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いつもは朝日新聞のいい加減さを批判してやまない投稿者だが、今回、森田氏の言説が耳を傾けるに値すると考え、紹介することにした。
2005.10.4(その2)
2005年森田実政治日誌[372]
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/
【毎日毎日、朝日新聞の悪口を言っている各マスコミに物申す――自らの愚劣さを棚に上げてよりマシな朝日を非難するとは笑止千万なり
「愛してもその悪を知り、憎みてもその善を知る」(礼記)】
去る9月29日(木)夜、私は、葉千栄東海大学教授がキャスターを務める朝日ニュースターの「ニュースの深層」に生出演した。久しぶりのテレビ出演だった。いまのテレビ界で私を出演させるのは、葉千栄氏のこの番組だけではないかと思う。それも、朝日ニュースターの番組づくりの最高実力者が休暇中だから私に出演依頼をすることができたとのことだった。「彼(実力者)がいたら、森田さんに出演してもらうことはできなかった」という声を聞いた。最高実力者の留守中に私を招いた葉千栄氏とスタッフの勇気に敬意を表したい。最高実力者が職場に戻ったときに、クビにされないことを祈る。
最近、朝日新聞社はいろいろと批判を受けているが、朝日新聞社には、他の各社にはない良さがあることを最近私はいくつか経験した。
小泉内閣の用心棒に成り下がっている他のマスコミには、朝日新聞を非難する資格はないと私は思う。朝日新聞を毎日毎日非難している他の大新聞と比べると、ずっとマシな新聞社である。他の大新聞社ほどには堕落していない。
結論から言う。朝日新聞社には、上層部が間違っていたら、それを批判する社員がいるのである。朝日新聞社の上層部は、私のような小泉政治批判者が朝日新聞や朝日新聞社発行の雑誌、朝日系のテレビに登場するのに反対だが(これは他のマスコミ各社も同じ)、社員のなかに、上層部のスキを見て私を登場させる自主性をもった「ヘソ曲がり」の編集者や記者がいるのである。
このような「ヘソ曲がり」の編集者や記者は、他のマスコミには、ほとんどいない。皆、上層部の顔色を見、命令に従うだけのお茶坊主、ゴマスリばかりである。朝日新聞社以外の大マスコミ各社はオールゴマスリばかりである。全員がサラリーマンでジャーナリストがいない。だが、朝日新聞社には、少数だがジャーナリストがいる。 朝日新聞社にしても、圧倒的多数はお茶坊主、ゴマスリ・サラリーマンである。だが朝日新聞社には、クビをかけて上層部の過ちを批判し、ときには上層部のスキを衝いて、私のような小泉政治批判者を登場させる反骨精神と度胸のある肚の据わった編集者、記者がいる。
いまから50日ほど前の8月12日付け朝日新聞朝刊に私へのインタビュー記事が掲載されたのは、こうした反骨精神と度胸のある記者がいたからできたのではないか、と私は思っている。
私へのインタビュー記事の見出しは「郵政民営化は米国の利益に」だった。これは大変勇気ある記事づくりである。
なぜか? 小泉内閣と日米の巨大広告会社と各マスコミは、郵政民営化への米国政府の関与を隠し、タブー化した。米国政府が日本政府に郵政民営化を公式に求めた「米国政府の日本政府に対する年次改革要望書」を国民の目から隠すために必死になっていた。この姿勢はいまも変わっていない。小泉内閣が進める郵政民営化が米国の利益に従ったものであり、米国政府の指示に従ったものだと日本国民が知ったら、総選挙の結果は逆転していたであろうと私は思う。小泉内閣は「郵政民営化への米国政府の関与」を隠すことによって総選挙で勝利したのだ。「米国隠し」こそ小泉自民党圧勝の第一の原因だった。これを小泉自公連立政権とマスコミが結託して行った。
こんななかで、朝日新聞の某記者は私へのインタビューを敢然として実行し、大きな紙面をとって、私の主張を掲載した。朝日新聞社には地方にも志のある記者がいて、このインタビュー記事を地方版に載せた。こういうことを行う見識と勇気をもった記者が朝日新聞社にはいるのである(他のマスコミ各社にはこんなパワーのある記者はほとんど見当たらない。ゴマスリばかりである)。
最近、朝日新聞社発行の『週刊朝日』から取材申し込みを受けたとき、私は、「朝日新聞は、他の大マスコミと同様、小泉政権に協力し、小泉自民党の広報紙のような役割を果たしている。そんな政治権力の御用新聞社には協力できない」といって断った。ところが、その若い記者は私に食い下がった。彼は私のマスコミ批判に真剣に耳を傾けた。彼の真面目で誠実で、いい意味での記者魂が気に入り、談話を出した。私の談話は正確に記事になった。
その上での今回9月29日の朝日ニュースター「ニュースの深層」(葉千栄キャスター)への出演だった。私の見るところ、他のキャスターは小泉構造改革支持者であり、小泉首相のお茶坊主的ゴマスリばかりであり、葉千栄氏のみが個性と自主性と批判精神をもったキャスターである。この葉千栄キャスターを支えているディレクター、スタッフも度胸がある。
繰り返し強調したい。朝日新聞社にはまだ見識のある「ヘソ曲がり」の編集者・記者がいる。他のマスコミ各社は、全員がお茶坊主的ゴマスリサラリーマンばかりである。こういうオールゴマスリ集団のマスコミ各社が、口を揃えて、よりマシな朝日新聞社への悪口を合唱している。まことに笑止千万である。
多くの知人・友人から、そして私に対するメールでも、「森田さん、もっとテレビに出て正論を吐いてください」との声をいただいているが、ゲストの出演の問題はテレビ局が決めることである。テレビ局は小泉政権の手先になり、小泉政治批判者を排除している。すなわち、テレビが政治権力りの手先となり、小泉大政翼賛体制の宣伝機関になった結果である。小泉政治批判者のほとんどが大マスコミから姿を消している。私だけではないと思う。
ただし、次のことは率直に報告しておきたい。それは、私の側のテレビ局への姿勢のことである。最近、私は、いくつかのテレビ局から出演依頼を受けたことがある。その番組は小泉政治参加を歌いつづけている番組だった。私は、電話をかけてきたその番組のスタッフに対し、「放送法の不偏不党の原則を守らず、無法行為を平然と繰り返し、小泉政権の用心棒に成り下がったテレビへの出演は拒否する」と通告した。とくに「やらせ」を繰り返すテレビ局の番組スタッフに対しては、「やらせ」に抗議し、「今後、出演を拒否する。この姿勢を変えるつもりはない」と通告した。
「やらせ」はテレビに染みついた体質である。抗議が必要である。小泉政治賛美報道も本質的には「やらせ」である。