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異物の侵入から体を守る免疫反応が、従来考えられていたよりも早い段階で始まることを、理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センターの斉藤隆・副センター長らが突き止めた。
研究グループは「花粉症など免疫の過剰な働きを抑える新薬の開発につながる」と期待、米科学誌「ネイチャー・イミュノロジー」電子版に6日、発表する。
免疫反応は、異物(抗原)を食べて分解する細胞(抗原提示細胞)が、リンパ球の一種であるT細胞に抗原の情報を伝え、T細胞が活性化することで進む。研究グループは、抗原提示細胞と接触したT細胞の表面に、50〜200個の分子が集まった小さな塊(ミクロクラスター)が無数に発生することを突き止めた。塊には、抗原を認識するセンサーと、センサーからの信号を細胞内に伝える分子が含まれており、これらがすぐに働いて免疫反応が始まるらしい。ミクロクラスターの一部は、発生の約10分後、抗原提示細胞との接触面の中心に集合していく。従来は、この集合体ができて初めて、免疫反応が始まると考えられていた。
斉藤副センター長は「ミクロクラスターの形成を制御すれば、免疫を強めたり弱めたりすることが可能になる」と話している。
(2005年11月7日3時18分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20051107ik01.htm
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