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朝霧さんは、この本をお読みになったことありますか?
http://www.asyura2.com/0505/health10/msg/636.html
投稿者 デラシネ 日時 2005 年 10 月 23 日 10:14:35: uiUTTMWMO8Vq6
 

(回答先: 文化の侵食 投稿者 デラシネ 日時 2005 年 10 月 22 日 23:36:44)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062565587/249-7118858-9804363

スーザン・フォワード女史は米国人であり、荒廃した米国社会の犠牲となった多くの悲惨な人々の心を、カウンセラーとして直視してきた方です。
だがこの「毒になる親」は文化を超え、日本の親にもそっくり当てはまります。

雑談板で小生は、かつて退行催眠を受けたことを申し上げました。
ブライアン・ワイス博士の「前世療法」に興味があり、好奇心を押さえられなかったというのが理由です。
もちろんその他にも、自分なりに「切実な」事情を抱え、精神的な「救い」を求めていたことも事実ですが・・。

セラピストの誘導に従い、徐々に催眠状態に入ります。
催眠状態とは言っても、意識は完全に覚醒したままです。
「眠りながらも同時に起きている」といった状態でしょうか。

「情動失禁」とは上手い表現です。
なんせ催眠状態下ですから、あれを「情動失禁」と呼ぶのは語弊がありますが、催眠によって心の「たが」が外れたと同時に小生の潜在意識(注:無意識にあらず)から噴出したものは、凄まじいばかりの母親への怨嗟でした。
催眠下での小生の言辞は、一字一句残らずセラピストによってモニターされるのですが、セッションの後に読んでみなさいと言われ、一瞥して吐き気に襲われました。
それは日本語にこれほど汚い言葉があるのかと慄然とするような罵倒の羅列であり、「悪魔の吐瀉物」と表現する以外にないものでした。

退行催眠を受ける前は「ドキドキ、ワクワク」といった期待感に胸を躍らせていたのですが、セッションを終えて後の数日間は、酷い自己嫌悪に苦しみました。

実はその後、セッションから10日くらいたった頃だと記憶しておりますが、小生は唐突にアブラハム・マズローが言うところの「至高体験」をいたします。
http://www.geocities.jp/noboish/case/kakuseisiko.htm

生まれてこのかた味わったことのない、ひょいと襟首を摘まれて大空に放り上げられたような、とてつもない「快感」でした。
大脳生理学的に言えば、いきなり大量のエンドルフィンが脳内に放出されたということかもしれませんが、こう表現すると色気もヘチマもない。(笑)
ともかくあの「魂の覚醒」とでも言えるような快感は、生涯忘れることはないでしょう。

後日冷静になって振り返ってみたのですが、小生は長年、「親の毒」を潜在意識に蓄積し、その毒に苦しめられていたのですね。
退行催眠のセッションによってそれが一挙に噴出し、そして「解毒」された結果があの「至高体験」をもたらしたのだろうと思います。

その後小生は、心から「不安」が消滅していることに気づきました。
日々の生活において、漠然と心に陰を落とす将来への不安や自己喪失感、そして夜中に目が覚めた時などに背後から忍び寄る「いつか自らに訪れる、死の恐怖」といったものから解放されました。
消滅した、解放されたというのはオーバーかもしれませんが、少なくとも左右されなくなった。

なるほどね。
人々にとり憑く「不安」の正体がわかりました。
それは「親の毒」だったのです。

朝霧さんはもう、お気づきになられているようですね。
我々の多くを苦しめているものが、「親の毒」であることを。
その「毒の正体」に気づかれることが最も重要であり、お気づきにさえなれば、あとは徐々に解毒されていくでしょう。

小生はむしろ「何の問題もなく育った」人よりも、傷ついたインナーチャイルドを癒し、再生していく人間のほうが、精神的な強靭さとしなやかさ、人生のふしぶしに直面する挫折や不幸に対しても超然とした態度を獲得しやすいのではないかと思っています。
小生にしても、その後の人生順風満帆となればメデタシなのですが、相も変わらず嵐に翻弄され、船は傾くマストは折れる、「ダンチョネ節」を地でいくような人生を航海しております。(笑)
でも、かなり窮地に立たされた時でも、何故かパッと発想の転換ができたり、何かに挫折しても潔くゴールまで戻り、また最初からやったろうかいという気になる。
幸福は青い鳥が運んでくるものではなく、自ら不幸に抗ってこそ獲得できるものだから、まあ一生こんなもんなんだろうなと達観しています。(笑)

「毒になる親」のあとがきで、フォワード女史はこう記しています。


人間として真に成長するのは平坦な道のりではない。
上り坂もあれば下り坂もあり、進んだり戻ったりすることもあるだろう。
たじろぐことも、ためらうことも、間違いを犯すことも当然あると思っていたほうがいい。
不安、恐れ、罪悪感、心の混乱、などといったものが、永久に完全になくなるということはあり得ない。
そういうものがないという人間はこの世に存在しないのである。
だが、あっても、もう左右されなくなる。 これがカギなのだ。
過去や現在の親との関係に対するコントロールを増していくにつれ、あなたはそれ以外の人間関係、特に自分自身との関係が劇的に改善されていることに気づくだろう。
そうなった時、あなたはおそらく生まれてはじめて、「自分の人生を楽しむ」自由を手に入れることになるだろう。

ミンデルやスポック博士や土居健郎、とても勉強になります。
またいろいろ教えてください。

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