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28日、ソウル江南(カンナム)のチャ病院のがん代替療法クリニック。
40代で肝臓がん末期患者のAさんが、診療を受けていた。主治医の李ビョンウク教授が、Aさんに注文する。「さあ、笑ってみてください。」
Aさんがぎこちなくほほ笑むと、李教授は、「もっと大きく笑ってください」と言う。李教授は、Aさんが思う存分笑えるように、可笑しな話しをいくつか聞かせる。ついに、Aさんは大笑いする。涙が出るほどに…。
李教授が、次は他の注文をする。「奥さんを抱きしめてください。『愛してる』とも言ってください。」
Aさんが、妻を強く抱きしめる。互いの苦痛を共感したためか。Aさんと夫人の目に、涙がにじんだ。
Aさんは3年前に肝臓がんステージ4の診断を受けた。当時、医師は余命2、3ヵ月だと言った。しかしAさんは、それから3年間、正常な生活をしている。もちろん、がん細胞自体が消えたのではない。李教授は、「免疫力が強くなったので、正常な生活が可能なのだ」と説明した。
李教授の別の治療事例を見てみよう。40代の主婦Bさんは、乳がん細胞が肝臓に転移して、2ヵ月という期限つきの人生を告知された。しかし、4ヵ月間の治療の末、正常な生活が可能なほどに症状が好転した。
40代後半の元教師のCさんは、胃がんの手術を終えた後、嘔吐と腹部の痛みで苦しんだ。しかし、2ヵ月間の治療を受けた後、正常な生活が可能になった。
このように李教授は、補完代替医学でがんを治す「名医」として名高い。しかし李教授は、補完代替医学が万能ではないという点を強調する。がんに勝てるという患者の意志が強くなければ、治療效果は見られないというのだ。
李教授は元々、手術が専門の外科医だった。約10年間で1万人のがん患者を治療した。その間、肉体だけではなく心まで疲弊して、生きる意欲を失った患者をたくさん目にし、現代医学だけでは限界があることを痛感した。患者が楽になり、病気からも解放されるなら、どんな治療法でも試さなければならないと思った。それで、補完代替医学を選択した。
彼の「哲学」を聞いてみよう。
まず、現代医学を否定しない。手術や薬物、放射線治療にも従った方がいい。また、いま患者が現代医学治療を受けているなら、敢えて中断しないことを勧める。
第二に、免疫力を増大させるための方法を統合的に適用する。免疫体系の機能が落ちたために、がんが発生すると考えるためだ。Aさんの場合、「ミスルト」というヤドリギから抽出した成分を利用した生薬療法を実施した。笑い治療も免疫力を強化するための方法だ。免疫療法は、患者の状態によって「オーダーメード」で作られる。
第三に、可能なすべての療法を活用しなければならない。食事を調節する食餌及び栄養療法、自ら心を整える精神療法、ヨガや極拳などで心身を整える運動療法、肯定的な姿勢を持って他人との関係を回復する生活療法、祈祷する敬虔療法、絵を描き歌を歌う芸術療法、遊びながら自然治癒力を育てる休息療法、ボランティアを通じて生きがいを感じるボランティア療法などが、代表的だ。
第四に、家族が一緒に治療を受けなければならない。がん患者がいる家族も「準がん患者」というのが、李教授の見解だ。愛は最も效果の大きな治療剤である。李教授は、がん細胞も愛しなさいと言う。がん細胞と闘って勝とうと思うと、がん細胞が自ら保護壁を構築して、治療するのがもっと難しくなるというのだ。要するに、がん細胞をなだめながら、ともに生きていけという話である。
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