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(回答先: 『アウシュヴィッツの争点』レビュアー:小牧勇次郎の推挙 投稿者 木村愛二 日時 2005 年 10 月 23 日 22:13:17)
対立する立場の本を併読できる日本は未だ幸せなのだ
この小牧勇次郎氏の推挙は根本的に重要だと思います。単に茶化しただけやダラダラと感情的反発を連ねるだけのいい加減な内容の本は別として、歴史の事実に対して本当に真剣に向き合って研究する本には、必ずいくつかの対立する立場や視点が出てくるのは当たり前で、それらが対等な立場でぶつかり合ってこそ、歴史的事実が解明されるきっかけになりうるわけです。
この小牧氏の言葉によれば、逆に「ガス室肯定論」の本を読む際でも、「この本の内容が正しいなどとは絶対に思いこんではいけないという事である」「この本と反対する立場の本を併読することで、読者はガス室での虐殺の有無について理解を深める事が出来る」ということになるでしょう。逆に言えば、「反対する立場の本」が無ければ歴史的事実に対する理解を深めることが出来ない、ということです。
このような視点を持つ小牧氏だからこそ「この米独ソ三カ国の自国民迫害は同時期に行われており、その政策決定や施行は比較検討されるべきだ」という発言もまた出てくるのでしょう。
ヨーロッパ各国のように、一方の立場が「違法」とされ官憲による弾圧の対象となるような場では、絶対に真実など究明できないし真実が語られないのです。元々「民間暴力」によってその一方の立場が常に激しい攻撃と危険にさらされてきた米国でも、ブッシュ政権の元で法律によって正式に犯罪捜査の対象になろうとしています(Hate Bill)。歴史的事実解明のきっかけすら失われるのです。
私は常にそのような場から発言しているのです。事実の究明を許さないのは、それを許さない者たちが己の嘘を貫きたいがためだ!と。そうじゃないんでしょうか。
日本は未だそこまではいっていません。いつそうなるのか予断を許しませんが、そうなる前に、一人でも多くの人がこの小牧勇次郎氏の視点を獲得していってもらいたいと祈っています。