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産経【アウシュビッツ収容所 名称論争 ポーランド「ナチス主導」明記求める 】
http://www.sankei.co.jp/news/060510/kok026.htm
アウシュビッツ収容所 名称論争 ポーランド「ナチス主導」明記求める
ユダヤ人が大量虐殺されたポーランド・クラクフ郊外にあるアウシュビッツ強制収容所の跡。中央奥の「死の壁」の前で多くの収容者が銃殺された(植村光貴撮影)
【ベルリン=黒沢潤】第2次大戦中にナチス・ドイツによって110万人以上のユダヤ人らが大量虐殺された「アウシュビッツ強制収容所」(ポーランド南部)の名称に関し、同国政府やユダヤ人団体の間で論争が起きている。
収容所の名称は1979年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が同所を世界遺産として登録した際、正式名称として名付けたものだが、欧米メディアの中には「“ポーランドの”アウシュビッツ強制収容所」と、ポーランドがあたかも加害者側だと誤解されかねないような記述もある。
同国政府はこのため、「(戦争を知らない)世界の若者の間で誤解が生じている。わが国を冒涜(ぼうとく)するような事態は看過できない」(文化省幹部)として、ユネスコに対し、「元ナチス・ドイツによる」という形容文を付け加えるよう強く求めている。
一方、ユダヤ系団体の間では、収容所の名称変更に関して意見が割れている。「世界ユダヤ人会議」(WJC)の幹部はドイツ通信(DPA)に対し、「収容所はナチス・ドイツによって建設・運営されたものではあるが、収容所で働く人の中には近隣の(ポーランドの)村から採用されたケースもある。収容所の呼び方を変えるのは歴史の塗り替えだ」と反発。これに対し、別のユダヤ系団体「国際アウシュビッツ評議会」のバルトスゼウスキ代表は「地元住民は採用されていない」と反論、名称変更を求めるポーランド政府に同調している。
ユネスコは今年後半にも立場を明確にする見通しだが、「名称変更は不必要な論争を巻き起こすだけ」(元駐ワルシャワ・イスラエル大使)との指摘もあり、ユネスコが変更に応じるか不透明だ。
ポーランドは1939年にナチス・ドイツに侵略された後、約300万人の国民(非ユダヤ系)が虐殺された歴史を持つだけに、ナチス・ドイツへの反発心は強く、名称の見直しは国民の悲願ともいえる。
【2006/05/10 東京朝刊から】
(05/10 07:48)