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足抜けを許されないイスラエル 【田中宇】
http://www.asyura2.com/0510/war75/msg/1276.html
投稿者 World Watcher 日時 2005 年 11 月 08 日 00:17:18: DdDUJ9jrxQIPs
先日、米ホワイトハウスの機密漏洩スキャンダルで起訴され、副大統領補佐官を辞職したルイス・リビーについて「ユダヤ人であり、アメリカよりイスラエルに忠誠を尽くしてきた人物である」といった指摘がネット上で出てきた
http://www.theconservativevoice.com/articles/article.html?id=9313
これだけを見ると「ユダヤ人差別」の一つであるとも受け取られそうだが、その一方で、リビーの経歴や実績を見ると、彼が、イスラエルのためにイラク侵攻を実施した「ネオコン」の一人であることが浮かび上がってくるのも事実である
http://www.clevelandhillel.org/news_release.asp?id=1688
リビーは1950年生まれで、1972年にイェール大学を卒業したが、大学時代の恩師の一人が、前国防副長官でネオコンの一人であるポール・ウォルフォウィッツだった。その後リビーは弁護士になった。顧客の一人は、マーク・リッチというユダヤ系富豪だった
http://en.wikipedia.org/wiki/Lewis_Libby
リッチは、1979年の大統領選挙期間中に起きていたイランのアメリカ大使館占拠事件を解決するためにイラン側と裏交渉した人物の一人で、リッチらの努力はレーガンの功績とされ、レーガンを勝利に導いたが、リッチは後で政敵に陥れられ、イランとの裏取引に絡み、脱税で起訴された
http://en.wikipedia.org/wiki/Marc_Rich
選挙時の協力の報酬として、レーガン政権の要職には、多くのイスラエル系勢力が入り込んだが、その一人がリビーの恩師ウォルフォウィッツで、1981年に国務省の政策立案担当になった。ウォルフォウィッツは、教え子のリビーを国務省に入れ、自分の部下とした。
次のパパブッシュ政権では、ウォルフォウィッツは国防次官で、リビーはその副官をした。国防長官はチェイニーだった。リビーはここで、冷戦後のアメリカの軍事世界戦略を立案し、1992年に「単独覇権主義」や「先制攻撃」の概念を盛り込んだ「防衛計画指針」(Defence Planning Guidance)を書いた
http://www.americanprogress.org/site/pp.asp?c=biJRJ8OVF&b=109719
「アメリカが世界で唯一の超大国である状態が永続することが望ましく、アメリカに対抗する国や(EUなどの)国家連合の台頭を許さない」「大量破壊兵器を持ちそうな悪性の国に対して先制攻撃を行うべき」などと主張するこの指針は、EUやアラブ諸国との国際協調関係を重視する政権内の中道派に猛反対され、米政府の公式な方針としては認定されなかった。
http://zfacts.com/p/169.html
▼米政界のイスラエル支配
だがこの方針は、その後も、軍事産業の代理人であるチェイニー、ラムズフェルドら「タカ派」と、イスラエルの代理人であるリビーやウォルフォウィッツら「ネオコン」によって支持され続け、2000年の大統領選挙では、イスラエル系在米組織が持つ選挙マシンが動員されてブッシュが勝ち、その報酬としてネオコンとタカ派勢力が再び政権中枢に入った。
副大統領となったチェイニーは、92年の「防衛計画指針」を実現すべく筆者のリビーを側近に据えた。911事件を機に、単独覇権主義や先制攻撃の方針が次々と実現し、2003年3月には待望のイラク侵攻も挙行された。
しかし、それから2年半、イラクは泥沼化し、存在しないイラクの大量破壊兵器のでっち上げが行われたことも広く知られることとなり、リビーは起訴され、アメリカの軍事力や財政力が浪費されて単独覇権主義も破綻した。
今後、誰がイラクの惨事を生んだか、という責任追及が徹底されていくと「イスラエル」と「軍産複合体」(軍事産業)が犯人だ、という話になっていきそうである。特にイスラエルは、外国勢力であるため「イスラエルが米中枢に入り込んでイラク侵攻を起こした」という批判が出てきやすい。
米政界では、今騒がれている機密漏洩スキャンダルのほか、国務省の担当者がイスラエルのロビー団体AIPACに機密を流したとされるイスラエル・スパイ事件も起きている。[後略]