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(回答先: アラブ・パレスチナ文化を略奪するシオニスト:略奪は土地だけではない 投稿者 無花果 日時 2005 年 6 月 09 日 23:44:00)
http://www.jca.apc.org/~altmedka/nise24.html
『偽イスラエル政治神話』
2章:20世紀の諸神話
4節:"民なき土地に土地なき民を"の神話
[イギリス委任統治時代の“緊急事態法”を活用]
一九四三年の公共的利益のための土地収用に関する布告は、イギリスの委任統治時代からの遺産である。この布告は、本来の主旨から外れて、差別的に使われている。たとえば一九六二年には、デイル・エル=アラド、ナベル、ベネで、五百ヘクタールの土地が収用されたのだが、“公共的利益”の実態は、ユダヤ人のみに取って置きの町、カルメルの創設であった。
その他の方式には、イギリス当局が一九四五年にユダヤ人とアラブ人の双方を相手にして布告した“緊急事態法”の活用がある。この法令一二四号の場合には、軍政機関に対して、“安全確保”を口実として、必要に応じ、すべての市民の権利を停止し、移動を禁止する権限を与えるものである。軍は、“国家の安全確保の理由により”、ある地区の立ち入り禁止を宣言するだけで良い。それだけで、軍政機関の許可なしには、アラブ人は自分の土地に立ち入りすることもできなくなる。もしも、この許可が拒絶されたならば、その土地は以後、“耕していない”と認定される。すると今度は、農業大臣が、この土地を、《耕していない土地の耕作を保障するために接収する》ことが可能になるのである。
この残酷なまでに植民地主義的な法令一二四号は、イギリス当局が一九四五年に、ユダヤ人のテロと戦うために布告したものなのだが、その際、法律家のベルナル・(ドヴ)・ジョセフは、この“王印命令書”[投獄、流刑を告げる王の捺印入り羊皮紙文書]の仕掛けに抗議して、つぎのような声明を発した。
《われわれは皆、行政的テロを耐え忍ばなければならないのか?……いかなる市民にも、裁判抜きに一生を牢獄で暮らす危険を避ける手立てがない。……誰彼なしに追放する行政権力の権限は無限に広がった。……たとえ何らの違反行為を犯していなくても、どこかの行政機関が、そういう判断を下せば、それがそのまま通用するという仕掛けなのだ。……》
この同人物のベルナル・(ドヴ)・ジョセフが、イスラエル国家の法務大臣に就任し、この法令一二四号を、アラブ人に対して適用したのである。
この同じ法令一二四号に対しては、J・シャピラも、ジョセフと同様、一九四六年二月七日にテル・アヴィヴで開かれた抗議集会の席上、さらに強い調子で断言した。
《この法令によって確立された秩序は、文明国では前代未聞である。ナチス・ドイツにさへも、これと同類の法律はなかった》(『ハプラクリト』46・2)
この同人物のJ・シャピラも、イスラエル国家の検事総長、続いて法務大臣に就任し、この法令一二四号をアラブ人に対して適用したのである。なぜかといえば、この恐怖政治法令の維持を正当化するために、一九四八以後もイスラエル国家では、“緊急事態”が一度も解除されていないのである。
シモン・ぺレス[一九九六年に暗殺されたラビンの後継首相。労働党]も、日刊紙『ダーヴァール』の一九七二年一月二五日号で、つぎのように書いていた。
《法令一二四号の活用は、軍政機関設置の基礎であり、ユダヤ人の入植とユダヤ人の移民のための戦いの直接的な継続である》