格融資を開始させる」のです。

 現在の景気の閉塞感は「労働者への利益の還元不足」と「雇用不安・将来不安」、更に中小企業の資金不足によって起こっています。この2つを同時に解消してやれば、景気は上向きます。実は、既に事業決算的には景気は劇的な改善を見せているべきなのです。しかし、将来不安から貯蓄が企業でも個人でも最優先にされているので、景気は今でも踊り場です。
 今を逃すと、ハゲタカ外資の本格攻勢によって時期を逸する可能性も高いです。郵政が民営化される事が決まれば、外資は本格的に攻めてきます。民営化が2年後だとしても決まった瞬間から勝負は始まります。来年も事業決算が黒字になるとは限らないのです。
仮に大企業が疲弊してしまえば、景気は永遠に回復しないでしょう。

 しかし、中小企業への融資は不良債権化するのでは?また、財政赤字の現実は?
と言う疑問はあると思います。Kの予想では、景気が上向けば、中小企業への貸し付けが不良債権化する比率は、低いだろうと思います。また、景気が上向けば税収はUPしますので差し引きはプラスになってもおかしくはないと思います。
 今のままで何も手を打たないで「郵政民営化すれば全て良くなる」との希望的観測を信じるよりは100倍良いと思います。

 それでも、1000兆円とも言われる財政赤字はいかんともしがたい物があります。
これは、相続税を抜本改革して「死亡時に清算」とKは前から主張していますが、すでにそれ以外に手はないとも思います。
 死んだら「赤字国債をチャラにしてもらうのですから」国が国民に借金している限りはやがて赤字は減っていくわけです。
 死んだ人の所有財産に依存して生活している人と最終的に面倒を見た人には「必要な相続を基本的に無税」での相続を認める代わりに「それ以外については国が没収」となります。親の面倒も見ずにいて「死んだ時だけ相続権を主張する輩には何も与えません」
どうしても与えたい時は遺言によりますが、上限方式を採用します。
これにより、相続時の複雑さが解消され、老人は使い切れない貯蓄を見直し、国は財政難の呪縛から抜け出せるので福祉の充実ができ、福祉充実が将来不安、老後不安を解消させて、全てが良い循環になる訳です。

とりあえず、今回はここまでです。

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