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(回答先: Re: テレビニュースの需要と供給 投稿者 一鍼多助 日時 2005 年 10 月 13 日 20:59:49)
「村上ファンド」にしても「ホリエモン」にしても「楽天」にしても、さらには「小泉純一郎」にしても、テレビがニュース源としてしきりに彼らのつまらない動静を追いかけるのは、彼らが新興の有名人であるからという理由に尽きる。かつて大宅壮一が「一億総白痴化」と言ったが、今の世相は「一億総有名人病」である。有名人にあこがれ、自分が有名人になれなくても、有名人のファンとなって応援する。その度が過ぎている病気だ。新聞に名前が出たいがために凶悪犯罪を犯す若者まで現れたほどである。テレビや印刷媒体までが有名人病に罹っている。テレビの場合、言い古されたことだが、元凶は視聴率競争にある。スポンサーに見放されたくないために、視聴率を上げることに血眼になっている。一私企業の株を誰が持とうとそれ自体ニュース価値はないが、30%買い占めたのが「村上ファンド」となると視聴者は興味を抱くからニュースになる。
だが、視聴者から料金を取って、スポンサーを必要としないNHKは、本来視聴率競争とは縁がないはずである。BSで朝から野球やゴルフの試合などを放送しているが、そんな娯楽ものは民間放送に任せ、視聴率は低くても、より社会性のある良質な番組を流すのが公共放送のあるべき姿である。アメリカの公共放送PBSはかなりの程度その役割を果たしている。ところがNHKも民間放送と競って有名人を追いかけているのである。だから権威がない。敗戦後の一時期、NHKは歌手の美空ひばりをマイクの前に立たせなかった。現状は哀れな白痴化としか言いようがない。
だがしかし、「阪神球団」の株などどうでもよいが、「TBS」の株主が誰であるかは社会性のある問題だ。放送会社を、背後に外資が隠れている金融資本が牛耳ることになれば、政治、経済などすべての面で世論形成に大きな影響が考えられるからである。NHKには望むべくもないが、ニュースで取り上げるならば、そこまで突っ込んだ報道をして問題を投げかけるのが健全なジャーナリズムであろう。